mihimalist
岡村信将
スガダイ
夢月
蒼馬久一郎
ジャンヌ
アルゼンチン共和国杯が3日、東京競馬場で13頭によって争われ、横山典騎乗で2番人気のムイトオブリガードが優勝し、昨年2着の雪辱を果たした。中2週でジャパンC(24日、東京、GI、芝2400メートル)を目指す。5番人気のタイセイトレイルが2着、1番人気のアフリカンゴールドが3着。障害界の王者オジュウチョウサンは12着に終わった。 照明に照らされたゴール前を1頭だけ悠々と駆け抜けていった。2番人気のムイトオブリガードが、昨年2着の雪辱を果たして重賞初V。ジャパンCへ弾みをつけた。 「思い描いた通りのレースができたね。1頭になるとフワフワするところがあるけど、きょうはけっこう一生懸命走ってくれた」 後続が大混戦になる中で1馬身1/4突き放す完勝に、横山典騎手の表情も緩んだ。スタートを決めて3番手を追走。オジュウチョウサンのスローの逃げでペースは上がらず、直線での瞬発力勝負になったが、上がり3ハロン33秒8の脚を使われては、他馬はなすすべがなかった。 「我(が)が強いところがあって、厩務員さんをてこずらせたり、乗り手の指示に頑固だったりしたけど、(厩舎が)うまくなだめてくれていたし、成長していましたね」と、ジョッキーは気性面の成長を評価した。 それでも「まだゲートで遊んだりしていたけどね」と笑う角田調教師。「その辺りも含めてジョッキーが分かってくれているし、乗り方もポジショニングも完璧でした」と、ベテランジョッキーの腕に感謝だ。 スクリーンヒーロー、その産駒ゴールドアクターなどがこのレースを勝ってGI馬に上り詰めた出世レース。当然、次の目標はジャパンCになる。「何ともなければ行きます。休み明けでも仕上げていたけど、この涼しくなる時期に良くなる馬。次はさらにいいと思いますよ」と、調教師は大舞台へ自信を深めた様子だ。 5歳の秋に本格化の気配。ムイトオブリガードの進撃は、ここから始まる。(柴田章利)★3日東京11R「アルゼンチン共和国杯」の着順&払戻金はこちらムイトオブリガード 父ルーラーシップ、母ピサノグラフ、母の父サンデーサイレンス。鹿毛の牡5歳。栗東・角田晃一厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は市川義美ホールディングス(株)。戦績21戦6勝。獲得賞金1億5975万3000円。重賞は初勝利。アルゼンチン共和国杯は角田晃一調教師が初勝利、横山典弘騎手は1990年メジロモントレー、91年ヤマニングローバル、2004年レニングラード、12年ルルーシュに次いで5勝目。馬名は「どうもありがとう(ポルトガル語)」。