nigeのコメント
【水曜勝負R:傾向・全馬評価あり】川崎のコース形態が適性に合う!
<予想>
◎3.テーオーケインズ
凡走理由の判断が正しくて川崎なら勝てる
○6.ノットゥルノ
世代王者らしい成長曲線
▲5.ウシュバテソーロ
小回りコースは乗り方が重要になり
△10.ライトウォーリア
大外に入ってもまれずにスムーズなら
☆8.エルデュクラージュ
得意条件なので相手の走り次第で出番ある
<傾向>
■ 近3年3着以内馬ローテーション
※レース名(人気,着順)
・2022年
【中央:1番人気】帝王賞(2,6)→JBCクラシック(3,3)→チャンピオンズC(3,2)
【地方:9番人気】シリウスS(14,14)→勝島王冠(6,11)→報知オールスターC(11,2)
【中央:3番人気】ブラジルC(6,3)→浦和記念(4,3)→名古屋GP(1,1)
・2021年
【地方:4番人気】柿生OP(1,1)→勝島王冠(4,1)→東京大賞典(9,2)
【中央:1番人気】帝王賞(1,2)→JBCクラシック(2,2)→東京大賞典(1,1)
【中央:3番人気】JBCクラシック(5,5)→浦和記念(3,1)→東京大賞典(2,12)
・2020年
【中央:1番人気】帝王賞(2,2)→JBCクラシック(1,1)→チャンピオンズC(5,4)
【地方:7番人気】JDD(6,5)→戸塚記念(1,1)→報知オールスターC(1,3)
【中央:3番人気】白山大賞典(2,2)→浦和記念(1,4)→名古屋GP(1,1)
勝ち馬は、近3走にG1・Jpn1の3着以内の実績があるのが理想。3着以内ならJpn1の5着以内、Jpn2の2着以内からも好走馬が出ている。
近年は、JBCクラシック、東京大賞典、チャンピオンズC、名古屋GPの上位馬が結果を出している。去年は不在だったが、前走東京大賞典2着以内が例年期待できるローテ。
あと、コーナーがきつい特徴のある川崎コースなので、好走実績のあるリピーターには注意。過去10年で、チュウワウィザード(22年1着、20年1着)、ケイティブレイブ(19年2着、18年1着)、オールブラッシュ(19年3着、17年1着)、サウンドトゥルー(17年2着、16年2着)、ホッコータルマエ(14~16年3連覇)などが該当。
地方馬は、3年連続好走中。ただ、去年と3年前はチュウワウィザードの1強で、0.9秒差と1.2秒差の2着。2年前は、左回りが苦手のオメガパフューム1強ムードで、その後にかしわ記念も勝つ前走東京大賞典2着だったカジノフォンテンが勝利。出走してくる中央馬のメンバーレベルの影響を受けるので、互角に戦える中央馬なのか判断が必要。
<展開>
逃げたいのは、テリオスベル。できればもまれたくないのが、ペイシャエス、ライトウォーリア。ライトウォーリアが大外に入ってくれたことで、テリオスベルはハナを取りやすくなった。
ただ、テンの脚が遅いのでTCK女王盃のようなハナの取り方(遅れて外に切り替えて、最初のコーナーで先頭に出る)になると、内で抵抗されて少し前半流れる可能性がある。
テリオスベルが後続を離す逃げをするかもしれないが、コーナーがきついのでハイペースまではペースは上がらない。2番手以降は隊列が決まると中盤緩んで、2周目向正面からペースアップする流れを想定。
<予想詳細>
本命は、テーオーケインズ
帝王賞(1,4)→JBCクラシック(1,1)→チャンピオンズC(1,4)
前走のチャンピオンズCは、1馬身くらいの出遅れ。そこからじわっと出して一団の好位集団の外で1コーナーへ。
3コーナーに入る前に少し位置を上げて、3番手のシャマルの少し後ろの外で直線へ。そこから追い出したが、なかなか前との差が縮まらずジュンライトボルトに差されて4着。
ゲートで座る癖が出てしまっての出遅れと終始3頭分外追走のロスがあったが、能力を考えるとこれだけで負ける馬ではない。原因として考えているのは「JBCクラシックで走りすぎてしまった」こと。帝王賞で負けた後だったので、次が目標でも「勝って本番へ」という考えになるのが普通。そこから中3週だったので、疲れが抜けきれなかった可能性が高いという考えになった。
走りからも普段との違いが見えた。左回りはパフォーマンスに影響が出ないレベルで直線で少し内にもたれるのだが、これまでで一番ひどく、ふらついて150mくらいからかなり右に松山騎手が引っ張っていた。普通ではなかったのは間違いない。
今回は、狙える要素が揃ったので本命とした。
まずは、川崎のコース形態が合っていること。
