暴君アッキー
岡村信将
佐藤洋一郎
蒼馬久一郎
第23回ユニコーンステークス17日、東京11R、GIII、3歳オープン国際(指)、別定、ダ1600メートル、1着本賞金3500万円 =出走16頭)ミルコ・デムーロ騎乗で1番人気のルヴァンスレーヴが、中団から直線で抜け出して3馬身半差の楽勝。JRA重賞初制覇となった。タイム1分35秒0(重)はレースレコード。交流GI全日本2歳優駿の覇者は、このあとジャパンダートダービー(7月11日、大井、交流GI、ダ2000メートル)を目標にしていく。2着は3番人気のグレートタイム。 力が違った。3歳ダート界の頂点がくっきりとみえる走りを府中のダートでまざまざと見せつけた。コンビを組んで4戦4勝のM・デムーロ騎手が、こぼれんばかりの笑みで相棒を絶賛した。 「ずっと手応えがよく、素晴らしい馬。マイルは1回走ったことがあるし、芝スタートも経験していたから気にしなかったね。直線は最後まで馬なりで伸びました。勝つ気持ちが大きい馬です」 スタートはひと息で後方から。それでも、4コーナーでは4番手まで押し上げ、馬なりで直線に入る。鞍上が軽くゴーサインを出すと、楽々と先頭に立ち、残り200メートルからは独壇場。悠々と上がり最速タイ(35秒2)をマークし、2着馬に3馬身1/2差をつけた。勝ちタイム1分35秒0(重)は、従来のレースレコード(2008年ユビキタス)を0秒1更新した。 今後はジャパンダートダービーを視野に調整される。トレーナーは「距離は延びても大丈夫」と初の2000メートルにも自信の表情をみせる。ここには前走の伏竜S(2着)で、デビュー4戦目にして初めて先着されたドンフォルティスが参戦を表明。対戦成績1勝1敗のライバルと激突する。 ユニコーンSは過去の勝ち馬にカネヒキリ、ゴールドドリームなど、のちのチャンピオンが並ぶダートの登竜門。今回の圧勝劇からもルヴァンスレーヴが過去の名馬にヒケを取らないポテンシャルを秘めているのは確か。まずは、3歳ダート界の頂点へ-。ライバルをなぎ倒し、砂の名馬への道を歩んでいく。(山川洋暁)★17日東京11R「ユニコーンS」の着順&払戻金はこちらルヴァンスレーヴ 父シンボリクリスエス、母マエストラーレ、母の父ネオユニヴァース。鹿毛の牡3歳。美浦・萩原清厩舎所属。北海道白老町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬。馬主は(株)G1レーシング。戦績5戦4勝(うち地方1戦1勝)。獲得賞金9508万4000円(うち地方3500万円)。重賞は2017年交流GI全日本2歳優駿に次いで2勝目。ユニコーンSは萩原清調教師、ミルコ・デムーロ騎手ともに初勝利。馬名は「風立ちぬ(フランス語)」。