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【北海道2歳優駿】レース展望

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【北海道2歳優駿】レース展望

★地元勢の注目は門別で崩れていないウィンターフェル



 11月1日(木)に2018年のフィナーレも近づきつつある(開催最終日は11月15日)門別競馬場で、交流重賞・第45回北海道2歳優駿(交流GIII、2歳オープン、定量、ダート・右1800メートル)が行われる。



 JRA所属馬に門戸が開かれた1997年以降の優勝馬を見てみると、JRA所属馬11勝に対してホッカイドウ競馬所属馬が10勝とほぼ互角。未勝利戦を勝ち上がった1勝馬が4頭というJRA勢の顔ぶれを見ても、今年も地元所属馬が活躍する可能性が高そうだ。



 地元ホッカイドウ競馬所属馬は粒ぞろいの印象だが、その中でも安定感で一歩リードしていると言えるのは、デビュー2戦目に挑んだ栄冠賞、そして前走のサンライズCと重賞で2度の2着があるウィンターフェル(牡、北海道・林和弘厩舎)か。



 JRAの芝への挑戦となったコスモス賞で7着に敗れているものの、崩れたのはこの一度だけで、地元のダート戦に限れば【3・2・0・0】と崩れていない。安定した先行力もあるだけに、大きく崩れることはなさそうだ。



★集中して走れればイッキトウセンも互角の存在



 一番手に取り上げたウィンターフェルと同じ林和弘厩舎からは、ほか2頭がエントリーしている。そのうちの一頭であるリンノレジェンド(牡)も軽視はできない存在だが、1200m重賞の栄冠賞でウィンターフェルを打ち負かしているイッキトウセン(牡)の方がより高い注目を集めそうだ。



 1000mのフレッシュチャレンジ(新馬戦)を逃げ切り、2戦目で1200mの重賞制覇と短距離戦で2連勝を決めたが、一気の距離延長となった3戦目の1700m戦でも崩れず2着に踏ん張っている。



 今回と同じ1800m戦の前走では4戦目にして初の着外となる10頭立ての最下位に敗れているが、林師も「道中、気の悪い面を出して、レースにならなかった」と語っているように力負けでないのは明らか。ブリンカー装着で集中力が増せば、巻き返せる可能性があるだろう。

★3度目V狙う角川秀樹師が送り出すイグナシオドーロ



 ホッカイドウ競馬の名将・角川秀樹調教師は、過去にビッグバン(09年)、タイニーダンサー(15年)で北海道2歳優駿を2度制しており、今回は3度目の優勝を狙う。注目したいのは、近3走1700~1800m戦で1、2、3着と安定した成績を残しているイグナシオドーロ(牡)だ。



 前走のサンライズCは厳しいマークにあった影響で勝ち馬から1秒4差の3着に敗れているが、先に取り上げた2頭のうちイッキトウセンとの対戦となったブリーダーズゴールドジュニアCでは重賞タイトルを獲得しており、ウィンターフェルとは2走前にクビ差の接戦を演じて2着している。



 逃げて上位争いを続けてきた近走の戦法と、内枠を引いたことを加味すれば、先手を奪ってマイペースに持ち込むのが理想。同型馬がいないだけに前走のようなマークを受ける可能性は低そうで、楽な流れに持ち込むことになれば、あれよあれよの逃げ切りVまであるのではないか。



 なお、角川秀樹厩舎からは、ここまで5戦2勝の成績を残しているサクセッサー(牡)もエントリーしている。



★史上3頭目の牝馬Vを目指すスズカユース



 統一グレードレースとなった1997年以降、牝馬による北海道2歳優駿Vはフェスティバル(01年)、タイニーダンサー(15年)の2度あるが、今年は、前走のフローラルCで重賞初制覇を果たしているスズカユース(牝、北海道・田中淳司厩舎)に大きなチャンスがありそうだ。



 管理する田中淳司調教師といえば、2013年の全日本2歳優駿(交流GI)や2015年の浦和記念(交流GII)などを制し、今もなお現役で活躍しているハッピースプリントを育て上げ、同馬で北海道2歳優駿も制している。このレースを知っているのは、大きなアドバンテージになるのではないか。

★JRA代表のイルジオーネも牝馬3度目のVチャンス



 JRAの代表4頭は、いずれも未勝利戦を勝ち上がった1勝馬。現時点で主だった実績を残している馬がおらず未知の部分は大きいが、牝馬のイルジオーネ(美浦・武藤善則厩舎)は芝の新馬戦で6着に敗れたあと、ダート戦に転じた2戦目で初勝利を挙げているだけに、底を見せていない魅力がある。



 管理する武藤善則調教師も「中山のダートで期待通りに変わってくれた。粗削りなレースぶりだったけど、結果を出したのは評価できるし、キャリア2戦で伸びしろも大きい。中央勢とは差はないと思う」と手応えを感じているだけに、ここでも上位争いに絡んでくる可能性はありそうだ。



★勢い止まらぬルメールはミヤケとのコンビで参戦



 秋華賞菊花賞、そして先週の天皇賞・秋と3週連続GI制覇。年間200勝の大台も視野に入ってきたC.ルメール騎手が、“Dr.コパ”こと小林祥晃氏が所有するミヤケ(牡、栗東・村山明厩舎)と新コンビを結成して参戦することが決定した。



 デビュー6戦目にして初のダート戦となるミヤケを管理する村山明調教師は「中間は変わりない。血統的にダートは問題なさそう。ただ、行きたがる面があるので、折り合ってスムーズに運んでほしい」と語っている。ルメール騎手が、いかにして乗りこなすかが注目されそうだ。

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