フィリーズレビューの追い切りが10日、栗東トレセンで行われ、ダートで連勝中の
アイアムアクトレスはCWコースでハードな併せ馬。ラスト1ハロン11秒8の好タイムで先着し、1~3着までに与えられる
桜花賞(4月10日、阪神、GI、芝1600メートル)の権利獲得に意欲を漂わせた。昨年の
阪神JF5着馬ツルマルワンピースも坂路で1馬身先着。上々の気配で力を発揮できる仕上がりだ。
大事な一戦にかける思いが伝わってきた。ダートで連勝中の
アイアムアクトレスは、CWコースで意欲的な併せ馬。中2週続きのハードな日程だが、
桜花賞の優先出走権獲得へ向けて、万全の仕上げを施してきた。
「現時点ではダートの方がいいと思う。でも、大げさかもしれないけど底を見せていないし、芝でも通用すると思っている。相手が強くなっていくにつれて調教での負荷をかけてきたし、今朝の動きは時計的にみても上等だったよ」
長浜調教師から自然と笑みがこぼれる動きだった。追い切りパートナーは昨年のGII
京都新聞杯勝ち馬
ゲシュタルト(牡4OP)。スタートから飛ばす先輩を外から追走し、直線へ。相手が格上馬だけに手応えは劣勢だったが、必死に食らいつき、最後は半馬身先着。前夜の降雪で重くなった馬場状態の中、5ハロン64秒0、3ハロン36秒4-11秒8ならば文句なしの時計だ。
「重賞なのでハードに攻めたけど、いつも通りいい動きだった。とにかく状態はいいから、あとは芝でスピードが通用するか」。手綱を取った坂本調教助手も、デキの良さに太鼓判を押した。
3戦目からダートに転じて連勝。しかし、昨年12月の阪神芝1600メートルのデビュー戦では、のちにエルフィンSを勝った
マルセリーナにコンマ2秒差の2着。芝適性はすでに示している。2歳上の全姉
アイアムカミノマゴもダートで2勝した後、
フィリーズレビュー2着で
桜花賞(6着)へと駒を進め、昨春にはGII
サンスポ杯阪神牝馬S(芝1400メートル)を勝った。血統的にも、芝での活躍が見込める存在だ。
「姉をひとまわり大きくした感じで、レースを使うたびに似てきている。血統には逆らえないし、この馬も距離は1400メートルの方がいいね」
姉とのコンビで
阪神牝馬Sを勝った秋山騎手は、妹にも大きな期待を寄せる。姉と同じように、ここが芝路線への転機となるか。桜の華やかな舞台が、アクトレスの登場を待っている。(瀬戸聡)
★名付け親は川島なお美さん
アイアムアクトレスの名付け親は、女優でタレントの川島なお美さん。「私は女優」という華やかな名前には、やはり
桜花賞がよく似合う。「
桜花賞に出られるようにがんばってほしいです!。本番に出るときは絶対、応援に行きます!」と、川島さんもアクトレスの活躍に
エールを送っている。