黒船賞 Jpn3

3月26日() 16:45 高知競馬場/ダ1400m 12頭

黒船賞データ分析とレース傾向

高知ダ1400m

1998年、地元のリバーセキトバが単勝61.5倍の9番人気で勝利する波乱の幕開けとなった古馬ダート短距離戦。その後も2002年には12頭中12番人気のライジングハントが3着になるなど高知所属馬が奮闘してきた歴史を持つ。紛れの起こりやすい小回りコースであることに加え、馬場状態がレースに与える影響も非常に大きく、とにかく人気順どおりに決着することのほうが珍しい傾向にある。近年はJRA所属馬が上位を占めるケースが増えているものの、2018年には単勝234.3倍のエイシンヴァラー(兵庫)が勝利しており、今なお混沌としたレース質は色あせていない(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。

※ 2008年/2011年を除く

【人気】

過去20年(2008年、2011年を除く)、2番人気が最多となる7勝を挙げており、勝率・連対率・複勝率のすべてにおいても2番人気が最高値を記録している。とくに複勝率においては2番人気が1番人気を大幅に上回るため、馬券の軸に据えるのであれば2番人気のほうが賢明と言えよう。なお、レース創設時から1番人気と2番人気が揃って4着以下に敗れたことは一度もない。一方で、データ集計期間内に1~3番人気の組み合わせで決着したことは2010年と2016年の2回しかないので、4番人気以下の伏兵を絡めた買い目づくりも積極的に行うべきだろう(以下、文中のデータはいずれも2003年以降)。

◆人気別成績(過去20年)

人気着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1番人気 6-5-0-7 33.3% 61.1% 61.1% 60.6% 47.8%
2番人気 7-5-4-2 38.9% 66.7% 88.9% 128.3% 85.0%
3番人気 3-4-2-9 16.7% 38.9% 50.0% 120.0% 57.2%
4番人気 0-2-5-11 0.0% 11.1% 38.9% 0.0% 59.4%
5番人気 1-1-3-13 5.6% 11.1% 27.8% 31.7% 48.3%
6~9番人気 1-1-4-66 1.4% 2.8% 8.3% 325.4% 19.4%
10番人気以下 0-0-0-51 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

【脚質】

黒船賞が行われるダート1400mは4コーナー奥の引き込み線からスタート。高知競馬場は1周1100m、直線距離200mの小回りコースなので、前々で器用に立ち回れる馬に優位性があり、先行力のないタイプは上位人気馬でも過信禁物となっている。ただし、ハナを主張して押し切る競馬も容易ではなく、2020年ラプタスの逃げ切り勝ちは2012年セイクリムズン以来となる8年ぶりのことだった。基本的には逃げ馬を見るかたちで2~3番手あたりから勝機をうかがうレース運びが勝ちパターンとなりやすい。

◆脚質別成績(過去20年)

脚質着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
逃げ 6-0-1-17 25.0% 25.0% 29.2% 83.3% 21.7%
先行 12-15-11-14 23.1% 51.9% 73.1% 530.0% 100.0%
差し 0-2-4-58 0.0% 3.1% 9.4% 0.0% 10.0%
追込 0-0-0-64 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
不明 0-1-2-6 0.0% 11.1% 33.3% 0.0% 44.4%

【枠順】

4枠が勝率において最高値となり、勝利数でも最多となる4勝を挙げている。隣枠の3枠も好走率では4枠に引けを取らず、勝利数では3枠のほか、5枠と7枠も3勝で続く。なお、高知競馬場は内側の砂が深くなっているため、小回りでも一概に内有利とはなりづらく、雨の影響によっても枠順の良し悪しが大きく変わる点に注意すべきだろう。馬場の影響を受けづらい真ん中付近の枠順が安定した成績を残していることには、そういった競馬場自体の特徴も垣間見える。

