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【東京大賞典】レース展望

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【東京大賞典】レース展望

 29日(日)に、大井競馬場で令和元年ラストの交流重賞となるGI・第65回東京大賞典(交流GI、3歳以上オープン、定量、ダート・右2000メートル)が行われる。昨年のこのレースで上位を独占したJRA勢3頭が揃って参戦するなど、豪華メンバーが揃った注目の一戦を展望していきたい。



★昨年Vに続く連覇を狙うオメガパフュームが参戦



 昨年の東京大賞典で初GI制覇を果たし、今春には同じ大井2000mで行われた帝王賞(交流GI)も制しているオメガパフューム(栗東・安田翔伍厩舎、牡4歳)が、2013、14年のホッコータルマエ以来となる連覇を狙って参戦する。



 デットーリ騎手との初コンビで注目を集めた前走のチャンピオンズC(GI)では人気を下回る6着に敗れているが、「モタれたり、手前を替えなかったりと課題があった左回りでも上手に走れましたが、ヨーイドンの形に対応しきれませんでした。大井の2000mはいい条件なので巻き返しを期待しています」と管理する安田翔伍調教師は力が入る。



 鞍上は、昨年の東京大賞典でもコンビを組んでおり、この馬を知り尽くしたM.デムーロ騎手へとスイッチ。得意の舞台でしっかりと結果を出し、来年のさらなる飛躍へと繋げたいところだ。



★今年こそ勝利で締めくくりたいゴールドドリーム



 メンバー最多となるダートGI5勝の実績をもち、現在10戦連続GI3着以内と抜群の安定感を誇示しているゴールドドリーム(栗東・平田修厩舎、牡6歳)が、オメガパフュームに3/4馬身及ばず2着惜敗となった昨年の雪辱を期して登場する。



 「前走のチャンピオンズC(2着)は実力を出せたと思う。その後も順調に来ているし、チャンピオンズCを回避した昨年よりもローテーション的にいい。前走からさらに調子が上がっている感じもある。相手は揃っているが結果を出したい」と管理する平田修調教師は意気込んでいる。



 国内で唯一獲得していない、ダートの国際GIタイトルだけに、是が非でも奪い取りたいところだ。



★華麗な復活を遂げたケイティブレイブが再びGI戦線へ



 今春のドバイ遠征中に疝痛(せんつう)を発症。手術に伴い半年以上の休養をしていたケイティブレイブ(栗東・杉山晴紀厩舎、牡6歳)が、復帰戦となった浦和記念を3馬身差で完勝し、再びGI戦線に戻ってきた。



 「前走は走れる状態に戻ったという感じで半信半疑の部分もありましたが、ジョッキーもうまく乗ってくれました。体に張りが出て引き締まり、グンと良くなっているので、浦和記念よりもいいパフォーマンスができると思います」と房野陽介調教助手は自信満々な口ぶり。



 ひと叩きした効果は十分。万全を期して、2年連続3着惜敗のリベンジに挑む。



★流れが落ち着きやすい大井の外回りで見直したいロードゴラッソ



 今秋のシリウスS(GIII)で初重賞タイトルを獲得しているロードゴラッソ(栗東・藤岡健一厩舎、牡4歳)が、さらなる飛躍を遂げるべく、川田将雅騎手と新コンビを結成して暮れの大舞台に駒を進めてきた。



 交流重賞では思うような結果が出せていないが、かわされるとモロさを出すタイプだけに、小回りで他馬も早めに動く展開が向かなかった印象。道中の流れが落ち着きやすい大井の外回りコースで見直せる。



 「前走は少し疲れがあったのか、本来はもっと楽に行けるはずなのに追っつけながら走っていた。競馬自体はスムーズで最後もいい脚を使っていたが、位置取りの差が着順に表れてしまった。デキは確実に良くなっているし、右回りの方が成績もいい。早めに前に出て押し切る形に持ち込みたい」と管理する藤岡健一調教師は意欲満々だ。



★父カネヒキリに次ぐVを目指すロンドンタウン



 2017、18年にコリアC(韓国GI)を連覇し、国内でも2つのダート重賞タイトルを獲得しているロンドンタウン(栗東・牧田和弥厩舎、牡6歳)。前走のチャンピオンズC(GI)では10着に敗れているものの、勝ち馬からコンマ8秒差と着順ほど離されてはいなかった。



 「(前走は)よく踏ん張っていたし、内容的には悪くなかったと思います。前走後も順調にきて元気いっぱい。メンバーは揃いますが、一昨年に5着と頑張っているし、上手に競馬ができれば」と牧田和弥調教師は語る。



 一昨年に佐賀記念(交流GIII)を制しているように、2000mの距離は守備範囲といえる。2008年にこのレースを制している偉大な父・カネヒキリに次ぐ、父子Vなるか注目だ。



★着実な成長を遂げたモジアナフレイバーが14年ぶり地方馬Vを狙う



 7頭が参戦する強力なJRA勢を迎え撃つ地元の南関勢は、6頭の布陣で挑む。その中でも最もファンの注目を集めるのは、今年に入って大井記念(SI)、勝島王冠(SII)を制しており、交流GIの帝王賞5着、マイルチャンピオンシップ南部杯4着と、JRA勢を相手にしても好走を続けているモジアナフレイバー(大井・福永敏厩舎、牡4歳)だろう。



 昨年の東京大賞典では9着に敗れており、対JRA勢となると2000mは若干長い印象だが、勝島王冠のレース後に繁田健一騎手が「南部杯では少しイレ込んでいたけど、今回は落ち着いていた」と話しているように、存分に力を発揮できる地元の大井なら大きなアドバンテージがある。



 JRA所属時にはジャパンダートダービー(交流GI)やフェブラリーS(GI)を制すなど、ダートの一線級で活躍していたノンコノユメ(大井・荒山勝徳厩舎、セン7歳)も、多くの支持を集めそうな一頭だ。



 前走の勝島王冠(SII)では2着に敗れているが、今夏の帝王賞(交流GI)でも3着に食い込んでいるように高い能力は健在。「前走は勝ちにいったぶん、この馬のいい面が出せなかったし、遊ぶ面も出した。その後も状態は悪くないから」と、荒山勝徳調教師は大一番での巻き返しを狙っている。



 地方所属馬による東京大賞典Vとなれば、2005年のアジュディミツオー以来14年ぶりとなる。南関東勢が地元の利を生かして、JRA勢を一蹴することができるか注目したい。

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