この馬は、緩急のある流れが得意。コーナーで緩みやすい中京・大井外回りで適性の高さを見せている。4走前の平安S(ラスト3F12.3 - 11.6 - 12.3)、2年前のチャンピオンズC(ラスト3F12.2 - 11.8 - 12.0)、2年前の帝王賞(ラスト3F12.9 - 12.0 - 12.4)など、道中で緩んで直線で加速する流れは得意。
川崎はコーナー角度がきついので、強制的にコーナーで緩んで再加速する流れになる。テリオスベルが後続に脚を使わせる逃げをすることを示唆しているが、コース形態的に脚を使わせてクイーン賞のように後半減速ラップの持続力勝負に持ち込むのが難しい(やるとしたら、コーナーでかなり無理をすることになる)。コーナーで脚を溜められる流れになるので、直線でいい脚が使える可能性が高い。
あと、このレースの勝負度の高さ。
川崎記念後は、去年挑戦したサウジカップ(2月25日)の招待を辞退して、ドバイワールドカップ(3月25日)を目標に置いている。ドバイワールドカップなら2カ月先。チャンピオンズCを中3週で本来の走りができなかったことから、レース間隔を空けるローテにして「まずは川崎記念で結果を出してから」という意図が見えてくる。
これに加えて、中7週でレース間隔を空けたことで疲れは残る可能性はかなり低い。
地方の馬場を気にするかもしれないが、馬場が原因で負けたレースはない。20年東京大賞典は、3歳時点の力不足。2年前の金沢のJBCクラシックは、出遅れとペースダウンに内枠で動けずの後手。そして、去年の帝王賞も展開と状態面。
雨の馬場で結果を出しているのは間違いないが、ベストパフォーマンスは中央の中では良馬場だと時計のかかる中京(21年チャンピオンズC)。時計のかかる馬場で割引のようなパフォーマンスはない。異常に時計のかかる船橋とかだと未知の不安となるが、例年より時計のかかる川崎くらいなら気にならない。
去年11月にJBCクラシックを完勝した6歳馬なので、まだ衰えを考えるには早い。能力は抜けていて、本来の力で走れるかが問題の馬。2ヶ月のレース間隔があり、緩急のある流れになる川崎なら本来の走りを見せてくれると考えて頭固定で勝負する。
対抗は、ノットゥルノ
日本テレビ盃(4,7)→チャンピオンズC(5,8)→東京大賞典(4,2)
前走の東京大賞典は、内枠から少し出して逃げ馬の後ろの4番手で1コーナーへ。
向正面で外からリンゾウチャネルが動き、それに被されたくないサンライズホープが抵抗して一気に動いてきたので、ペースアップに離されないように追走。4コーナーから外に出すことを意識した進路。ただ、先に動いていたメイショウハリオに蓋をされる形になって、前に行くのを少し待っての追い出し。追い出しが後手になったので、スピードに乗って直線に入ったウシュバテソーロに外から交わされて追いかけるも1.3/4馬身差2着。
スピードに乗ってからはウシュバテソーロとの差は広がらなかったので、内枠&展開の影響でスムーズに走れなかったのが痛かった。着差は1.3/4馬身差だが、ウシュバテソーロは完璧なレースをしていたので能力差は感じない。
課題はあるが、世代王者らしい成長曲線を見せているのが魅力。
前走時の予想にも書いたが、(化け物級は関係ないが)普通の3歳トップクラスが古馬と互角に戦えるようになるのが、東京大賞典や川崎記念。これはずっと続く「ダート界の流れ」。東京大賞典を4連覇したオメガパフュームも、3歳時に東京大賞典を初めて勝った時は、ジャパンダートダービー2着で3歳トップクラスを証明していて、チャンピオンズC5着から3番人気で勝利している。
少し前になるがハタノヴァンクールが典型的な形。ジャパンダートダービーを勝って、古馬相手になってみやこS10着、ジャパンカップダート8着。古馬相手に完敗していたが、東京大賞典3番人気2着、川崎記念2番人気1着になっている。
ノットゥルノもジャパンダートダービーを勝って、古馬相手になって日本テレビ盃7着、チャンピオンズC8着。そして、成長して東京大賞典4番人気2着。世代王者らしい成長曲線で「ダート界の流れ」通りの実績になっている。
課題は、川崎コースの対応。
左回りで結果が出ていないが、これは巡り合わせ。左回りで走ったのは、芝の未勝利戦とテン乗りの内枠でサルサディオーネに絡んで行った日本テレビ盃、相手が強いチャンピオンズC。チャンピオンズCの内容から、左回りで割り引く必要はない。
ただ、小回りコースになるのは大跳びなのでいいとは言えない。でも、この馬より外に入った馬が前に行く馬か明らかに格下の馬なので、外を自分のペースでスムーズに走れる可能性が高い。内で被されると前走のように後手になるので嫌だが、この枠の並びなら力を出し切りやすい。
