にしのけいご
伊吹雅也
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スガダイ
豚ミンC
金子京介
毎日王冠が6日、東京競馬場で10頭によって争われ、1番人気の3歳馬ダノンキングリーが出遅れて道中最後方の位置取りから差し切り、重賞2勝目を挙げた。次走は優先出走権を得た天皇賞・秋ではなくマイルCS(11月17日、京都、GI、芝1600メートル)に向かう。 スタート直後のスタンドの悲鳴が、直線では大歓声に変わった。出遅れを挽回して、1番人気の3歳馬ダノンキングリーが年長のGIホース5頭を一蹴。秋初戦で素質の高さをアピールした。 「きょうは馬の力で勝たせてもらいました」 まさかの出遅れで冷や汗をかいた戸崎騎手が、馬の能力をたたえた。昨年の覇者アエロリットがマイペースで逃げる流れを、最後方で追走。直線に入るとアエロリットとインディチャンプのGI馬2頭が叩き合いを繰り広げるなか、外からグイグイと追い上げ、最後は余裕の手応えで差し切り。まさに完勝だった。 「馬場がいいし、時計も速いから、いいところにつけていきたかったんですが、後手に回ってしまって…。そこからはリズムよく運んで手応えもあったし、この馬の切れ味を出せました」 デビューから手綱を取り続けている馬で、「大きなタイトルを」と話していた鞍上も喜びを隠せない。春は皐月賞3着、日本ダービー2着と惜しいところで取れなかったGIの勲章だが、「夏を越えて心身とも成長したと感じましたし、GIでも活躍してくれると思います」と改めて手応えを得ていた。 これが節目のJRA通算600勝となった萩原調教師は「出遅れてしまったりしましたが、強い勝ち方をしてくれました」と胸をなで下ろし、馬主が同じダノンプレミアムがいる天皇賞・秋ではなく「この後はマイルCSを考えています」と見通しを語った。 春に取り損ねたぶんを取り返す秋が“開幕”。「僕もわくわくしていますよ」と戸崎騎手が話すダノンキングリーが、頂点に立つ日は近い。 (柴田章利)ダノンキングリー 父ディープインパクト、母マイグッドネス、母の父ストームキャット。黒鹿毛の牡3歳。美浦・萩原清厩舎所属。北海道浦河町・三嶋牧場の生産馬。馬主は(株)ダノックス。戦績6戦4勝。獲得賞金2億4181万2000円。重賞は2019年GIII共同通信杯に次いで2勝目。毎日王冠は萩原清調教師が初勝利。戸崎圭太騎手は16年ルージュバックに次いで2勝目。馬名は「冠名+王にふさわしい。王位に君臨することを願って」。★6日東京11R「毎日王冠」の着順&払戻金はこちら