霧
暴君アッキー
蒼馬久一郎
京都大賞典が11日、京都競馬場で17頭によって争われ、川田騎乗で3番人気のグローリーヴェイズが、5番手から抜け出して快勝。昨年の香港ヴァーズ以来となる重賞3勝目を飾った。天皇賞・秋の優先出走権を獲得したが、次走はジャパンCや連覇が懸かる香港ヴァーズが視野に入っている。1番人気のキセキは2着だった。 まさに貫禄勝ちだ。58キロの最重量を背負ったグローリーヴェイズが力で押し切った。 「実績馬がこうやって復活できて何よりです。手応えは十分に残っていたので、このまま押し切れるなという感触でした」。初コンビで勝利に導いた川田騎手が胸を張る。好スタートから道中は5番手をリズムよく追走。直線は馬場の真ん中から力強く脚を伸ばして、残り100メートル付近で先頭に立つと、外から迫った1番人気のキセキを3/4馬身差で振り切った。 昨年暮れの香港ヴァーズでGI初制覇を飾った。ただ今春はドバイ遠征をしたが、レースが新型コロナウイルスの影響で中止となり、さらに帰国後の宝塚記念も17着。「この間が思わぬ大敗だったので、しっかり競馬ができてホッとしています」と尾関調教師は安堵(あんど)の表情を見せた。 今後について、シルクレーシングの米本昌史代表は「ジャパンC(11月29日、東京、GI、芝2400メートル)か香港ヴァーズ(12月13日、シャティン、GI、芝2400メートル)になるのではないでしょうか」と見通しを語り、トレーナーは「まだ100%じゃないなか58キロで勝ってくれたし、この先アクシデントなく調子を保っていければ…」と力を込めた。 完全復調を遂げたディープインパクト産駒が、さらなるGIタイトルを狙いに行く。(斉藤弘樹) ■グローリーヴェイズ 父ディープインパクト、母メジロツボネ、母の父スウェプトオーヴァーボード。黒鹿毛の牡5歳。美浦・尾関知人厩舎所属。北海道洞爺湖町・レイクヴィラファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績12戦5勝(うち海外1戦1勝)。獲得賞金4億1178万5200円(うち海外1億5996万7200円)。重賞は2019年GII日経新春杯、GI香港ヴァーズに次いで3勝目。京都大賞典は尾関知人調教師が初勝利。川田将雅騎手は14年ラストインパクト、15年ラブリーデイ、18年サトノダイヤモンドに次いで4勝目。馬名は「栄光のつぼ。母名より連想」。★11日京都11R「京都大賞典」の着順&払戻金はこちら