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【サンケイスポーツ賞さきたま杯】レース展望

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【サンケイスポーツ賞さきたま杯】レース展望

 29日(水)に、浦和競馬場で第23回サンケイスポーツ賞さきたま杯(交流GII、4歳以上オープン、別定、ダート・左1400メートル)が行われる。今秋に初開催されることが決定しているJBCスプリントJBCレディスクラシックと同条件で行われるということもあり、例年以上に豪華メンバーが集まった印象を受ける注目の一戦を展望してきたい。



★史上3頭目の連覇を狙うサクセスエナジー

 一番手に取り上げたいのは、昨年の覇者でスマートファルコン(09、10年)、ノーザンリバー(14、15年)以来となる史上3頭目となる連覇を狙うサクセスエナジー(栗東・北出成人厩舎、牡5歳)。前走の黒船賞(交流GIII)で3つ目の交流重賞Vを果たしていることもあり、ここでは上位の存在と言える。

 今回は19日の東京競馬で騎乗停止処分を受けてしまった松山弘平騎手から池添謙一騎手に乗り替わるが、コンビを組むのは2度目だけにマイナス要素にはならない。メンバーのうち最重量となる58キロを背負った前走で結果を出しているだけに、57キロの斤量もむしろ有利と考えていい。

 条件クラス時代に1200mで2勝を挙げているもののオープン入り後は良績が1400m戦に集中しており、この距離のスペシャリスト的な存在となっているだけに、今年も力が入る。秋のJBCスプリントに向けても、見通しが明るくなるような結果が欲しいところだろう。



サンライズノヴァは小回りコースの克服がカギ

 2017年ユニコーンS(GIII)、2018年武蔵野S(GIII)とJRA重賞2勝の実績を誇るサンライズノヴァ(栗東・音無秀孝厩舎、牡5歳)は、後方待機からの鋭い追い込みが勝ちパターンだけに、小回りの浦和コースをどう克服するかが上位進出のカギとなりそう。

 地方遠征は6着に敗れた2017年のジャパンダートダービー(交流GI)以来2度目となるが、今となってはこの馬にとっては長かった2000mの距離だけに参考外と考えていい。得意の1400m戦なら、違った結果を出すことができる可能性が十分にあるとみていい。

 今週の浦和開催は月曜日を見る限り時計が速く、先行した馬の残り目もかなり目立った。スタートにも課題があるだけに決して楽な舞台とは言えないが、南関東を知り尽くしこのレースも過去に2度制している(11年ナイキマドリード、13年テスタマッタ戸崎圭太騎手の手腕に期待したいところだ。

★成績にムラあるもハマれば怖いウインムート

 2走前の兵庫ゴールドトロフィー(交流GIII)で、サクセスエナジーとの叩き合いを制して初の重賞タイトルを獲得しているウインムート(栗東・加用正厩舎、牡6歳)も、上位争いに食い込める力を持っている一頭。

 重賞連勝が期待された前走のかきつばた記念(交流GIII)では、2番手に取り付いて自分の形に持ち込めたかに見えたものの勝負どころであっけなく後退し、4着とはいえ勝ち馬からは2秒7という大きな差をつけられた。今回と同舞台で行われた昨秋のオーバルスプリント(交流GIII)も見せ場なく8着に敗れている。

 成績にムラがあり全幅の信頼を置くのは難しいものの、勝つ時は強く負ける時は大きく負ける、前走大敗から一気の巻き返しもあるというのがこれまでの成績だけに、扱いは難しいものの完全なノーマークにはしづらいところだ。



★実績最上位のモーニンの完全復活なるか

 2016年フェブラリーS、2018年コリアスプリントと国内外でGI制覇を果たした実績があるモーニン(栗東・石坂正、牡7歳)は、近走は勝利に恵まれていないものの相手なりに走っており、今回のメンバーなら上位争いに加わってきてもいいのではないか。

 南関東では過去7度の遠征で勝利こそないが、2年前のさきたま杯では勝ち馬ホワイトフーガの2着に善戦しているように、浦和コースが大きなマイナス要素になることはないと考える。実績があり常に重い斤量を背負っているだけに、58キロも気にする必要はないだろう。

 ウインムートとコンビを組む和田竜二騎手に替わって、今回は競馬史に残る勝利を果たしたコリアスプリント以来となる藤井勘一郎騎手とのコンビが復活した。今でこそJRA所属の藤井騎手だが、昨年までは短期免許を取得し南関東で長期騎乗していただけに、この乗り替わりが“吉”と出る可能性もあるかもしれない。

キタサンミカヅキが昨年ハナ差2着のリベンジ果たすか

 強力な4頭のJRA勢を迎え撃つ地元の南関勢も、有力馬が複数いる。中でも一番の支持を集めるのは、交流重賞3勝の実績があり、前走のかしわ記念(交流GI)でもマイルの距離を克服して5着に善戦しているキタサンミカヅキ(船橋・佐藤賢二厩舎、牡9歳)だろう。昨年のこのレースではサクセスエナジーにハナ差及ばず2着に敗れたが、リベンジを果たす絶好のチャンスだ。

 重賞初挑戦となった前走のかしわ記念で8着に大敗しているコウエイエンブレム(船橋・矢野義幸厩舎、牡6歳)も、南関東に移籍して2戦目で慣れが見込める上に距離短縮も大きなプラス要素となる。元々はJRAのオープン特別で常に上位争いしていた実力の持ち主だけに、巻き返してきても不思議ではないだろう。

 もう一頭挙げるなら、交流重賞戦線で常に上位争いに顔を出していたブルドッグボス(浦和・小久保智厩舎、牡7歳)だが、今回は1年を超える長期休養明けとなるだけに、状態面は気になるところ。休養前と同等の力を出し切れるのであれば「上位争い濃厚」と言い切れるだけの馬ではあるが、果たして。

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