普通に走るテーオーケインズを倒すのは難しいが、前走で先着されたウシュバテソーロより魅力があるので対抗とした。
単穴は、ウシュバテソーロ
ブラジルC(1,1)→カノープスS(1,1)→東京大賞典(2,1)
前走の東京大賞典は、押して位置を取りに行って中団やや後ろで1コーナーへ。ペースがかなり落ちたので向正面で自然と好位集団のすぐ後ろに追いついていた。
ペースが遅かったので残り1000mで、外から動く馬がいたがそれには付き合わずに、メイショウハリオを後ろでマークする形。3コーナーで進出を開始したメイショウハリオの後ろをついて行って、直線で外へ。スピードに乗って直線に入ったので、その勢いのまま差し切って勝利。
スタート直後は行き足が遅いので中団やや後ろだったが、全体のペースが落ちたとこで無理せず差を縮めて、早めのペースアップにも付き合わず。ペースが落ちた3~4コーナーで進出して、前との差を縮めるタイミングが完璧。
それに加えて、前の集団は残り1000mからのペースアップで脚が止まって、かつメイショウハリオがノットゥルノに蓋をしてくれる相手のアシストまであった。全てが上手く行ったレースだった。
前走の時点では、相手が一気に強くなることが課題で、重賞実績がなく、極端な脚質で芝実績のある軽い馬場巧者(東京ダートの高速馬場で上がり3F34.0秒の脚)。素質に期待のレースだったので消していたが、良馬場に対応して完璧なレースで結果を出した。参りましたというレース内容。
今回は、小回りコースになるのが課題。
ダートでは5戦4勝だが、唯一負けたのが中山1800m。東京2100mの走りから広いコースがいいのは間違いない。その点で、1周1200mの直線も短くなるコーナーがきつい小回りの川崎替わりはマイナスになる(1周距離:大井外回り1600m、中山1493m)。
直線だけでは届かないので、道中どこかで差を縮める必要がある。差を縮めるために脚を使って、そのスピードを維持できるならいいがコーナー角度がきついのでスピードを緩めないといけないコース。長所を最大限に活かすのが難しいコース形態になっている。
力を出し切るには、東京大賞典のようにペースが上がっていないところで位置を上げられるのか「騎手のペースに合わせた乗り方」が重要になる。川崎2100mだと2周目向正面に入ると全体のペースが上がるので、2周目2コーナーまでにどれだけ位置を上げられているか。それを実行するには、テリオスベルが逃げる展開はペース判断を難しくする。
位置を上げられずに2周目向正面に入って、前に残られる可能性が高いと考えて3番手評価の単穴までとした。
4番手は、ライトウォーリア
埼玉新聞栄冠賞(6,1)→勝島王冠(8,1)→東京大賞典(6,5)
傾向に書いたように地方馬は、出走してくる中央馬のメンバーレベルの影響を受ける。中央馬を見ると好メンバーが揃っているのだが、消したペイシャエス(軽い馬場巧者の可能性高い)、テリオスベル(コーナーのきついコース不向き)だけでなく、印を付けた馬も含めて何かしらの不安要素はある。今年も地方馬の好走チャンスがあると判断した。
前走の東京大賞典は、内枠から出して行こうとしたが外から被されて好位馬群の内の6番手から追走。
向正面で外から動く馬がいて位置取りを下げたが、直線を内で我慢して残り200mを過ぎて外に切り替えて伸びてきて5着。
ハナか好位外のもまれない位置で持続力を活かしたい馬なので、ハナを取ってペースを落とす作戦を実行したショウナンナデシコに被された時点で終わったと思っていた。それが好位内で我慢して、直線で外に切り替えてから失速してきたショウナンナデシコを交わして、サンライズホープに迫る脚を見せたことに驚いた。
今回も強い中央馬が揃ったが、大外に入ってもまれずにスムーズに走れるのはプラス材料。
大外なら内を見ながらじわっと出て行けて、テリオスベルが途中からハナを取りにくる時の対応だけ気を付けたら、もまれる位置に入ることはない。好位内でもまれた東京大賞典より、いい走りができる可能性が高い。
連勝した埼玉新聞栄冠賞・勝島王冠のレースレベルは高くないが、地方移籍で立て直しが成功していることは間違いない。厳しいレースになった東京大賞典が1.1秒差5着なら、大外で力を出し切れて、かつ中央馬の力の出せない馬が多くなると馬券圏内まであっていい。相手に入れておきたい。
5番手は、エルデュクラージュ
埼玉新聞栄冠賞(3,3)→浦和記念(9,7)→報知オールスターC(1,1)
