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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】ぜいたくな一日

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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】ぜいたくな一日

「ぜいたくな1日」

 6月3日、浦和競馬場で交流重賞「サンケイスポーツ賞さきたま杯」が行われ、JRA所属のアルクトスが自慢の決め手を発揮。見事、人気に応えた。鞍上の田辺裕信騎手は最低人気馬に騎乗して勝ったフェブラリーS(2014年、コパノリッキー)、そして3勝しているマイルチャンピオンシップ南部杯など、左回りのダート重賞にめっぽう強いイメージがある。

 惜しかったのは2着のエアスピネルだ。勝負どころで包まれて追い出しを待たされる格好。直線が短い浦和だけに、あそこで勢いがつかなかったのは痛かったが、それでも一瞬は抜けるかのシーンを作り出した。芝、ダートにかかわらず、これからもマイル前後で活躍しそうだ。筆者が逃げ切りを期待したベストマッチョはあっさりハナを叩かれ、見せ場は作ったものの、最後の直線で馬券とともに沈んでいった。

 さきたま杯が発走した10分後、園田では長距離重賞「六甲盃」がゲートイン。断然人気に推されたのは地元の大将格、ジンギだった。近走の充実ぶりを見る限り、南関東の強豪相手でもまあ大丈夫だろうと思っていたのだが、激戦を制したのは、その南関東から遠征してきたトーセンブル。先に動いたジンギをマークするように進出し、ゴール前で計ったように差し切った。また、南関東からの遠征馬、ホーリーブレイズが展開した絶妙の逃げも見逃せない。向こう正面で後続をスッと引き離したときは「これは」と思わせたもの。ジンギは人気馬の宿命で、早めに逃げ馬を捕まえに動いて脚を使ったぶん、差し切られた。力負けというよりは、南関東所属の2頭にしてやられたという印象だ。ちなみに、ジンギを信じて頭から買っていた筆者もしてやられている。

 そして、ナイター開催の門別では、伝統の重賞「赤レンガ記念」。5月に行われたコスモバルク記念の出走組が人気を集め、レースもそのコスモバルク記念と同様、集団が前と後ろにわかれる展開になった。断然人気に支持されたクインズサターンは前走と同じく後方集団で待機。前回は直線入り口で先頭に取り付いたが、今回は序盤が遅い流れということもあって直線入り口で先頭とはまだ差があった。よく追い上げたものの、勝ち馬までは届かず2着。絶妙のペースの配分で逃げたリンノレジェンド・石川倭騎手の作戦勝ちだった。3連単の順番を間違った筆者の馬券は見事に作戦負けとなった。

 JRAでも同日に重賞が3つ行われるのはめったにないこと。馬券の的中はさておき、地方競馬ならではのぜいたくな一日を存分に楽しめた。

   ◇

■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。ダート馬のつもりで出資したクラブ法人の所有馬が初芝で快勝。何年たっても見る目がないと嘆くアラフィフおじさん。

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