霧
にしのけいご
第45回七夕賞(12日、福島11R、GIII、3歳上オープン国際、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4300万円=出走16頭)サマー2000シリーズ開幕戦は、北村友一騎乗のミヤビランベリが1番人気に応え快勝。七夕賞史上初の連覇を達成し、昨年に続きシリーズチャンプに向け好スタートを切った。2分0秒2(良)。2着が紅一点のアルコセニョーラ。ハンデ戦らしく1着から14着までが0秒9以内にひしめく大接戦だった。 もう展開の利も頼みの雨もハンデの恩恵もいらない。2番目に重い57キロを背負って、1番人気に推されたミヤビランベリが、史上初の七夕賞連覇を決めた。 ランベリは馬場の外めを先行。4角の手応えは悪かったが、直線でもうひと伸び。ゴール前では横並びの大激戦から抜け出して、快挙を達成だ。 「枠も良かった。馬場のいいところを自分のリズムで走れればチャンスはあると思っていた。4角で外に振られてもひるまずに、直線を向いてまた伸びてくれた」と北村友一騎手はコンビを称えて満面の笑み。「57キロでも力があるところを見せられたし、人気でも意識せずに自分の競馬ができた。競馬の幅も広がった。良かったと思います」。前走の目黒記念に続くランベリとのコンビで自身3度目の重賞制覇を飾った北村友は、はにかみながらも歯切れのいいコメント。パートナーの成長ぶりがいかにも誇らしそうだ。 昨年から4キロ増の57キロでV2。「1年間の成長を見せられたかなと思います。大きく変わったのは精神面。落ち着きが出てきましたね」と加藤敬二調教師。ポイント制で争うサマー2000シリーズ連覇にも大きく前進した。次走にハンデ戦を選べば予想されるハンデは58.5キロ以上。57キロの定量で使える札幌記念が順当な線か。「ええ、使うなら札幌記念しかないと思っています。いったん函館競馬場に入厩して、馬の状態を見て判断したいと思っています」 テイエムオペラオーやメイショウサムソンのように、知らぬ間に強さを増すのがオペラハウス産駒の特徴。強豪が集結する札幌記念(8月23日、札幌、GII、芝2000メートル)でも、本格化なったミヤビランベリの存在はかなり不気味だ。(阿部裕昭)