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秋のダートG1・Jpn1戦線の開幕を告げるのが、盛岡競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ南部杯。左回りのダート1600mという舞台設定からフェブラリーSやかしわ記念との関連性も高く、レース史上初となる3歳制覇を飾ったルヴァンスレーヴにおいても全日本2歳優駿やユニコーンSで類する実績を残していた。なお、その3歳馬による例外を除けば、2002年以降の勝ち馬はいずれも同年のフェブラリーSに出走歴(枠順確定後の出走取消含む)があることもポイントといえるだろう。すでにG1・Jpn1で実績のある馬が強さを見せる一方で、1番人気は近年こそ勝利例が増えているものの、どちらかといえば1着付けを過信できない傾向にある。思いのほか連単系の馬券は配当妙味を求めやすく、2010年においては単勝1.0倍のエスポワールシチーが2着に入ったにもかかわらず、3連単は130万円を超える高額払い戻しとなった。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
【人気】
指定交流競走となった1995年以降(東京競馬場で代替開催された2011年は除く)、1番人気【10.7.3.4】、2番人気【10.5.3.6】、3番人気【2.1.4.17】、4番人気【2.4.4.14】、5番人気以下【0.7.10.206】という内訳で、勝ち馬は1・2番人気が10勝ずつで最多となり、5番人気以下からはいまだ優勝例がない。ただし、2016年からJRA所属馬の出走枠が増えたことで、上位人気馬が断然とは言い難くなりつつある。直近の2019年においても単勝1.3倍のゴールドドリームが3着に敗れ、勝利したのは4番人気で単勝16.5倍をつけたサンライズノヴァだった(以下、文中のデータはいずれも1995年以降。ただし、2011年を除く)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 8-6-2-4 | 40.0% | 70.0% | 80.0% | 69.5% | 86.0% |
2番人気 | 9-3-2-6 | 45.0% | 60.0% | 70.0% | 158.0% | 84.5% |
3番人気 | 1-2-3-14 | 5.0% | 15.0% | 30.0% | 25.5% | 45.0% |
4番人気 | 2-3-3-12 | 10.0% | 25.0% | 40.0% | 183.5% | 66.0% |
5番人気 | 0-2-6-12 | 0.0% | 10.0% | 40.0% | 0.0% | 102.0% |
6~9番人気 | 0-3-3-75 | 0.0% | 3.7% | 7.4% | 0.0% | 29.6% |
10番人気以下 | 0-1-1-93 | 0.0% | 1.1% | 2.1% | 0.0% | 54.7% |
【脚質】
マイルチャンピオンシップ南部杯が行われるダート1600mは、コーナー2回のワンターンコースで、向正面2コーナー奥の引き込み線からスタート。最初のコーナーまでの距離が900mと非常に長いことからスローペースになりやすく、2017年ノボバカラ(7番人気2着)、2012年ダイショウジェット(6番人気2着)など、人気薄の先行馬が穴をあけやすい傾向にある。勝ち馬においても4コーナーを先頭、もしくは2番手で回ってくる場合がほとんどで、最後の直線だけで二転三転するような結果にはなりにくい。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 11-6-2-13 | 34.4% | 53.1% | 59.4% | 156.6% | 112.8% |
先行 | 8-9-10-26 | 15.1% | 32.1% | 50.9% | 66.2% | 144.5% |
差し | 1-5-8-77 | 1.1% | 6.6% | 15.4% | 2.3% | 44.0% |
追込 | 0-0-0-93 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
不明 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
【枠順】
2枠【7.2.0.20】が最多となる7勝を挙げており、複勝率においても最高値を記録。同枠順は1995~1997年まで3連覇と幸先がよく、その後もコンスタントに勝ち星を積み重ねている。一方で、1枠【0.3.2.21】と5枠【0.3.5.39】はいまだに勝ち馬を出せておらず、2018年には単勝1.6倍の1番人気に推されたゴールドドリーム(5枠7番)も勝ちあぐねた。また、最たる例は2010年のエスポワールシチーと言えるが、圧倒的な人気馬でも、内で閉じ込められてしまうと直線だけで挽回することは難しい。したがって、脚質や展開も考慮したうえで、枠順別成績の良し悪しも考えるべきだろう。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0-2-1-19 | 0.0% | 9.1% | 13.6% | 0.0% | 29.5% |
2枠 | 4-2-0-20 | 15.4% | 23.1% | 23.1% | 103.1% | 53.5% |
3枠 | 0-2-5-28 | 0.0% | 5.7% | 20.0% | 0.0% | 33.1% |
4枠 | 1-4-2-29 | 2.8% | 13.9% | 19.4% | 13.9% | 33.3% |
5枠 | 0-3-5-31 | 0.0% | 7.7% | 20.5% | 0.0% | 132.3% |
6枠 | 6-3-1-29 | 15.4% | 23.1% | 25.6% | 40.0% | 74.1% |
7枠 | 5-1-3-30 | 12.8% | 15.4% | 23.1% | 31.8% | 33.1% |
8枠 | 4-3-3-30 | 10.0% | 17.5% | 25.0% | 68.8% | 38.3% |
【所属】
