サマーマイルシリーズ開幕戦、
中京記念の追い切りが18日、東西トレセンで行われた。
ダノンヨーヨーは栗東坂路で4ハロン51秒9。力強く登坂し、好調をアピールした。
エーシンリターンズ、
ショウリュウムーンらも軽快な動きを見せていた。
最後まで坂路を力強く駆け抜け、
ダノンヨーヨーが好時計をマーク。北村友騎手は、確かな手応えにほおを緩めた。
「周りに馬が1頭もいなくてヨレたけど、動きも時計も悪くない。この時計(4ハロン51秒9)でも余力があって、物見しながらでもラスト1ハロン12秒4ですからね」
最終追い切りは、坂路での単走。ラチ沿いを進みながら軽快にピッチを刻み、徐々に加速していく。直線で少し右によれたが、最後は鞍上からの合図にスッと反応。ジョッキーは「
安田記念の前から状態がよくなって、息づかいがいい。同じ時計でも楽に走れている」と、満足げにうなずいた。
前走の
安田記念は最内(1)番枠を引き、直線で前が壁になったが、開いてから鋭く脚を伸ばして4着まで追い上げた。6歳を迎えても切れ味は健在だ。東田調教助手は「前回はスタートに課題を抱えるこの馬にはよくない枠順だったけど、あのメンバーで4着は評価できる。今回はメンバーも楽になるからね」と、10年の
富士S以来、1年9カ月ぶりの重賞2勝目に期待を込める。
2年ぶりの夏競馬参戦になるこの中間は、プール調教を交えながら調整。カイバにビタミンを入れるなど、夏バテ対策に抜かりはない。2年前は6月から10月にかけて4連勝を飾るなど、暑い時期にも実績がある。井厩務員は「カイ食いはまったく落ちてないよ。今で530キロあるくらいだから」とたくましさを強調。トップハンデ58キロもこなせる仕上がりだ。
「今の中京は直線でバラけて差しも決まるので、この馬にとって悪くない。
安田記念は(賞金順で18頭立ての)16番目だったんで、何とかここで賞金を加算したい」
北村友騎手は力強く締めくくった。全6勝を挙げるマイル戦で自慢の末脚をさく裂させ、実りの秋に弾みをつけられるか。(川端亮平)