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【黒船賞】レース展望

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【黒船賞】レース展望

 10日(火)に、高知競馬場でダート1400mの交流重賞・第22回黒船賞(交流GIII、4歳以上オープン、別定、ダート・右1400メートル)が行われる。ダイオライト記念(11日)、名古屋大賞典(12日)と、立て続けに組まれている交流重賞3連戦の初戦となる注目の一戦を展望していきたい。



★前走で重賞初Vを決めたデュープロセスが主役



 過去20回で18頭の勝ち馬が出ているJRA勢は、今年も強力な5頭が参戦。中でも最注目の存在になりそうなのは、昨年末の兵庫ゴールドトロフィー(交流GIII)を逃げ切り、待望の重賞初制覇を果たしたデュープロセス(栗東・安田隆行厩舎、牡4歳)だ。



 好位からでも力を出せるタイプだが、ここも強力な逃げ馬がいないメンバー構成だけに、他馬が控えるようなら再び自ら先手を奪ってマイペースに持ち込む可能性がありそう。



 3カ月半の休養明けとなるが、栗東・坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン50秒8の好タイムをマークしており、先週金曜日の最終追い切りは4ハロン52秒3、ラスト1ハロン11秒8と末を伸ばした。万全の態勢とみていいのではないか。



★昨年の覇者サクセスエナジーが連覇を狙って登場



 一昨年のかきつばた記念(交流GIII)、さきたま杯(交流GII)を制しており、昨年の黒船賞Vも含め1400mの交流重賞3勝の実績を誇るサクセスエナジー(栗東・北出成人厩舎、牡6歳)が、史上3頭目となる連覇を狙って登場する。



 この一年は勝利から遠ざかっているように年齢的な衰えも気になるところだが、さきたま杯2着、東京盃3着と好メンバーが揃った交流GIIで好走しているだけに、引き続き全盛期の力を維持していると考えていいだろう。



 他馬との比較で58キロの斤量は楽ではないが、昨年も同じ斤量を背負っているだけに、克服可能とみていい。昨秋のJBCスプリント以来4カ月ぶりの実戦復帰となるが、早めに入厩して1カ月に渡って栗東で調整してきただけに、態勢は整ったとみて良さそうだ。



★ダート路線にシフトで覚醒したラプタスが初重賞挑戦



 2歳暮れのデビューから芝で5、15、16着と結果が出なかったものの、ダート路線にシフトしてから怒涛の4連勝で一気にオープン馬の仲間入りを果たしたラプタス(栗東・松永昌博厩舎、セン4歳)が、初となる重賞の舞台に挑む。



 オープン入りして初戦となった前走のバレンタインSでは、先手を奪うも長い東京の直線で粘り切れず8着に敗れ連勝がストップする形となったが、先行力が武器のタイプだけに小回りの高知になるのは歓迎といえる。



 地方の馬場への適性は未知数だが、すんなり対応できるようなら上位争いに顔を出しても不思議ではないだろう。好枠を利して強気に逃げるのもいいが、後方から追い込んで勝ったこともあるように脚質は幅広いだけに、他馬の動向を見ながら好位に控える可能性もありそうだ。



★ワンダーリーデルは小回りコースの克服がカギ



 昨秋の武蔵野S(GIII)で待望の重賞初制覇を果たし、強豪が揃った前走のフェブラリーS(GI)でも見せ場十分の4着に善戦しているワンダーリーデル(栗東・安田翔伍厩舎、牡7歳)が、初の地方遠征で2つ目の重賞タイトル獲得を狙っている。



 典型的な“追い込み一辺倒”のタイプで、これまでの全7勝は、東京、阪神、中京と末脚を生かせる直線の長いコースで挙げたものだけに、初体験となる地方の馬場への対応はもちろんのこと、全国屈指の小回りコースである高知の舞台をどう克服するかが上位進出のカギになることは間違いない。



 根岸S(GIII)、フェブラリーS、そして今回の黒船賞と、中2週続きの厳しいローテーションできているだけに、当日の気配や馬体重の変動などはしっかりチェックしたいところだ。



★テーオージーニアスが1400m克服で上位進出を目指す



 昨年末のカペラS(GIII)で後方11番手から強烈な末脚を披露して2着するなど、ダート路線で活躍しているテーオージーニアス(栗東・梅田智之厩舎、牡5歳)も、今回のメンバーならタイトルに手が届いていい存在だろう。



 地方への遠征は初となるだけに独特な馬場への適応力は気になるところで、どうしても序盤で置かれてしまうだけに、小回りの高知をどう克服するかも上位争いに加われるか否かのカギになる。



 そして何より注目したいのは、これまで連対したすべてのレースが1200m以下の距離だったという点。今回と同じ1400m戦にも5度出走しているものの5、5、11、5、6着と結果が出ていないだけに、まずは距離の克服が最優先課題かもしれない。



★地元・高知の3本柱が強力なJRA勢を迎え撃つ



 地元・高知所属馬による黒船賞制覇が果たされることになれば第1回リバーセキトバ以来の快挙となるが、今年の地元勢は前哨戦のだるま夕日賞1~4着馬が揃って参戦してくるように、例年以上に強力なメンバーが顔を揃えた。



 まず、だるま夕日賞で勝利を挙げているウォーターマーズ(高知・大関吉明厩舎、セン6歳)は、JRAから移籍後【6.4.3.0】と崩れていない。だるま夕日賞2着のスペルマロン(高知・別府真司厩舎、セン6歳)も、高知では【5.3.0.0】とパーフェクト連対を続けているだけに、2頭は甲乙つけがたい存在だ。



 だるま夕日賞で3着に敗れているサクラレグナム(高知・田中守厩舎、牡11歳)は11歳の高齢馬だが、昨年末に兵庫ゴールドトロフィー(GIII)で勝ったデュープロセスから0秒2差の3着に善戦している実績が光る。



 だるま夕日賞4着のアースグロウ(高知・大関吉明厩舎、牝5歳)は、3頭と比べてしまうと迫力不足だが、サクラレグナムがJRA勢を相手に通用していることを考えても、今年の高知勢は何かをやってくれるのではないか。

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