川崎記念 Jpn1

4月3日() 20:10 川崎競馬場/ダ2100m 11頭

川崎記念データ分析とレース傾向

川崎ダ2100m

年度明け最初のJpn1競走として施行される川崎記念。ダート2100mは日本競馬における現行のダートG1・Jpn1競走のなかで最長距離を誇り、前年のチャンピオンズカップや東京大賞典に出走していたダート中距離路線の猛者たちが会することになる。ただし、そういったG1で上位入線を果たしていた実績馬たちが、近年はフェブラリーステークスやドバイワールドカップに挑むことが増えたため、2017年オールブラッシュ(前走観月橋S・1600万下)、2019年ミツバ(前走名古屋グランプリ・Jpn2)といった別路線組が勝ち馬となるケースも多くなってきた。また、地方所属馬の連対例も久しくなかったが、2020年にヒカリオーソ(川崎)が報知オールスターカップからの臨戦で2着と健闘し、2021年には前年の東京大賞典で2着と好走していたカジノフォンテン(船橋)が後続に3馬身差を付けて快勝。2022年にもJRAから船橋へ移籍したエルデュクラージュが9番人気ながら2着に好走して配当妙味を生んでいる。こういった諸々の事情を踏まえれば、以前とは少し傾向が変わりつつあることも念頭に置くべきレースといえそうだ(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)

【人気】

過去20年、1番人気が勝利数や好走率で圧倒しており、最後に馬券圏外に敗れた馬は2003年4着アッパレアッパレとなる。2番人気と3番人気の連対率は同等で、複勝率の観点からは3番人気がやや優勢だ。6番人気以下からの優勝例はなく、1~3番人気の上位人気馬同士で決着した回数も8回を数えるように、配当妙味を求めづらい堅い決着が非常に多い。なお、2011年フリオーソ、2015年ホッコータルマエの2頭は、元返しとなる単勝1.0倍のオッズで勝利している(以下、文中のデータはいずれも2004年以降)。

◆人気別成績(過去20年)

人気着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1番人気 13-7-0-0 65.0% 100.0% 100.0% 95.0% 104.0%
2番人気 4-3-5-8 20.0% 35.0% 60.0% 69.0% 66.5%
3番人気 1-6-8-5 5.0% 35.0% 75.0% 35.0% 105.5%
4番人気 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0% 32.0% 24.0%
5番人気 1-1-2-16 5.0% 10.0% 20.0% 91.0% 41.5%
6~9番人気 0-2-4-74 0.0% 2.5% 7.5% 0.0% 27.6%
10番人気以下 0-0-0-48 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

【脚質】

川崎記念は1周1200mのコースを1.3/4周することになるが、川崎競馬場はコーナーの角度がきつくなっているため、総じて器用に立ち回れる馬に優位性がある。同様の理由から逃げ・先行馬にもアドバンテージがあり、差し馬はコーナーごとにスピードを削がれることで末脚が不発に終わることも少なくない。最初のコーナーの入り方で勝負が決すると言っても過言ではなく、勝ち馬の大半が1番手か2番手で通過している。スタートで後手を踏むタイプは上位人気馬でも過信できず、2017年に単勝1.6倍ながら2着に敗れたサウンドトゥルーは最たる例といえるだろう。

◆脚質別成績(過去20年)

脚質着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
逃げ 6-5-2-9 27.3% 50.0% 59.1% 145.9% 78.2%
先行 8-10-8-30 14.3% 32.1% 46.4% 29.1% 68.6%
差し 6-5-7-48 9.1% 16.7% 27.3% 24.2% 42.9%
追込 0-0-3-74 0.0% 0.0% 3.9% 0.0% 8.4%
不明 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

【枠順】

どの枠順からもまんべんなく好走馬は出ているが、1枠と2枠が連対率と複勝率において最高値を記録。勝利数では5枠が最多となる5勝を挙げており、3枠と6枠が3勝で続く。なお、単勝18.2倍で最高オッズ勝利記録となっている2017年オールブラッシュは7枠9番からの好走だった。先行力が明暗を分ける脚質傾向からも、外から被されずに好位を取りやすい外枠や、距離ロスの少ない内枠が有利となることには合点がいく。

