マーキュリーカップ2022特集 - データ分析｜地方競馬予想のウマニティ

マーキュリーカップデータ分析とレース傾向

2000年以降は盛岡競馬場のダート2000mで施行されているダートグレード競走。古馬ダート中距離路線の一線級は6月中旬～下旬に大井ダート2000mで施行される帝王賞が上半期の最大目標となるため、マーキュリーカップは主に賞金加算を目的とした馬たちが集う。JRA所属馬は平安ステークスを使われていた馬の好走が目立ち、近年はブリリアントステークスやスレイプニルステークスといった東京ダート2100mからの臨戦も主流となりつつある。ほか、2015年の勝ち馬ユーロビートのように、帝王賞で上位入線を果たすほどの実力がありながらも、基礎負担重量で出走できる立場にある馬には気を配るべきだろう（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）。

【人気】

過去20年、勝ち馬の半数近くが1番人気となり、同人気は4着以下に敗れた馬も2006年スターキングマン、2014年ソリタリーキング、2015年メイショウコロンボ、2016年ケイアイレオーネの4頭に限られる。なお、その4頭においては負担重量や臨戦過程などで評価しづらいところがあったので、連対率や複勝率の数値を鑑みても1番人気自体の信頼度は非常に高いと言えよう。一方で、近年は人気薄も台頭するケースが増えつつあり、2015年に6番人気のユーロビートが勝利するほか、2015年および2016年は5番人気以下の馬が2頭ずつ3着以内に好走している（以下、文中のデータはいずれも2002年以降）。

◆人気別成績（過去20年）

人気	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
1番人気	9-5-2-4	45.0%	70.0%	80.0%	79.0%	87.5%
2番人気	4-4-4-8	20.0%	40.0%	60.0%	88.5%	73.5%
3番人気	1-6-2-11	5.0%	35.0%	45.0%	21.5%	70.5%
4番人気	4-3-5-8	20.0%	35.0%	60.0%	178.5%	105.5%
5番人気	0-1-4-15	0.0%	5.0%	25.0%	0.0%	102.0%
6～9番人気	2-1-3-73	2.5%	3.8%	7.6%	46.5%	39.9%
10番人気以下	0-0-0-85	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%	0.0%

【脚質】

盛岡競馬場は3コーナーから4コーナーにかけて高低差4.4mの下り坂が続くため、3コーナー地点での位置取りが後ろすぎると勝ち負けまでは望みづらく、勝ち馬の大半が3コーナーを5番手以内で通過している。また、4コーナーからゴールまでの直線部分は上り坂が続くことから差し馬が台頭しやすく、よほどの力量差があるか、展開面で恵まれない限りは逃げ切ることも容易ではない。

◆脚質別成績（過去20年）

脚質	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
逃げ	3-4-2-21	10.0%	23.3%	30.0%	27.3%	45.0%
先行	15-11-12-21	25.4%	44.1%	64.4%	155.8%	124.1%
差し	1-3-4-67	1.3%	5.3%	10.7%	3.1%	21.7%
追込	0-1-1-87	0.0%	1.1%	2.2%	0.0%	13.4%
不明	1-1-1-8	9.1%	18.2%	27.3%	70.9%	40.0%

【枠順】

最初のコーナーまで約500mと十分な距離があることから枠順による有利不利は少なくなっている。なお、どの枠順からもまんべんなく好走馬は出ているが、いまだに4枠だけは勝ち馬を出せていない（水沢ダート2000mで施行されていた1997～1999年も含む）。ただし、そんな4枠も複勝率では5位、複勝回収率では3位となる成績を残しているだけに、別段割り引いて考える必要はないだろう。