◆枠順別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1枠 2-1-1-14 11.1% 16.7% 22.2% 1,353.9% 84.4%
2枠 0-1-2-15 0.0% 5.6% 16.7% 0.0% 14.4%
3枠 3-2-2-11 16.7% 27.8% 38.9% 59.4% 37.2%
4枠 4-0-2-12 22.2% 22.2% 33.3% 69.4% 31.7%
5枠 3-1-6-25 8.6% 11.4% 28.6% 24.3% 33.1%
6枠 1-3-2-30 2.8% 11.1% 16.7% 8.6% 10.0%
7枠 3-5-3-24 8.6% 22.9% 31.4% 25.7% 40.9%
8枠 2-5-0-28 5.7% 20.0% 20.0% 23.1% 22.6%

【所属】

2018年は単勝234.3倍のエイシンヴァラー(兵庫)が勝利する大波乱となったが、3着にも地方他地区から遠征してきたブルドッグボス(浦和)が入線。地方所属馬が2頭以上3着以内に好走したのは2001年以来17年ぶり、優勝にいたっては1998年リバーセキトバ(高知)以来20年ぶりのことだった。それから4年後の2022年にもイグナイター(兵庫)が勝ち、3着には地元馬ダノングッド(高知)が入線しているため、ダートグレード競走で5着以内に好走した実績を持つような地方所属馬には相応の注意を払うべきだろう。近年はJRA所属馬が上位入線を果たす機会が多くなっているものの、思いのほか下馬評どおりの人気順で決着することが少ないことも併せて覚えておきたい。

◆所属別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
JRA 16-17-9-42 19.0% 39.3% 50.0% 64.0% 52.7%
地方 2-1-9-117 1.6% 2.3% 9.3% 187.4% 18.1%

【前走】

◆前走成績(過去6開催)

馬名
(着順)
前走
日付 レース名 クラス




タイム 1(2)着馬
241 シャマル 02/29 名古屋 かきつばた記 Jpn3 ダ1500 稍重 12 3 4 1.33.2 サンライズホーク
2 ヘルシャフト 03/03 高知 御厨人窟賞 重賞 ダ1400 12 1 1 1.29.5 ゼンノジャスタ
3 タイガーインディ 02/08 姫路 兵庫ウインタ 重賞1 ダ1400 稍重 12 2 1 1.30.5 リーチ
231 シャマル 12/21 園田 兵庫ゴールド Jpn3 ダ1400 12 1 2 1.27.5 ラプタス
2 ヘリオス 02/19 東京 フェブラリー G1 ダ1600 16 13 7 1.36.6 レモンポップ
3 イグナイター 01/29 高知 黒潮スプリン 重賞 ダ1300 11 1 1 1.20.7 アメージングラン
221 イグナイター 01/30 高知 黒潮スプリン 重賞 ダ1300 12 1 1 1.22.6 イダペガサス
2 ヘリオス 01/30 東京 根岸ステーク G3 ダ1400 16 4 2 1.23.3 テイエムサウスダン
3 ダノングッド 02/13 高知 だるま夕日賞 重賞 ダ1600 11 1 1 1.43.2 サンライズナイト
211 テイエムサウスダン 01/31 東京 根岸ステーク G3 ダ1400 稍重 16 4 13 1.23.4 レッドルゼル
2 スリーグランド 02/14 東京 バレンタイン オープン ダ1400 16 4 1 1.23.1 タガノビューティー
3 モジアナフレイバー 12/29 大井 東京大賞典 G1 ダ2000 16 5 9 2.07.8 オメガパフューム
201 ラプタス 02/16 東京 バレンタイン オープン ダ1400 稍重 16 1 8 1.24.6 ショーム
2 テーオージーニアス 02/23 京都 大和ステーク オープン ダ1200 16 1 4 1.10.1 スズカコーズライン
3 サクセスエナジー 11/04 浦和 JBCスプリ Jpn1 ダ1400 12 4 11 1.28.1 ブルドッグボス
191 サクセスエナジー 02/17 東京 フェブラリー G1 ダ1600 14 11 8 1.37.1 インティ
2 ヤマニンアンプリメ 02/17 京都 大和ステーク オープン ダ1200 13 3 1 1.10.7 ジューヌエコール
3 キングズガード 12/09 中山 カペラステー G3 ダ1200 16 5 9 1.10.9 コパノキッキング

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