日本テレビ盃2020特集 - データ分析｜地方競馬予想のウマニティ

日本テレビ盃データ分析とレース傾向

JBCクラシックに向かうローテーションとして最重要視されるだけのことはあり、2010、2011、2015～2018年は日本テレビ盃をステップに臨んだ馬が勝利をつかんでいる。そういったレース背景から地方所属馬は苦戦を強いられる傾向が強くなりつつあり、2010年フリオーソ（船橋）を最後に勝ち星には恵まれていない。ただし、JRA所属馬も連覇を果たした馬や2勝以上を挙げた馬はおらず、ダート界の勢力図を塗り替えそうな新星にこそ注意が必要だ。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）

【人気】

指定交流競走となった1998年以降（2007年は南関東所属馬限定）、1番人気で馬券圏外に敗れた馬は、2001年4着・2002年10着のノボトゥルー、2007年4着のシーチャリオットに限られ、【12.4.3.3】と非常に堅実な成績を残している。5番人気以下からの優勝例はなく、4番人気の勝利も2017年アポロケンタッキーが初めてのことだった。1～4番人気【22.20.20.26】、5～7番人気【0.2.2.62】、8番人気以下【0.0.0.97】という内訳の通り、馬券的には堅い決着になる場合が多い（以下、文中のデータはいずれも1998年以降）。

◆人気別成績（過去20年）

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
1番人気	11-4-2-3	55.0%	75.0%	85.0%	94.0%	88.0%
2番人気	5-5-6-4	25.0%	50.0%	80.0%	93.5%	98.5%
3番人気	3-8-6-3	15.0%	55.0%	85.0%	113.5%	116.0%
4番人気	1-3-4-12	5.0%	20.0%	40.0%	22.0%	71.0%
5番人気	0-0-0-20	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%
6～9番人気	0-0-2-76	0.0%	0.0%	2.6%	0.0%	14.4%
10番人気以下	0-0-0-50	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%

【脚質】

日本テレビ盃が行われるダート1800mは船橋競馬場の外回りコースを使用。直線距離も308mと地方競馬場のなかでは長い部類となり、先行力を活かした立ち回りだけでは押し切れない傾向にある。事実、逃げ切り勝ちを収めた馬は、2000年サプライズパワー、2004年ナイキアディライト、2011年スマートファルコンの3頭しかいない。2015年には上位人気馬2頭が競り合うハイペースに起因して、中団で機をうかがったサウンドトゥルーが重賞初制覇。2013年以降、上がり3ハロン最速となる末脚を駆使した馬が7連覇中であることは念頭に置くべきだろう。

◆脚質別成績（過去20年）

脚質	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
逃げ	4-6-4-9	17.4%	43.5%	60.9%	37.8%	88.7%
先行	15-12-10-20	26.3%	47.4%	64.9%	87.0%	82.3%
差し	1-1-6-57	1.5%	3.1%	12.3%	9.7%	26.8%
追込	0-0-0-77	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%
不明	0-1-0-5	0.0%	16.7%	16.7%	0.0%	20.0%

【枠順】

まず、不振傾向にあるのが1枠【0.1.0.20】と2枠【0.2.5.14】で、どちらもいまだに勝ち馬を出せていない。対照的に6枠【3.1.3.31】、7枠【6.2.4.29】、8枠【8.2.3.28】と外枠になればなるほど勝利数が増えており、大外の8枠が最多となる8勝を記録している。これは先述した逃げ馬が勝ちあぐねることにも通ずる部分がありそうで、勝ち馬の多くが隊列の外2番手、3番手あたりを追走しているだけに、外枠は内の馬たちの出方を見ながら運べるメリットが大きいのだろう。

◆枠順別成績（過去20年）

枠順	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
1枠	0-1-0-18	0.0%	5.3%	5.3%	0.0%	6.8%
2枠	0-2-4-13	0.0%	10.5%	31.6%	0.0%	55.3%
3枠	1-5-3-15	4.2%	25.0%	37.5%	37.1%	52.9%
4枠	2-3-2-19	7.7%	19.2%	26.9%	17.3%	41.2%
5枠	2-5-2-22	6.5%	22.6%	29.0%	19.4%	33.2%
6枠	3-1-3-27	8.8%	11.8%	20.6%	39.4%	22.4%
7枠	5-1-3-28	13.5%	16.2%	24.3%	31.6%	45.1%
8枠	7-2-3-26	18.4%	23.7%	31.6%	52.9%	42.4%

