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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】名古屋大賞典

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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】名古屋大賞典

 3月11日に名古屋競馬場で行われた交流GIII「第44回名古屋大賞典」は、単勝1.3倍の断然人気に推されたクリンチャーが直線半ばで抜け出して快勝。前走の佐賀記念に続く交流重賞勝ちとなり、地方ダートの適性を改めて証明した。クリンチャーは芝でも重賞を勝っているが、関係者に話を聞くと、古馬になって筋肉量が増え、ダート馬らしい体になってきたので路線変更したとのこと。以降の結果からも、それが見事に当たったというわけだ。精神面での成長も見逃せず、イレ込むこともほぼなくなったという。レース後は疲れを残さないため放牧に出し、そのまま帝王賞(6月30日、大井、ダート2000メートル)を目指す予定。賞金的に出走が確約されているわけではないが、もし出走できれば有力候補の1頭になるのは間違いない。

 今回、この名古屋大賞典には7頭の地方馬が出走。地元の4頭は残念ながら実力的に厳しく、大井の2頭もよほど展開が向かないと上位進出は難しいと思えたが、残る1頭、兵庫所属のジンギだけは、ひょっとするとこのメンバーでもやってくれるのでは…という期待があった。

 ジンギはデビューから今年の初戦となった白鷺賞まで、21戦して連対を外したのはわずか2度だけ。もともと兵庫でトップクラスの馬だったが、昨年12月の園田金盃、そして白鷺賞(いずれも重賞)の勝ちっぷりがすさまじく、さらにひと皮むけたという印象を受けていた。期待も込めて紙上でも▲の評価。結果は4着とはいえ、ここ2走と違って中団でもまれる形でも勝負になったのは大きな収穫だ。

 それにしても、交流重賞の売り上げが好調である。今回の名古屋大賞典は発売金額が7億1992万5400円となってレコードを更新(従来は昨年の5億37万4000円)。実に40%以上の伸びを見せた。3月4日に川崎競馬場で行われたエンプレス杯に至っては、前年のレコードから50%以上も増えている。コロナ不況といわれる中で、次々と更新される売り上げ。競馬はスポーツとして広く認知されているが、この数字を見せられると、「ギャンブルは不況に強い」という昔からの格言は正しく、やはりギャンブルでもあるのだと改めて認識させられた。

■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。クラブ法人の出資歴は20年年以上だが、持ち馬が高確率で故障してしまうのが悩みの種。

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