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11月のダートグレード競走

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11月のダートグレード競走

11月はダートの祭典JBCを含め、ダートグレードが9競走組まれている。

『JBC3競走』(全てJpnⅠ)が11月3日(祝・木)、2014年以来、盛岡競馬場で行われる。先陣を切って行われるのが第10Rの『JBCレディスクラシック』(左1800メートル)。2011年に施行されて以降、地方馬の勝利は17年のララベルのみ。中央馬が圧倒しているレースだ。昨年は前哨戦を制したテオレーマが中団追走から直線で末脚を爆発させて2着に2馬身半差をつけるとともに、従来の金沢1500メートルのコースレコードを0秒9更新する破格の時計だった。今年も砂の女王決定戦は見逃せない。

次ぐ11Rに行われるのが『JBCスプリント』(左1200メートル)。同レースは19、20年と地方所属馬がVと、地方馬にもつけ入る隙がある一戦だ。昨年は始動戦を3着にまとめたレッドルゼルが徐々に位置取りを上げると、抜群の切れ味を発揮してV。上述したレディスCに次ぐレコード決着となった。盛岡1200メートルのレコードタイムは日本レコードの1分8秒5。高速決着になりやすいだけに、ダートトップクラスの快速馬がそろう一戦は必見だろう。

盛岡競馬場の『JBC3競走』の間に門別競馬場で行われるのが『JBC2歳優駿』(JpnⅢ、右1800メートル)。前身の北海道2歳優駿を含め、2歳戦になった2001年以降は北海道所属馬が11勝に対し中央所属馬が10勝とイーブンの争いを演じている。昨年はJRA新馬戦を勝って挑んだアイスジャイアント(JRA)が、しんがり追走から楽な手応えのまま進出を開始すると余力十分に2着に0秒3差をつけて差し切った。同2着のナッジは東京ダービーで5着に好走し、5着シャルフジンは雲取賞、京浜盃と重賞を連勝。7着のスピーディキックは南関3歳牝馬3冠戦線で活躍するなど、飛躍した。来年度を占う意味でも見逃しは厳禁だ。

JBCデーを締めくくるのが『JBCクラシック』(左2000メートル)。各競馬場での持ち回りの開催だが、JRAのチャンピオンホースが参戦するだけに、なかなか波乱は生じにくく、2002~04年のアドマイヤドン、07~09年のヴァーミリアンの3連覇など、リピーターの活躍が顕著なレース。金沢競馬場で行われた昨年は、同じ舞台の白山大賞典で2着に好走したミューチャリーがダートグレード13回目の挑戦にして初のV。これは施行21回目にして地方所属馬がJBCクラシック初優勝という快挙だった。しかも4着に下したテーオーケインズは次ぐチャンピオンズカップを圧勝しているだけに、価値がなおさら上がる勝利だった。今年も砂のチャンピオン決定戦から目が離せない。

11月6日(日)に阪神競馬場で行われるのが『みやこステークス』(GⅢ、右1800メートル)。勝ち馬にチャンピオンズカップへの優先出走権が与えられるステップレース。昨年は後方でレースを進めたメイショウハリオが最後の直線で抜群の末脚を発揮してロードブレスとの追い比べをハナ差制して重賞初勝利。次ぐチャンピオンズカップは7着に敗れたが、今年はマーチS、帝王賞とタイトルを獲得。ここを勝って本番に弾みをつけるのはどの馬か。

翌週の12日(土)には『武蔵野ステークス』(GⅢ、左1600メートル)が東京競馬場で行われる。前述のみやこSと同様にチャンピオンズカップの優先出走権が与えられる重要な一戦。昨年は上位混戦のメンバー構成の中、中団を追走したソリストサンダーが直線で手応えよく伸びて、先に抜け出したエアスピネルに1と1/4馬身差つけてV。重賞初制覇を飾るとともに、前年2着の雪辱を果たした。武蔵野S組はここ10年、チャンピオンズカップで3頭が馬券に絡んでいるだけに、王者決定戦を占う意味でも要注目だ。

浦和競馬のビッグレース『浦和記念』(JpnⅡ、左2000メートル)が、23日(祝・水)に行われる。コーナー6つの小回りコースで、浦和競馬場への適性の高さが問われる一戦。実際にここ10年は連対20頭中、地方所属馬が7頭と、中央馬相手にもつけ入る隙のあるレースだ。昨年は白山大賞典をレコード勝ちしたメイショウカズサが、ハナを奪うと後続に影をも踏ませない逃走。2着の地元・浦和のタービランスに2馬身差をつけて完封した。この競走の1、2着馬(地方所属馬に限る)に、東京大賞典への優先出走権が与えられるだけに、暮れの大一番に向けても注目が集まる一戦だ。

翌24日に『兵庫ジュニアグランプリ』(JpnⅡ、右1400メートル)が園田競馬場で行われる。2016年にローズジュレップ(ホッカイドウ)が勝利しているが、ここ5年の連対10頭は全てJRA所属馬。昨年は3、4番手を進んだセキフウが最後の直線でプライルード、バウチェイサーの間をこじ開けると、1番人気コンバスチョンの猛追をクビだけしのいで重賞初制覇。セキフウは次ぐ全日本2歳優駿(JpnⅠ)で4着に奮闘すると、翌年2月のサウジダービー(GⅢ)でも僅差の2着に好走。来年度の3歳ダート戦線を占う意味でも大きなウェイトを占めるだけに、重要な一戦だ。

11月を締めくくる牝馬同士の一戦『クイーン賞』(JpnⅢ、左1800メートル)は30日(水)、船橋競馬場で行われる。ハンデ重賞らしく、波乱の決着になるケースが多い。ここ3年はクレイジーアクセル、サルサディオーネ(ともに大井)、ダイアナブライト(川崎)と南関所属馬が勝利。昨年は連覇を狙ったサルサディオーネがマイペースの逃げを打つと、3コーナー付近で引き離しにかかり、最後の直線でセーフティリードを保ったが、最内に進路を取ったダイアナブライトが抜群の末脚を発揮してクビだけ捕らえたところがゴール。地方馬によるワンツーは2009年(1着ユキチャン、2着テイエムヨカドー)以来の快挙だった。翌年の古馬牝馬戦線を占う意味でも見ものだ。

ダートグレード競走の公式サイトはこちらから。(https://www.keiba.go.jp/dirtgraderace/)



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