東京ダービー Jpn1

6月5日() 20:10 大井競馬場/ダ2000m 16頭

東京ダービーデータ分析とレース傾向

大井ダ2000m

1964年以降、長らく南関東三冠のうちの一戦として機能してきたが、ダート競走の体系整備によって2024年にリニューアル。以後、3歳ダート三冠競走の二冠目を担い、中央・地方の垣根を越えた〝ダートのダービー馬〟を決定するレースとなった。なお、最高峰のレースにふさわしく、その賞金も従来の5000万円から1億円へと倍増されている。主要ステップレースは、同じく3歳ダート三冠競走の一冠目にあたる羽田盃。南関東3歳三冠時代には羽田盃で敗れた馬たちが巻き返すケースも多く、同臨戦で1~3着を占めたにもかかわらず、2015年は66万馬券、2022年は56万馬券と3連単で高配当を記録している(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。

【人気】

過去20年で1番人気はわずか6勝にとどまり、3着内好走数も11回と半数ほどしかない。好走率、回収率、どちらの観点からも1番人気としての信頼度はなく、お世辞にも軸向きとはいえないだろう。それぞれ3勝を記録する2番人気と3番人気についても同様で、1~3番人気で合計12勝という数字以上に上位人気馬は狙いづらい。その最たる理由は6番人気以下が7勝も挙げていることにあり、2006年ビービートルネード(12番人気)、2008年ドリームスカイ(10番人気)と2桁人気馬による勝利もある。ダービーという大舞台で陣営の思惑も交錯するため、下馬評はまったく当てにならないものと考えたい(以下、文中のデータはいずれも2004年以降)。

◆人気別成績(過去20年)

人気着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1番人気 6-3-2-9 30.0% 45.0% 55.0% 53.5% 69.0%
2番人気 3-2-7-8 15.0% 25.0% 60.0% 67.0% 91.5%
3番人気 3-3-2-12 15.0% 30.0% 40.0% 120.0% 77.5%
4番人気 1-0-3-16 5.0% 5.0% 20.0% 61.5% 50.5%
5番人気 0-2-1-17 0.0% 10.0% 15.0% 0.0% 49.5%
6~9番人気 5-6-2-67 6.3% 13.8% 16.3% 150.3% 80.6%
10番人気以下 2-4-3-122 1.5% 4.6% 6.9% 92.1% 106.3%

【脚質】

東京ダービーが行われるダート2000mは大井競馬場の外回りコースを使用。下記表のとおり、「逃げ」は勝率10.0%・連対率13.3%・複勝率23.3%と振るわず、同じコースで施行される帝王賞東京大賞典、かつてのジャパンダートダービー(現在のジャパンダートクラシック)と比較しても好走率が著しく低い。一方で、「追込」は好走率こそ低いものの、前述した3レースよりは数値が高く、回収率面も同脚質としては優秀だ。一世一代のダービーとあれば色めき立つのも致し方なく、地方競馬最長を誇るゴールまで386mの直線距離も相まって、ハイペースや乱ペースに起因した差し・追込タイプが高配当を演出しやすい。

◆脚質別成績(過去20年)

脚質着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
逃げ 3-1-3-23 10.0% 13.3% 23.3% 71.0% 72.3%
先行 11-9-10-32 17.7% 32.3% 48.4% 156.8% 177.6%
差し 4-8-6-95 3.5% 10.6% 15.9% 119.3% 87.6%
追込 2-2-1-98 1.9% 3.9% 4.9% 46.6% 39.3%
不明 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

【枠順】

勝利数では5枠と7枠が最多タイの6勝で並び、5枠は265.6%、7枠は193.8%とプラス収支を記録する単勝回収率も特筆に値する。枠順によるアドバンテージが大きいこともうかがい知れるため、同枠順に収まった馬は人気不問で気を配るべきだろう。一方、連対率と複勝率で最低値となる1枠は上位人気馬でも過信できず、2013年には単勝1.6倍に支持されたアウトジェネラル(1枠1番)が6着に敗れた。最内枠の不振は大井ダート2000mの特徴でもあり、東京大賞典やジャパンダートダービー(現在のジャパンダートクラシック)にも同様の傾向が見受けられる。