◆枠順別成績（過去20年）

枠順	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
1枠	2-1-1-16	10.0%	15.0%	20.0%	83.0%	79.0%
2枠	2-0-1-16	10.5%	10.5%	15.8%	42.6%	18.9%
3枠	5-4-2-22	15.2%	27.3%	33.3%	79.1%	46.7%
4枠	0-2-5-31	0.0%	5.3%	18.4%	0.0%	51.6%
5枠	1-2-1-33	2.7%	8.1%	10.8%	3.2%	15.4%
6枠	4-6-5-23	10.5%	26.3%	39.5%	33.9%	75.8%
7枠	2-4-4-29	5.1%	15.4%	25.6%	22.3%	48.7%
8枠	4-1-1-34	10.0%	12.5%	15.0%	91.5%	28.5%

【所属】

1999～2014年までJRA所属馬が16連勝を飾っていたが、2015年に帝王賞4着からの臨戦となった大井所属のユーロビートが2着に6馬身差を付ける圧勝。2020年にはランガディアが6番人気3着と健闘し、地元岩手所属馬としては2001年トーホウエンペラー以来19年ぶりとなる3着以内入線を果たしている。JRA所属馬が断然優位であることに変わりはないが、地方所属馬の動向にも注目していきたい。

◆所属別成績（過去20年）

枠順	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単勝回収率	複勝回収率
ＪＲＡ	19-18-19-41	19.6%	38.1%	57.7%	85.6%	97.2%
地方	1-2-1-163	0.6%	1.8%	2.4%	16.3%	15.0%

【前走】

◆前走成績（過去6開催）

年	馬名 (着順)		前走
年	馬名 (着順)		日付	場	レース名	クラス	距離	馬場	頭数	人気	着順	タイム	1(2)着馬
23	1	ウィルソンテソーロ	05/02	名古屋	かきつばた記	Jpn3	ダ1500	良	12	2	1	1.31.1	ドライスタウト
	2	テリオスベル	05/20	京都	平安ステーク	G3	ダ1900	稍重	16	11	16	2.04.6	グロリアムンディ
	3	メイショウフンジン	06/11	阪神	三宮ステーク	オープン	ダ1800	重	15	5	5	1.50.6	キングズソード
22	1	バーデンヴァイラー	04/17	阪神	アンタレスス	G3	ダ1800	良	16	3	15	1.53.4	オメガパフューム
	2	テリオスベル	06/18	東京	スレイプニル	オープン	ダ2100	良	12	10	1	2.08.5	サクラアリュール
	3	ヴァケーション	06/19	水沢	一條記念みち	M1	ダ2000	稍重	12	3	3	2.07.9	ステイオンザトップ
21	1	マスターフェンサー	05/22	中京	平安ステーク	G3	ダ1900	重	16	6	11	1.56.6	オーヴェルニュ
	2	バンクオブクラウズ	06/19	東京	スレイプニル	オープン	ダ2100	重	16	3	2	2.08.1	ハヤヤッコ
	3	ヒストリーメイカー	04/18	阪神	アンタレスス	G3	ダ1800	重	16	2	2	1.49.3	テーオーケインズ
20	1	マスターフェンサー	06/06	東京	スレイプニル	オープン	ダ2100	良	10	1	2	2.10.0	エルデュクラージュ
	2	デルマルーヴル	02/23	東京	フェブラリー	G1	ダ1600	良	16	8	15	1.38.6	モズアスコット
	3	ランガディア	06/21	水沢	一條記念みち	M1	ダ2000	良	6	1	1	2.13.0	センティグレード
19	1	グリム	04/14	阪神	アンタレスス	G3	ダ1800	稍重	16	2	2	1.50.9	アナザートゥルース
	2	ノーブルサターン	06/22	東京	アハルテケス	オープン	ダ1600	重	13	13	3	1.35.3	ワンダーリーデル
	3	テルペリオン	06/01	東京	スレイプニル	オープン	ダ2100	良	16	4	1	2.11.2	アンデスクイーン
18	1	ミツバ	05/19	京都	平安ステーク	G3	ダ1900	稍重	16	6	4	1.57.6	サンライズソア
	2	ヨシオ	07/08	函館	マリーンステ	オープン	ダ1700	稍重	14	3	4	1.44.1	ユラノト
	3	フェニックスマーク	05/06	東京	ブリリアント	オープン	ダ2100	良	16	3	1	2.10.8	ザイディックメア