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【名古屋大賞典】レース展望

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【名古屋大賞典】レース展望

 12日(木)に名古屋競馬場で、交流重賞3連戦の締めくくりとなる第43回名古屋大賞典(交流GIII、4歳以上オープン、別定、ダート・右1900メートル)が行われる。スマートファルコン(09年)、エスポワールシチー(11年)、ニホンピロアワーズ(12年)、ホッコータルマエ(13年)、アウォーディー(16年)、ケイティブレイブ(17年)など、歴代の勝ち馬にダート界で名を残した名馬の名前がズラリと並んでいる注目の重賞を展望していきたい。



佐賀記念Vで勢いに乗るナムラカメタロー



 名古屋大賞典は2004年のクーリンガー以降、JRA勢が16連勝中で、今年もJRA勢の取捨選択が重要になってきそう。5頭が参戦するJRA所属馬の中で実績、勢い、どちらを取っても一番手評価となるのが、初の重賞挑戦となった前走の佐賀記念(交流GIII)を完勝しているナムラカメタロー(美浦・稲垣幸雄厩舎、牡4歳)だ。



 ダートに路線変更してからは大崩れがなく、唯一の不安要素だった地方の馬場も前走で克服済み。石川裕紀人騎手とコンビを組んでからは6戦5勝3着1回と破竹の勢いでステップアップを遂げており、重賞2連勝の期待も十分できる。



 佐賀記念で1/2馬身差をつけて2着に競り負かしたロードゴラッソの斤量が2キロ減り、同斤量となるだけに楽観視はできないが、自身は据え置きの55キロ。美浦からの輸送距離も佐賀と比べて1/3で済むとあれば、前走以上のパフォーマンスを見せることができる可能性は高そうだ。



★55キロの斤量で逆転Vを狙うロードゴラッソ



 佐賀記念ではナムラカメタローとの競り合いに敗れ2着に終わったロードゴラッソ(栗東・藤岡健一厩舎、牡5歳)だが、勝ち馬が55キロだったのに対して57キロの斤量を背負っていた。今回は同じ55キロでの再戦となるだけに、逆転Vの可能性も十分に考えられる。



 コーナーで膨らむ面があり、過去には内枠で揉まれて力を出し切れなかったこともあるだけに、5番枠から全国屈指の小回りコースをどう乗り切るかがカギとなるが、3戦連続での騎乗となる川田将雅騎手の手綱さばきに期待したいところ。



 前走後はすぐに乗り込みを再開しており、栗東・Cコースで敢行した最終追い切りでは余力十分に6ハロン87秒1、ラスト1ハロン12秒4をマーク。反撃に向けて、万全の態勢が整ったと言っていいだろう。



★悲願の初タイトル獲得を狙うアングライフェン



 デビュー当初から芝のレースを使われ続け、オープンクラスまで出世したアングライフェン(栗東・安田隆行厩舎、牡8歳)。惜しくも芝ではオープン勝ちまでは手が届かなかったものの、ダートに路線変更してからアルデバランS、ブリリアントSと2つのオープン勝ちを果たしている。



 昨秋以降は本格的にダート重賞路線を歩み、シリウスS(GIII)2着、みやこS(GIII)4着、名古屋グランプリ(交流GII)2着、東海S(GII)4着と、条件に関係なく常に安定した成績を残している。名古屋コースの経験値もあるだけに、悲願の初タイトルに手が届いてもおかしくない存在だ。



 末脚が自慢のタイプだが、クビ差2着だった名古屋グランプリでは4角先頭の競馬をしたように、自在性も兼ね備えているところを見せている。今回は1900mだけに早め先頭とまではいかないだろうが、勝負どころで前を射程圏に入れることができれば、直線半ばで上位争いに台頭してくるだろう。



★“遅れてきた実力馬”フィードバックが初重賞の舞台に挑む



 明け4歳ながら、キャリアはわずか6戦。昨秋のチバテレ杯(2勝クラス)、年明け初戦となったアレキサンドライトS(3勝クラス)を連勝してオープン入りを果たしたフィードバック(美浦・鈴木伸尋厩舎、牡4歳)が、オープン入り初戦にいきなり重賞の舞台を選択してきた。



 これまで東京、中山でしか走ったことがないだけに、名古屋までの輸送や、初体験となる地方の馬場への対応など課題は山積みだが、2走前に初コンビを組んだ横山典弘騎手が「なかなか強い競馬ぶり。これなら上のクラスでも楽しみ」と語れば、3勝クラスに昇級したのを感じさせない勝ちっぷりを見せた前走後は「素質はこのクラスでは上でした」と称賛している。



 今回もコンビを組む横山典弘騎手が「まだこれからの馬です。経験を積んでいって、どうやってこの馬を育てていくかでしょう」と話しているように、ここは力試しの一戦といったところだが、遅れてきた実力馬が今後に向けてどのような走りを見せるか注目したい。



★地元・名古屋所属の意地を見せたいマコトネネキリマル



 名古屋大賞典は例年、2分1~2秒あたりでの決着となる。馬場状態や道中のペース次第ではもっと速い走破タイムになる年もあるだけに、持ち時計比較で地元の名古屋所属馬にとっては厳しい戦いとなることが予想される。



 そんな中でも、最も高い実力を持っているマコトネネキリマル(名古屋・角田輝也厩舎、牡4歳)は、名古屋で10戦8勝2着2回とほぼパーフェクトな成績を残しているだけに、地元の代表として意地を見せてもらいたい。



 名古屋で短距離戦を中心に使われ16勝を挙げているアセイラント(名古屋・角田輝也厩舎、セン8歳)は、2度挑戦した1900mの重賞でいずれも大敗しているだけに、距離の克服や相手強化が課題となる。



 それなら、1年以上勝利から遠ざかっているものの、常に掲示板は確保しているサンデンバロン(名古屋・塚田隆男厩舎、牡8歳)の方に注目するべきか。交流重賞は10着に敗れた昨年のかきつばた記念(交流GIII)以来の挑戦となるが、当時は不良の高速決着で力を出し切ることができなかっただけに、時計がかかる馬場状態になるようなら穴に一考したいところだ。

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あおくんとそらちゃん|2020年3月11日 14:20 ナイス! (0)

サンデンバロン頑張って~
殴られないよう気をつけないと😒💢💢
まだ騎手やってるなんて信じられない
デムーロやルメールみたいに、レース前後は撫でるのがフツーだろ~

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