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【兵庫ゴールドT】レース展望

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【兵庫ゴールドT】レース展望

 27日(金)に園田競馬場で、第19回兵庫ゴールドトロフィー(交流GIII、3歳以上オープン、ハンデ、ダート・右1400メートル)が行われる。ハンデ戦となった2007年以降は必ず斤量58キロ以上の実績馬が出走していたものの、今年は最重量57キロということで傑出馬不在といえる。例年以上に混戦模様となった注目の一戦を展望していきたい。



★思い出の舞台で復活Vを目指すテーオーエナジー



 まずは、過去18回の開催ですべて勝利を挙げているJRA勢の取捨選択がカギとなりそう。中でも一番手に取り上げたいのは、昨春に同じ園田で行われた兵庫チャンピオンシップ(交流GII)を5馬身差で圧勝しているテーオーエナジー(栗東・宮徹厩舎、牡4歳)だ。



 ちょうど1年前に師走S、ポルックスSとオープン特別を2連勝して以降は勝利から遠ざかっており、近走は10、12、8、12、16着と苦戦が続いているが、相手には恵まれた印象を受けるだけに57キロのトップハンデでもファンの期待を集める一頭となりそう。



 1400mは昨秋のグリーンチャンネルC(オープン特別)で一度だけ走って14着に惨敗しているだけに何とも言えないが、コンビを組んで4勝を挙げている岩田康誠騎手に戻るのは心強い。初重賞Vを決めた思い出の舞台で、復活のきっかけを掴んでもらいたい。



★実績上位のノボバカラは地元のエース・吉村騎手と新コンビ



 2016年にかきつばた記念(交流GIII)、プロキオンS(GIII)、カペラS(GIII)と重賞3勝を挙げており、今回のメンバーでは実績最上位の存在といえるノボバカラ(栗東・森秀行厩舎、牡7歳)が、3年ぶりの重賞制覇を狙っている。



 6歳時は2桁着順に惨敗することも多く長期に渡って不振が続いていたが、明け7歳となった今年に入ってからは、栗東S(オープン特別)で久々の勝利を挙げるなど本来の渋太い走りを取り戻した印象を受けるだけに、57キロのトップハンデでも上位進出の可能性がありそう。



 鞍上に、今年300を超える勝ち星を挙げて園田リーディングを独走している地元のエース・吉村智洋騎手を迎えて準備は万端。3年前に参戦したこのレースでは3着止まりだったが、1、2着馬がGI馬とのちのGI馬だったことを考えれば、上々の結果だったと評価できる。今年のメンバーならチャンス十分だ。



★デュープロセスが11年ぶりの3歳馬による制覇を狙う



 デビュー2戦目から一気の4連勝でオープン特別を2勝。初重賞挑戦となったユニコーンS(GIII)でもワイドファラオの2着と、新馬戦(2着)からのパーフェクト連対を6戦目まで伸ばしていたデュープロセス(栗東・安田隆行厩舎、牡3歳)。



 秋初戦となった2走前のグリーンチャンネルC(オープン特別)で5着に敗れたことで記録はストップし、前走の武蔵野S(GIII)でも7着に敗れているが、前走後にルメール騎手が「道中は良かったけど、3コーナー手前で自分からブレーキをかけていました。直線もスペースがあいたところでブレーキ。チークPが必要かもしれません」と語っているように、力を出し切っての連敗ではない。



 本来の能力を出し切れれば圧勝しても不思議ではないメンバー構成となっただけに、重い印を打つ必要があるだろう。今年だけで大阪杯、秋華賞、阪神JFと3つのGIタイトルを獲得し、大きな飛躍を果たした北村友一騎手との新コンビにも期待したいところだ。なお、Vならスマートファルコン以来11年ぶりの3歳馬による制覇となる。



★近走不振のランスオブプラーナが初ダート戦で復活なるか



 昨年末のデビューから安定した成績を残し、今春には毎日杯(GIII)で重賞制覇も果たしているランスオブプラーナ(栗東・本田優厩舎、牡3歳)。初GI挑戦となった皐月賞で18着に敗れた以降は15、9、15着と復調のきっかけを掴めていないが、初挑戦となるダート戦で本来の走りを取り戻せるか注目が集まる。



 主戦を務める松山弘平騎手は、3走前のラジオNIKKEI賞(15着)後に「小回りコースでコーナーが4つの舞台で持ち味が生かせなかった。広いコースでこの馬のリズムで走れれば違うはずです」と語り、同じく15着に敗れたリゲルS後には「少し忙しい感じ。3コーナーでいっぱいの感じになりました」と振り返っている。



 独特の小回りコースである園田、しかもデビューからの3戦以来となる1400mという舞台がフィットするかは微妙なところだが、なんとか見通しが明るくなる結果が欲しいところだ。



★南関東に移籍したラブバレットが5年連続のチャレンジ



 岩手競馬で重賞11勝を挙げ、他地区の笠松では笠松グランプリ3連覇、門別の道営スプリントを制した実績もあるラブバレット(川崎・内田勝義厩舎、牡8歳)が、南関東に移籍しての初戦を園田競馬場で迎えることになった。



 兵庫ゴールドトロフィーは、初挑戦となる予定だった2015年から5年連続でのチャレンジとなるが、出走を果たした16、17年は4、2着(15年は取消、18年は除外)とJRA勢を相手に善戦を果たしている。



 JRAに移籍していた今年の前半は結果を出すことができなかったが、岩手に戻ってからは4戦3勝と本調子を取り戻しているだけに、8歳で迎える今年も年齢的な衰えはないと考えていいだろう。



 南関東からはもう一頭、JRAに所属していた2歳時に今回と同舞台となる園田1400mで行われた兵庫ジュニアグランプリ(交流GII)を快勝した実績があるハヤブサマカオー(大井・松浦裕之厩舎、牡4歳)も参戦を予定している。



 明け3歳以降は精彩を欠いており、南関東に移籍後も4戦未勝利と結果が出ていないだけに強気にはなれないが、スタート直後に落馬・競走中止となった2走前のリベンジ騎乗の形になる佐藤友則騎手の奮闘にも期待したい。



 兵庫競馬からは2017年に黒船賞(交流GIII)を制した実績があるブラゾンドゥリス(兵庫・飯田良弘厩舎、セン7歳)など4頭が参戦する。対JRA勢では分が悪い印象は拭えないが、JRA勢の19年連続勝利を阻むべく、地元の意地を見せてもらいたいところだ。

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