◆枠順別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
1枠 1-0-2-34 2.7% 2.7% 8.1% 84.1% 24.1%
2枠 1-6-4-28 2.6% 17.9% 28.2% 184.4% 109.2%
3枠 3-0-3-34 7.5% 7.5% 15.0% 32.0% 28.0%
4枠 1-3-1-33 2.6% 10.5% 13.2% 4.7% 61.8%
5枠 6-2-3-28 15.4% 20.5% 28.2% 265.6% 90.3%
6枠 1-5-1-33 2.5% 15.0% 17.5% 3.8% 95.5%
7枠 6-3-2-29 15.0% 22.5% 27.5% 193.8% 168.3%
8枠 1-1-4-32 2.6% 5.3% 15.8% 2.9% 116.8%

【所属】

南関東の公営重賞として施行されていた2004~2023年は、船橋所属馬が最多となる8勝を記録しており、これに川崎と大井が5勝、浦和が2勝で続く。なお、同勝利数のうち川島正行厩舎(船橋)が3勝、林正人厩舎(船橋)が3勝、佐藤賢二厩舎(船橋)が2勝、森下淳平厩舎(大井)が2勝、小久保智厩舎(浦和)が2勝、とそれぞれ複数回勝利を記録している。

◆所属別成績(過去20年)

枠順着別度数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率
地方 20-20-20-251 6.4% 12.9% 19.3% 96.9% 87.2%

【前走】

◆前走成績(過去6開催)

馬名
(着順)
前走
日付 レース名 クラス




タイム 1(2)着馬
241 ラムジェット 04/27 京都 ユニコーンス G3 ダ1900 16 3 1 1.58.6 サトノエピック
2 サトノエピック 04/27 京都 ユニコーンス G3 ダ1900 16 5 2 1.59.0 ラムジェット
3 アンモシエラ 04/24 大井 羽田盃 Jpn1 ダ1800 不良 8 4 2 1.54.1 アマンテビアンコ
231 ミックファイア 05/10 大井 羽田盃 S1 ダ1800 稍重 16 4 1 1.50.9 ヒーローコール
2 ヒーローコール 05/10 大井 羽田盃 S1 ダ1800 稍重 16 1 2 1.52.1 ミックファイア
3 ナンセイホワイト 05/22 大井 東京ダービー 3歳 ダ2000 稍重 15 1 1 2.07.6 キングオブザナイル
221 カイル 05/12 大井 羽田盃 SⅠ ダ1800 稍重 15 4 6 1.52.9 ミヤギザオウ
2 クライオジェニック 05/12 大井 羽田盃 SⅠ ダ1800 稍重 15 8 15 1.55.9 ミヤギザオウ
3 リコーヴィクター 05/12 大井 羽田盃 SⅠ ダ1800 稍重 15 3 5 1.52.7 ミヤギザオウ
211 アランバローズ 04/29 大井 羽田盃 S1 ダ1800 15 2 2 1.51.7 トランセンデンス
2 ギャルダル 05/04 船橋 東京湾カップ S2 ダ1700 稍重 13 2 2 1.49.1 ギガキング
3 ブライトフラッグ 04/29 大井 羽田盃 S1 ダ1800 15 9 7 1.52.2 トランセンデンス
201 エメリミット 05/06 船橋 東京湾カップ S2 ダ1700 12 1 2 1.48.6 マンガン
2 マンガン 05/06 船橋 東京湾カップ S2 ダ1700 12 3 1 1.48.6 エメリミット
3 ティーズダンク 04/29 大井 羽田盃 SI ダ1800 稍重 11 7 4 1.54.3 ゴールドホイヤー
191 ヒカリオーソ 03/20 大井 京浜盃 S2 ダ1700 14 1 14 1.56.0 ステッペンウルフ
2 ミューチャリー 04/24 大井 羽田盃 S1 ダ1800 16 1 1 1.53.5 ウィンターフェル
3 ウィンターフェル 04/24 大井 羽田盃 S1 ダ1800 16 2 2 1.54.5 ミューチャリー

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