前走の報知オールスターCは、逃げるくらいしっかり出して好位外の2番手から追走。
2周目向正面に入って逃げ馬にプレッシャーをかけて、向正面中盤で先頭。3コーナーで少し後続を待ってから仕掛けて、直線でじわじわ差を広げて3馬身差の完勝。
中央馬相手の高速馬場のスローペースだった浦和記念から得意条件に替わって、しっかり巻き返した。
この馬は、前で持続力を活かして長く脚を使えるタイプ。
不良馬場はこなせるのだが加速が遅いので、地方だと自分から動いていきやすい良馬場の方が力は出し切りやすい。
今回の川崎2100mは、22年報知オールスターC2着(良)、22年川崎記念2着(良)、23年報知オールスターC1着(良)で結果を出している。昨年末から川崎が時計がかかっている馬場なこともプラス。
去年より好メンバー相手になるが、中央馬に力を出しきれない馬が多いと去年同様に出番があっていい。
※以下は、買わない馬の評価。
■ 中央馬
ニューモニュメント
前走のポルックスSは、中団やや後ろから追走。3コーナーから騎手の手が動いていたが、ほぼ位置が上がらないまま直線へ。直線に入ってからいい脚で伸びて、坂に入ったら一気に差を縮めて3馬身抜け出していたウィリアムバローズを差してクビ差で勝利。やや遅めの展開だったので、差し切ったことは評価できる。
今回は、相手が強くなることと2100m替わりが課題。前走は鮮やかに差し切ったが、重賞ではなくOP特別。今回は相手関係がかなり強くなる。あと2100mの距離も不安。1400mから距離を伸ばして1700~1800mで結果を出した馬。2000mではカノープスS4着、1900mでアルデバランS2着の実績はあるが、1800mよりパフォーマンスが低い。買いにくい不安材料で、力を出し切っても掲示板までと考えて消し。
ペイシャエス
前走の名古屋グランプリは、外枠からじわっと出して好位外の5番手から追走。2周目向正面で全体のペースアップについて行って、3コーナーからの3番手ヴァンヤールの進出に少し離されたがついて行って直線で外へ。直線に入ってからじわじわ差を縮めてクビの上げ下げでハナ差の勝利。
勝ちはしたのだが、時計がかなり遅いのでレースレベルが低かったと考えている。タニノタビトが2.7秒差6着だったのだが、ダービーグランプリでは1.9秒差6着。ダービーグランプリ(1着シルトプレ)と比べて0.8秒しか差が広がっていないことからも、時計が遅いことが分かる。
一番買いたくない理由は、軽い馬場巧者の可能性が高いと考えているから。パフォーマンスが高かったのは時計が出ていた軽い馬場のユニコーンS、ジャパンダートダービー、JBCクラシック。時計がかかる馬場・展開だった日本テレビ盃では、絶好の位置から伸びず4着。前走は名古屋の時計のかかる良馬場で勝ったが、レースレベルが低い。
展開的にもテリオスベルが逃げて、好位勢が外枠に入ったのでレース運びも難しくなった。前走のレースレベル判断が間違っていたら好走されてしまう可能性はあるが、積極的に買いたくなる要素がない。まだ成長が期待できる馬だが、ここは他の馬の方が買いたくなる要素があるので消す判断になった。
テリオスベル
前走のTCK女王盃は、ハナを取りに行こうとはしたが行き足が遅くて外から被されたので、最後方から外に切り替えて鞭を入れて前へ。1コーナーに入ったところでハナを取り切って逃げる形。ただ、溜め逃げをしてしまったので、上がり勝負に対応できずに4着。
今回は、相手強化と川崎対応が課題。適性的に、逃げて持続力を活かす展開に持ち込めるかが問題の馬。2走前のクイーン賞は、前の進路に入られない大外枠、異常レベルに時計のかかる馬場、ハイペース、スパイラルカーブで後半減速ラップと全てが揃っていたレース。
コーナーのきつい川崎だとスピードを落とさないと膨れてしまうので、強制的に緩急のあるラップ推移になってしまう。大井外回りも合わないのだが、それ以上に川崎コースは合わないと考えている。それで連闘の相手強化なので手が出ない。
■ 地方馬
スワーヴアラミス
前走の報知オールスターCは、好位馬群の中で追走。直線に入る所で外に出して、失速した馬を交わして2着。エルデュクラージュに0.6秒差の完敗で、現状の力では走っている。衰えが出ての地方移籍なので、南関東重賞ならまだ買えるが中央馬相手の地方交流重賞で上位争いは厳しい。
フォルベルール
前走の報知オールスターCは、中団やや後ろから長く脚を使って4着。この馬としては文句なしの走りで、現状の力は出し切っている。中央馬相手では厳しい。