武蔵野Sが14日、東京競馬場で16頭によって争われ、松若騎乗で3番人気の
サンライズノヴァが後方待機から末脚を爆発させて差し切り。一昨年に続く2度目の同レース制覇を果たした。今後は優先出走権を獲得したチャンピオンズC(12月6日、中京、GI、ダ1800メートル)に向かう。2着は11番人気の
ソリストサンダー。1番人気
タイムフライヤーは5着だった。
この舞台なら負けられない。GI馬
サンライズノヴァが、後方から大外一気に突き抜ける。58キロを背負っているとは思えないほど気持ちのいい末脚で、一昨年に続く
武蔵野S2勝目を挙げた。
「大味な競馬をした方がいい、というのは気持ちの中にありました」
59キロを背負った2走前の
プロキオンSでも勝利に導いた松若騎手に、迷いはなかった。持ち味をフルに生かす騎乗ができたのも、普段から見ている自厩舎の馬だからこそだろう。
内めの(6)番枠からスタートしたが、無理せず位置を下げてすぐに馬群の外へ。あとはじっくり脚をためて、直線で爆発させるだけ。一歩先に抜け出した
ソリストサンダーを、楽にとらえてみせた。「58キロを背負っていたけど、強気な競馬に馬がこたえてくれましたね。どっしりして、大きくて、馬から力を感じます」とジョッキーは絶賛した。
昨年は59キロを背負って5着だったこともあり、チャンピオンズCは見送ったが、「権利を取ったし、今年は行きますよ」と音無調教師。「1800メートルも以前は使っていましたからね」と、距離延長にも対応できる自信をのぞかせた。
同厩で国内無敗の王者
クリソベリルが待ち構えるチャンピオンズC。2歳年上の
サンライズノヴァが、厩舎の先輩の意地をみせられるか。同厩対決に注目だ。(柴田章利)
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サンライズノヴァ 父
ゴールドアリュール、母ブライトサファイヤ、母の父サンダーガルチ。栗毛の牡6歳。栗東・
音無秀孝厩舎所属。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産馬。馬主は松岡隆雄氏。戦績30戦10勝(うち地方5戦1勝)。獲得賞金3億9968万7000円(うち地方6510万円)。重賞は2017年GIII
ユニコーンS、18年GIII
武蔵野S、19年交流GI
マイルCS南部杯、20年
プロキオンSに次いで5勝目。
武蔵野Sは
音無秀孝調教師が05年
サンライズバッカス、18年
サンライズノヴァに次いで3勝目。
松若風馬騎手は初勝利。馬名は「冠名+新星」。
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