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【コース&馬場状態 傾向と対策】ジャパンダートダービー2023 猛威を振るうHail to ReasonとMr. Prospectorの血、さて今年は?

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【コース&馬場状態 傾向と対策】ジャパンダートダービー2023 猛威を振るうHail to ReasonとMr. Prospectorの血、さて今年は?

今回は大井競馬場で行われる Jpn1 ジャパンダートダービー(JDD)のポイントを、大井コースの馬場傾向、近年のレース結果をもとに考察していきます!予想にお役立てください。

2コーナーで5番手以内に入っている馬が非常に有利なコースではありますが(とはいえいくらノーマークの逃げとはいえ2021年キャッスルトップ号単勝129倍の逃げ切りを予想するのは非常に難しい)、1000m62秒台というさして速くないペースで2018年ルヴァンスレーヴが4コーナー9番手から急襲して優勝、2019年ミューチャリーが4コーナー9番手11番手から追い込んで3着など、展開が読みづらいレース。2020年にはユニコーンSで府中マイルを先行して1分34秒9という破格のタイムで制したカフェファラオが7着に敗れるなど、東京ダービーと並んで「予想が難しい」いや「予想のしがいがある」ダービーだといえるでしょう。

好結果を出した馬には、実績面と血統面で地方ダートコース適性がありました。

1)地方の馬場適性~兵庫チャンピオンシップで連対
優勝馬:2022年ノットゥルノ、2020年ダノンファラオ、2019年クリソベリル
2着馬:2021年ゴッドセレクション、2016年ケイティブレイブ、2015年クロスクリーガー
3着馬:2022年ブリッツファング、2017年タガノディグオ

JRAユニコーンSを圧倒的なタイムで勝った馬がこのレースで着外に敗れることが多く見られるのに対して、兵庫チャンピオンシップ組は出走数の割に安定した成績です。
ユニコーン組で負けた馬はJRAの高速ダートには強くても大井のパワーが必要なダートに戸惑って適応できなかったり、ダートのマイルを1分35秒前後で走った疲れが出たりしていたのでしょう。もちろんユニコーン組で強い競馬をしてJDDでも好結果を残す馬もいますが、地方のダート適性がJDDの重要なキーファクターになっています。

2)JDD向きの血統
2022年ノットゥルノ Hail to Reason系×Mr. Prospector系
2021年キャッスルトップ Mr. Prospector系×Hail to Reason系
2020年ダノンファラオ Mr. Prospector系×Mr. Prospector系
2019年クリソベリル Hail to Reason系×Mr. Prospector系
2018年ルヴァンスレーヴ Hail to Reason系×Hail to Reason系
2017年ヒガシウィルウィン Mr. Prospector系×Hail to Reason系
と近年すっかりMr. Prospector系とHail to Reason系、または同系同士という血統の馬が勝利しています。

帝王賞の時にお伝えした通り大井2000mはA.P.Indy×Hail to Reasonが非常に強いコースなのですが、JDDではそこまで猛威を振るっていません。
Mr. Prospector系が3歳で活躍する早熟の気があり、A.P.Indyは古馬になって完成するということなのでしょうか。
(すみません、スパーキングスプリントでフジコチャン、スパーキングレディースカップで「川崎マイルのリーディングサイヤーはホッコータルマエ、産駒のレディバグに注意!と書いた通りやはり「コースに向いた血統」は大事だと思っています。)
キャッスルトップも血統面で考えないと買えないですし…。

今年の出走馬はJRAオープン含め3連勝中のユティタムミトノオー、そして無敗で南関東二冠を制したミックファイアが実績では抜けており強い勝ちっぷりを見せていますし、過去の2、3着で穴を開ける「条件戦勝ち上がり馬」としてオーロイプラータテーオーリカードも挙げたいのですが、やはりこのコラムは「そのコースの該当距離向きの馬を探す」趣旨ですので最後に今年の出走馬のうち「大井2000向きの血統」を挙げて終わりにしたいと思います。

好走馬の条件(地方馬は東京ダービー3着以内または前走勝利)のフィルターをかけると、

Hail to Reason系×Mr. Prospector系はキリンジ
Mr. Prospector系×Hail to Reason系はドラケン
Mr. Prospector系×Mr. Prospector系はゴライコウ
古馬大井2000向きのA.P.Indy系×Hail to Reason系はテーオーリカード、ミックファイア

この原稿を書いている時点(11日20時)で、前日の前売りオッズでは3強の3連複は僕の想像以上の2.5倍を示しています。前日までのレースで逃げ馬が止まらないレースが非常に多く、前に行く馬がさらに人気になっているのでしょう。
確かにこの3頭が疲れもなく完全なパフォーマンスを見せればそういった結果にもなるでしょうが、このコラムで「その3頭です」と締めくくるのも気が引けますので穴馬として上記に挙げた馬たちから大井に向きそうな注目馬を選ぶとすれば…。

好結果を出している兵庫CS2着馬で、Hail to Reason系×Mr. Prospector系とJDD向きの血統、キリンジですかねえ。
予想以上のハイペースになって先行勢の一角が崩れたところに長い脚を使えるキリンジか前走の末脚が異次元だったオーロイプラータが複勝圏内に突っ込んでくる、ということをケアしながらこの豪華な顔ぶれのレースを楽しみたいと思います。

(文・ニャートバー)

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