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第19回エルムステークス(27日、札幌11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、別定、ダ1700メートル、1着本賞金3500万円=出走13頭)岩田康誠騎乗で3番人気のローマンレジェンドが骨折休養明けながら、直線での叩き合いを制して復活Vを飾った。タイム1分41秒9(不良)。今後はチャンピオンズC(12月7日、中京、GI、ダ1800メートル)を大目標に定めて、悲願の中央GI制覇を目指す。2着は5番人気のクリノスターオー。1番人気ジェベルムーサは6着だった。 一完歩ごとに首位が入れ替わる競り合いを制したのは、ローマンレジェンドだ。1年7カ月ぶりの復活Vに導いた岩田騎手は顔の泥をぬぐいながら、喜びをかみしめた。 「よく復活してくれたと思います。大きなアタマ差でした。この勝利は、次につながる大きなものになってくると思います」 今回は骨折で7カ月ぶり。陣営が『最大のポイント』に掲げたスタートを決めると、好位を追走。残り200メートルで先に抜け出したクリノスターオーに外から並びかけると、壮絶な叩き合いの末、アタマ差でVをつかみとった。 2012年に破竹の6連勝でブレークし、東京大賞典で交流GI初勝利もあげた。だが、昨年は5戦未勝利。そこで陣営は軽度の骨折ながら長期休養を決断した。リフレッシュさせると、中間は普段から併せ馬の形で調教して闘争心をかき立てた。藤原英調教師は「心技体がそろったから、攻められた。休養前は馬が競馬をやらない方に気持ちが逃げていた。骨折も今となってはよかったのかな」と振り返った。 今後はチャンピオンズCを大目標に調整する。指揮官は「『(太田)オーナーにもう一度、GIを勝ってもらおう』という気持ちで、牧場も厩舎も一丸となってやってきた。GIしか頭にない。中京はレコードを持っていた馬だから、狙っていく」と力を込めた。 新装札幌でこけら落としのエルムSを制したローマンレジェンドが、GIのチャンピオンズCでも栄冠をつかみ取りにいく。 (川端亮平)★27日札幌11R「エルムS」の結果はこちらローマンレジェンド 父スペシャルウィーク、母パーソナルレジェンド、母の父オーサムアゲイン。黒鹿毛の牡6歳。栗東・藤原英昭厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は太田美實氏。戦績19戦10勝(うち地方4戦1勝)。獲得賞金は3億556万8000円(うち地方8200万円)。重賞は2012年GIIIエルムS、GIIIみやこS、交流GI東京大賞典に次ぐ4勝目。エルムSは、藤原英昭調教師が12年ローマンレジェンドに次ぐ2勝目、岩田康誠騎手は08年フェラーリピサ、12年ローマンレジェンドに次ぐ3勝目。