2枠【7.2.0.20】が最多となる7勝を挙げており、複勝率においても最高値を記録。同枠順は1995~1997年まで3連覇と幸先がよく、その後もコンスタントに勝ち星を積み重ねている。一方で、1枠【0.3.2.21】と5枠【0.3.5.39】はいまだに勝ち馬を出せておらず、2018年には単勝1.6倍の1番人気に推されたゴールドドリーム(5枠7番)も勝ちあぐねた。また、最たる例は2010年のエスポワールシチーと言えるが、圧倒的な人気馬でも、内で閉じ込められてしまうと直線だけで挽回することは難しい。したがって、脚質や展開も考慮したうえで、枠順別成績の良し悪しも考えるべきだろう。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 19-17-17-65 | 16.1% | 30.5% | 44.9% | 70.5% | 74.6% |
地方 | 1-3-3-151 | 0.6% | 2.5% | 4.4% | 2.6% | 40.9% |
【前走】
近年はJRA所属馬【22.19.18.67】が上位を独占する結果が続いている。先述の通り2016年から出走枠が増えたことにも起因するだろう。地方所属馬は、岩手所属馬【2.3.2.100】、他地区所属馬【0.2.4.80】という成績で、勝利した1998年メイセイオペラ、2002年トーホウエンペラーは地元岩手を代表する実績馬。なお、2002年においては、1着トーホウエンペラー(岩手)、2着バンケーティング(岩手)、3着マキバスナイパー(船橋)、と地方所属馬がJRA所属馬を一蹴して見せた。ただし、その後は勝ち負けとなるような結果には至っておらず、2010年3着グランシュヴァリエ(高知)を最後に馬券圏内からも遠ざかっている。
◆前走成績(過去7開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日付 | 場 | レース名 | クラス | 距 離 |
馬 場 |
頭 数 |
人 気 |
着 順 |
タイム | 1(2)着馬 | |||
23 | 1 | レモンポップ | 02/19 | 東京 | フェブラリー | G1 | ダ1600 | 良 | 16 | 1 | 1 | 1.35.6 | レッドルゼル |
2 | イグナイター | 09/15 | 園田 | 園田チャレン | 重賞2 | ダ1400 | 良 | 8 | 1 | 1 | 1.28.2 | アポロティアモ | |
3 | レディバグ | 08/31 | 佐賀 | サマーチャン | Jpn3 | ダ1400 | 良 | 12 | 3 | 3 | 1.26.2 | サンライズホーク | |
22 | 1 | カフェファラオ | 06/05 | 東京 | 安田記念 | G1 | 芝1600 | 良 | 18 | 10 | 17 | 1.33.3 | ソングライン |
2 | ヘリオス | 06/01 | 浦和 | さきたま杯 | Jpn2 | ダ1400 | 良 | 11 | 1 | 5 | 1.25.9 | サルサディオーネ | |
3 | シャマル | 09/21 | 浦和 | テレ玉杯オー | Jpn3 | ダ1400 | 重 | 11 | 1 | 1 | 1.25.8 | リメイク | |
21 | 1 | アルクトス | 06/03 | 浦和 | さきたま杯 | Jpn2 | ダ1400 | 良 | 12 | 1 | 1 | 1.24.9 | エアスピネル |
2 | ヒロシゲゴールド | 08/09 | 盛岡 | クラスターカ | Jpn3 | ダ1200 | 良 | 14 | 2 | 3 | 1.11.9 | リュウノユキナ | |
3 | ソリストサンダー | 08/08 | 函館 | エルムステー | G3 | ダ1700 | 良 | 14 | 2 | 10 | 1.45.9 | スワーヴアラミス | |
20 | 1 | アルクトス | 08/09 | 札幌 | エルムステー | G3 | ダ1700 | 良 | 14 | 6 | 6 | 1.44.1 | タイムフライヤー |
2 | モズアスコット | 05/05 | 船橋 | かしわ記念 | Jpn1 | ダ1600 | 良 | 7 | 1 | 6 | 1.40.5 | ワイドファラオ | |
3 | モジアナフレイバー | 09/29 | 船橋 | 千葉ダートマ | オープン | ダ1600 | 稍重 | 8 | 1 | 1 | 1.40.6 | エンパイアミライ | |
19 | 1 | サンライズノヴァ | 07/07 | 中京 | プロキオンス | G3 | ダ1400 | 稍重 | 15 | 6 | 4 | 1.21.7 | アルクトス |
2 | アルクトス | 07/07 | 中京 | プロキオンス | G3 | ダ1400 | 稍重 | 15 | 2 | 1 | 1.21.2 | ミッキーワイルド | |
3 | ゴールドドリーム | 05/06 | 船橋 | かしわ記念 | Jpn1 | ダ1600 | 稍重 | 11 | 2 | 1 | 1.40.2 | インティ | |
18 | 1 | ルヴァンスレーヴ | 06/17 | 東京 | ユニコーンス | G3 | ダ1600 | 重 | 16 | 1 | 1 | 1.35.0 | グレートタイム |
2 | ゴールドドリーム | 02/18 | 東京 | フェブラリー | G1 | ダ1600 | 良 | 16 | 1 | 2 | 1.36.0 | ノンコノユメ | |
3 | メイショウウタゲ | 09/08 | 阪神 | エニフステー | オープン | ダ1400 | 不良 | 16 | 12 | 1 | 1.22.2 | ハヤブサマカオー | |
11 (JRA) | 1 | トランセンド | 02/20 | 東京 | フェブラリー | G1 | ダ1600 | 良 | 16 | 1 | 1 | 1.36.4 | フリオーソ |
2 | ダノンカモン | 09/19 | 阪神 | エニフステー | オープン | ダ1400 | 良 | 10 | 2 | 1 | 1.23.7 | ケイアイガーベラ | |
3 | シルクフォーチュン | 09/03 | 新潟 | BSN賞 | オープン | ダ1200 | 良 | 13 | 2 | 3 | 1.10.5 | アースサウンド |
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