【所属】

地方所属馬は地元船橋所属馬が【6.5.7.48】と善戦しているものの、そのほかは大井・川崎・浦和といった南関東勢を含めても【0.0.3.100】と連対例が皆無。また、201３年以降はJRA所属馬が1～3着までをほぼ独占し続けており、2019年3着ノンコノユメ（大井）は元JRA所属馬とはいえ、地方所属馬としては7年ぶり、それが船橋所属馬以外となると2000年3着トラベラー（金沢）以来となる19年ぶりの好走でもあった。

◆所属別成績（過去20年）

枠順	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
ＪＲＡ	15-16-12-29	20.8%	43.1%	59.7%	63.2%	70.3%
地方	5-4-8-139	3.2%	5.8%	10.9%	12.2%	22.6%

【前走】

◆前走成績（過去6開催）

年	馬名 (着順)		前走
年	馬名 (着順)		日付	場	レース名	クラス	距離	馬場	頭数	人気	着順	タイム	1(2)着馬
23	1	ウシュバテソーロ	02/01	川崎	川崎記念	Jpn1	ダ2100	良	10	2	1	2.16.0	テーオーケインズ
	2	テンカハル	06/17	東京	スレイプニル	オープン	ダ2100	良	16	4	6	2.10.2	ダノンラスター
	3	スワーヴアラミス	08/09	船橋	フリオーソレ	S3	ダ1800	良	12	2	3	1.53.5	ギガキング
22	1	フィールドセンス	08/25	川崎	スパーキング	SⅢ	ダ1600	良	14	8	1	1.41.3	スマイルウィ
	2	クラウンプライド	02/20	東京	ヒヤシンスス	オープン(L)	ダ1600	重	14	3	6	1.35.8	コンバスチョン
	3	サルサディオーネ	08/28	盛岡	ビューチフル	M1	ダ2000	重	11	1	1	2.04.7	コーラルツッキー
21	1	サルサディオーネ	08/31	川崎	スパーキング	S3	ダ1600	良	13	1	1	1.40.3	ティーズダンク
	2	ダノンファラオ	06/30	大井	帝王賞	Jpn1	ダ2000	重	13	7	9	2.05.2	テーオーケインズ
	3	メイショウダジン	09/05	小倉	西日本スポー	3勝	ダ1700	稍重	16	2	1	1.43.8	クリノフラッシュ
20	1	ロードブレス	08/29	新潟	ＢＳＮ賞	オープン(L)	ダ1800	良	10	2	1	1.50.5	ハヤブサレジェンド
	2	デルマルーヴル	07/21	盛岡	マーキュリー	Jpn3	ダ2000	良	14	3	2	2.03.2	マスターフェンサー
	3	ストライクイーグル	09/09	大井	東京記念	S1	ダ2400	稍重	15	2	11	2.37.9	サウンドトゥルー
19	1	クリソベリル	07/10	大井	ジャパンダー	Jpn1	ダ2000	稍重	14	1	1	2.06.1	デルマルーヴル
	2	ロンドンタウン	05/18	京都	平安ステーク	G3	ダ1900	良	16	5	12	1.59.7	チュウワウィザード
	3	ノンコノユメ	07/31	大井	サンタアニタ	S3	ダ1600	稍重	15	1	1	1.39.4	クリスタルシルバー
18	1	ケイティブレイブ	03/14	船橋	ダイオライト	Jpn2	ダ2400	稍重	9	1	1	2.34.8	アポロケンタッキー
	2	アポロケンタッキー	06/27	大井	帝王賞	Jpn1	ダ2000	良	15	5	11	2.06.5	ゴールドドリーム
	3	サウンドトゥルー	02/18	東京	フェブラリー	G1	ダ1600	良	16	11	8	1.37.5	ノンコノユメ