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【ALL About船橋重賞】1990年報知グランプリC制覇のコリムプリンス

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【ALL About船橋重賞】1990年報知グランプリC制覇のコリムプリンス

8日に行われる報知グランプリCの過去の勝ち馬から、1990年の覇者コリムプリンスを取り上げる。実力を認められながらもなかなかタイトルに手が届かなかった名バイプレーヤーが、8歳にして重賞初制覇を飾った。

同馬の全レースで手綱を取った佐々木清明調教師(61)は「気難しくて能試は2度目での合格だったし、デビュー直後は大敗続き。真っすぐ走らないから、いつも構えて乗っていた」と当時を思い起こす。C級からはい上がり、89年には重賞で2着4回。その年は産経賞オールカマーに遠征(13着)し、ロジータとスイフトセイダイの対決で注目された暮れの東京大賞典では3着に入った。

「そのころ、陰では『無冠の帝王』なんて言われてね。フワッとするところがあって、勝つときもいつも僅差だったから」

それまでの周囲の評価を吹き飛ばしたのが、この報知グランプリCだった。相手は、のちの東京大賞典勝ち馬ダイコウガルダン、アラブの名馬コスモノーブルやホーエイヒロボーイ。雪が舞うなか、先行争いが激化し、中団に構えたコリムプリンスにとっては願ってもない展開になる。「最も力を発揮してくれたのがこの一戦だった」と振り返るように、楽な手応えで抜け出すと2着に4馬身差をつける圧勝劇を演じた。歓喜のあまり、口取り式の撮影で肩掛けを忘れるシーンもあったという。

その後も重賞路線で好走を続けたが、枠内膠着で競走中止となった91年の埼玉新聞杯を最後に引退。通算58戦17勝、うち重賞2勝の成績を残した。

「オールカマーにも乗れたし、夢を与えてくれた。気難しくて、騎手時代に制裁を受けたのはこの馬くらいだけど、今となってはいい思い出だね」

どんな馬であっても、能力を最大限に発揮させようとするのがホースマンだろう。コリムプリンスとともに成し遂げた歓喜の瞬間があったからこそ、佐々木調教師の胸にはその精神が宿り続けている。(大貫)

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