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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】通常開催が一番

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「通常が一番」

 主要都府県に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ている関係で、今年は例年とは様相が違うゴールデンウイークとなった。

 それは競馬も同じで、JRAだと東京競馬場や阪神競馬場、地方競馬だと大井競馬場や船橋競馬場、園田競馬場が無観客でレースを実施。無観客ではないが、入場者数を制限して行われた競馬場もあった。楽しみにしていた競馬観戦を断念せざるを得ず、残念な大型連休となったファンもいるだろう。

 ところで、実際に入場制限の影響はどのくらいあったのだろうか。気になったので、例年ゴールデンウイーク中に名古屋競馬場で行われる「かきつばた記念」の映像を見比べてみた(注:この時点で愛知県に「緊急事態宣言」は出ていないが、名古屋市は「まん延防止等重点措置」対象地域のため、滞留人数が制限されていた)。まず今年だが、さすがに普段の開催より観客の数が多かったとはいえ、ソーシャルディスタンスの意識もあってか、人と人との間隔が思ったより広く取られていた。2020年は無観客レースだったため、当然ながら人影はなし。19年は天候が「雨」。傘をさしている方も見受けられ、ざっと見た感じでは今年と同じくらいか。そして「曇り」で行われた18年は、大型連休中の交流重賞にふさわしく、ゴール前を中心としてびっしりと埋め尽くされていた。今年のかきつばた記念は天候にも恵まれたので、コロナがなければ18年と同じぐらい、いや、それ以上のファンが観戦に訪れたと思われる。

 その一方で、売り上げは昨年記録したレコードを1億円以上も上回る結果となった。翌4日に船橋競馬場で行われた東京湾カップ、さらに5日の交流重賞・かしわ記念も同様に売り上げのレコードを達成。各競馬場や場外発売所が発売休止、または入場制限していることを考えると、あらためてネット投票の影響の大きさがわかる結果となった。

 売り上げの数字だけ見れば順調そのものだが、無観客レースは多方面で大きな影響を与えている。筆者が競馬専門紙出身ということもあって、やはり気になるのは競馬場内や場外馬券発売所での販売比率が高い新聞の売り上げ。知り合いに聞いても、当然のように「厳しいんとちゃうかな」と、力のない答えが返ってきた。

 最初はネット投票から入ったファンも、レースに興味を持って現場へ行き、より競馬の面白さを知る。無観客だとそういった好循環を生み出せず、馬券を買うだけの一方通行となってしまう。とにかく、一刻も早く通常開催に戻ってくれることを祈るばかりだ。

■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。クラブ法人の出資歴は20年以上だが、持ち馬が高確率で故障してしまうのが悩みの種。

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