◆枠順別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1枠 2-3-2-13 10.0% 25.0% 35.0% 41.0% 73.0%
2枠 2-3-2-13 10.0% 25.0% 35.0% 20.0% 41.0%
3枠 3-2-2-14 14.3% 23.8% 33.3% 24.8% 36.7%
4枠 1-2-4-17 4.2% 12.5% 29.2% 4.2% 57.9%
5枠 5-0-2-21 17.9% 17.9% 25.0% 26.8% 29.3%
6枠 3-0-3-31 8.1% 8.1% 16.2% 41.4% 24.6%
7枠 2-6-3-28 5.1% 20.5% 28.2% 50.0% 44.4%
8枠 2-4-2-31 5.1% 15.4% 20.5% 9.5% 29.2%

【所属】

指定交流競走になってからも地方所属馬の好走は続き、2012年まで毎年少なからず1頭以上が3着以内に好走する活躍を見せていた。2013、2016~2019年はJRA所属馬が1~5着までを占める結果となっていたが、近年は地方所属馬が勢いを取り戻しつつあり、2021年にはカジノフォンテン(船橋)が2011年フリオーソ(船橋)以来10年ぶりとなる勝利を飾っている。

◆所属別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
JRA 16-14-16-53 16.2% 30.3% 46.5% 49.2% 64.9%
地方 4-6-4-115 3.1% 7.8% 10.9% 12.2% 20.2%

【前走】

◆前走成績(過去6開催)

馬名
(着順)
前走
日付 レース名 クラス




タイム 1(2)着馬
241 ライトウォーリア 02/01 川崎 報知オールス S3 ダ2100 9 1 1 2.16.2 ナニハサテオキ
2 グランブリッジ 02/12 佐賀 佐賀記念 Jpn3 ダ2000 稍重 12 1 4 2.09.0 ノットゥルノ
3 アイコンテーラー 02/24 阪神 仁川ステーク オープン(L) ダ2000 稍重 16 1 3 2.04.9 ダイシンピスケス
231 ウシュバテソーロ 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 14 2 1 2.05.0 ノットゥルノ
2 テーオーケインズ 12/04 中京 チャンピオン G1 ダ1800 16 1 4 1.52.2 ジュンライトボルト
3 ニューモニュメント 01/08 中山 ポルックスス オープン ダ1800 14 2 1 1.51.9 ウィリアムバローズ
221 チュウワウィザード 12/05 中京 チャンピオン G1 ダ1800 16 3 2 1.50.7 テーオーケインズ
2 エルデュクラージュ 01/03 川崎 報知オールス S3 ダ2100 13 11 2 2.14.9 ノーヴァレンダ
3 ヴェルテックス 12/23 名古屋 名古屋グラン Jpn2 ダ2500 稍重 11 1 1 2.45.4 ケイアイパープル
211 カジノフォンテン 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 16 9 2 2.06.9 オメガパフューム
2 オメガパフューム 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 16 1 1 2.06.9 カジノフォンテン
3 ダノンファラオ 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 16 2 12 2.08.4 オメガパフューム
201 チュウワウィザード 12/01 中京 チャンピオン G1 ダ1800 16 5 4 1.48.8 クリソベリル
2 ヒカリオーソ 01/03 川崎 報知オールス S3 ダ2100 14 1 3 2.14.8 オールブラッシュ
3 デルマルーヴル 12/19 名古屋 名古屋グラン Jpn2 ダ2500 稍重 12 1 1 2.42.4 アングライフェン
191 ミツバ 12/24 名古屋 名古屋グラン Jpn2 ダ2500 稍重 9 3 2 2.40.8 チュウワウィザード
2 ケイティブレイブ 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 16 2 3 2.06.3 オメガパフューム
3 オールブラッシュ 11/23 浦和 浦和記念 Jpn2 ダ2000 11 4 1 2.05.4 グリム

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