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【佐賀記念】レース展望

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【佐賀記念】レース展望

 11日(祝・火)に佐賀競馬場で、第47回佐賀記念(交流GIII、4歳以上オープン、別定、ダート・右2000メートル)が行われる。



 交流重賞となってから24年でJRA所属馬が20勝を挙げており、2009年のスマートファルコンからJRA勢が11連勝中と、地方所属馬にとっては苦しい傾向にある一戦だが、今年は地元の佐賀勢が例年以上に強力な布陣。果たして今年もJRA勢が存在感を見せつけるのか、それとも返り討ちにする馬が現れるのか、注目の一戦を展望していきたい。



★勢い止まらぬ川田将雅騎手とのコンビで挑むロードゴラッソ



 昨秋のシリウスS(GIII)で重賞初制覇を果たし、一線級のメンバーが集結した東京大賞典(交流GI)でも5着に善戦しているロードゴラッソ(栗東・藤岡健一厩舎、牡5歳)が、今回のメンバーに入れば格上の存在といえる。



 年末の大一番を走ったあとだけに当日の気配に注目したいところだが、中間の調整過程は順調そのもの。7日の最終追い切りは、栗東・坂路で一杯に追われて4ハロン52秒8、ラスト1ハロン12秒3の好タイムでまとめており、併走馬にもしっかり先着。態勢は整ったと見ていいのではないか。



 コンビを組む川田将雅騎手は、2019年にキャリアハイとなる157勝(うち地方5勝)を挙げており、今年もすでに26勝(うち地方1勝)と勢いが止まらない。ロードゴラッソへの騎乗も2度目となるだけに、前走以上の走りを引き出してくれそうだ。



★展開のカギを握りそうなラインカリーナ



 5頭が参戦するJRA所属馬の中でレース展開のカギを握りそうなのが、内枠を引いたラインカリーナ(美浦・武藤善則厩舎、牝4歳)。昨夏の関東オークス(交流GII)を逃げ切って以降は勝利こそないが、デビューから一度も掲示板を外していない安定感は健在で、ここも簡単には崩れないはずだ。



 牡馬を相手に55キロの斤量を背負うのは若干気になるところだが、主戦の武藤雅騎手がしっかり力を出し切れるよう導いてくれるだろう。



 前走のクイーン賞(交流GIII)は最内枠のクレイジーアクセルが先手を主張したことで2番手からの競馬となったが、何がなんでもの同型馬がいない今回は好枠を生かしてマイペースに持ち込める可能性が高い。2つ目の重賞タイトルに手が届くシーンも十分に考えられそうだ。



★GI制覇の実績があるノーヴァレンダがシュタルケで復活なるか



 出走12頭のうち唯一、GI制覇を果たした実績があるノーヴァレンダ(栗東・斉藤崇史厩舎、牡4歳)。デビュー2戦目から一気の3連勝で全日本2歳優駿(交流GI)を制して以降は勝利から遠ざかっているが、新コンビとなるA.シュタルケ騎手の手綱で復活なるか注目が集まる。



 今回は3カ月ぶりの一戦となるが、2週続けてシュタルケ騎手が追い切りに跨って感触を確かめており、栗東・Cコースで追われた5日には馬なりのまま6ハロン77秒1の好タイムをマークしている。及第点の仕上がりと言っていいだろう。



 コンビを組んだ多くの騎手が精神面の若さを指摘しているが、前走の福島民友Cでは勝ち馬と0秒3差の5着と見せ場を作っている。騎乗した中谷騎手も「外枠から砂をかぶらせず、いいリズムで運べました。理想を言えば、勝負どころから直線を手綱を持ったままで動けていれば良かったですね」と語っているだけに、今回もスムーズに運べれば力を出し切ってくれそうだ。



★ダートで覚醒したナムラカメタローが重賞初挑戦



 芝では思うような結果が出なかったものの、ダート路線にシフトしてからは6戦4勝と見違える成績を残しているナムラカメタロー(美浦・稲垣幸雄厩舎、牡4歳)が、前走の師走Sで初オープンVを果たした勢いそのままに、初重賞の舞台に挑む。



 師走Sのレース後に「素晴らしい馬です。下級条件からポンポンと結果を出せるのは能力がないとできないこと。中山の坂がどうかと思っていましたが、それも乗り越えてくれました。これから重賞で戦うことになりますが、まだ3歳で成長途上なので楽しみが広がりますね。自分の想像の2つも3つも上をいってくれています」と語っているように、主戦を務める石川裕紀人騎手の期待はかなり大きい。



 昨年3月に新規開業した稲垣幸雄調教師にとっては、中央、地方を通じて初めて管理馬を重賞の舞台に送り込むことになるが、初挑戦でいきなりの重賞タイトル獲得なるか、こちらにも注目したいところだ。



★地元勢の大将格は目下8連勝中のウノピアットブリオ



 1996年のリンデンニシキを最後に勝利がない地元の佐賀所属馬だが、今年は例年以上にハイレベルな面々が揃った。24年ぶりとなる地元勢の勝利を見ることができる可能性も十分にありそう。



 佐賀所属馬は5頭が参戦するが、ここにきての充実度で頭ひとつ抜けているのは、移籍した2018年5月以降12戦11勝2着1回という圧倒的な成績を残しており、目下8連勝中のウノピアットブリオ(佐賀・手島勝利厩舎、セン6歳)だ。



 前哨戦の中島記念が初重賞の舞台だったが、終わってみれば2着以下に6馬身差をつける圧巻の走り。相手のレベルが上がってもまったく変わらぬ余裕の勝ちっぷりが続いているだけに、“中央勢が相手でも”と期待は高まるばかり。



 唯一の懸念材料を挙げるなら、未知の領域となる2000mの距離になるものの、佐賀競馬を知り尽くす名手・山口勲騎手の手にかかれば、これまでと同じパフォーマンスを引き出してくれるだろう。



★グレイトパールは距離延長で逆転を狙う



 佐賀記念への参戦は2年連続となり、昨年は地方所属馬で最先着となる4着に善戦しているグレイトパール(佐賀・川田孝好厩舎、牡7歳)。JRA重賞を2連勝した実績もあるが、前走の中島記念では、ウノピアットブリオに6馬身差をつけられて2着に敗れているだけに“地元2番手”というのが大方の評価か。



 前走でつけられた差を埋めるチャンスを求めるなら、2000mの距離でウノピアットブリオの脚が鈍った時だろう。可能性は限りなく低いものではありそうだが、2500mの九州大賞典Vもあるだけに、グレイトパールの方は距離延長でも問題ない。



 ドリームリヴァール(佐賀・東眞市厩舎、セン10歳)は佐賀移籍後【3.4.0.2】、連対を逃がした2回も4、5着と安定した成績を残している。10歳にして初重賞挑戦となるだけに簡単に上位争いに加われるとは思えないが、若馬に食らいつく走りを期待したいところだ。

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