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【兵庫ジュニアGP】レース展望

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【兵庫ジュニアGP】レース展望

オルトグラフがデビュー3連勝で重賞Vなるか



 11月28日(水)に園田競馬場で、1999年の新設から節目の“第20回”を迎える兵庫ジュニアグランプリ(交流GII、2歳オープン、定量、ダート・右1400メートル)が行われる。



 過去の勝ち馬を見ると、プライドキム(04年)やラブミーチャン(09年)など、この一戦を勝利した勢いのままに年末の全日本2歳優駿(交流GI)を制覇することも珍しくはなく、スーニ(08年)やニシケンモノノフ(13年)など明け3歳以降にGIタイトルを獲得した馬もいる。今後の飛躍が期待される素質馬が集う注目の“出世レース”を展望していきたい。



 5頭が出走するJRA勢の中でも最もファンの期待を集めそうなのが、新潟・ダート1200mの新馬戦、続く京都・ダート1400mの500万特別・なでしこ賞と危なげなく2連勝している牝馬のオルトグラフ(牝、美浦・池上昌和厩舎)だろう。



 2着以下に4馬身差をつけて完勝したなでしこ賞のレース後、騎乗した北村宏司騎手が「2戦目で違う競馬場で周りの環境も違うので、イレ込みも見られましたが、レースでは枠なりに自分のリズムで運べました。徐々に差をつめて4コーナーの手応えも良く、最後も手応え通りに伸びてくれました」と語っている。



 京都競馬場までの長距離輸送をこなしているだけに園田でも問題はなさそうだが、今回も初の競馬場となるだけに、当日の気配は気にしておきたいところだ。



デンバーテソーロは初の1400mがカギ



 芝では3、2着と勝ち切れなかったものの、初ダート戦となった2走前に初勝利を挙げると、1番人気に支持されたエーデルワイス賞(交流GIII)でもクビ差2着と勝利まであと一歩のところまで行ったデンバーテソーロ(牝、美浦・栗田徹厩舎)も注目の一頭になりそうだ。



 夏の函館開催で3戦を消化したあとの門別競馬参戦だったが、北海道に滞在を続けていたわけではない。エーデルワイス賞に向けての調整は最終追い切りまで美浦トレセンで行っており、レース直前の長距離輸送は経験済み。



 ここまで、芝でもダートでも1000~1200mの距離までしか経験していないだけに、考慮すべき点は関西への遠征よりも初体験となる1400m戦を克服できるかどうかということになってくるだろう。

★勢い止まらぬルメール騎乗で挑むデルマルーヴル



 これまで武豊騎手しか成し遂げたことがないJRA年間200勝まで“あと1勝”に迫っており、先週末もアーモンドアイに騎乗してファンを魅了してくれたC.ルメール騎手が、デビュー2戦目から連勝中のデルマルーヴル(牡、美浦・戸田博文厩舎)とのコンビで園田競馬場に登場する。



 初勝利を挙げた1800mの未勝利戦、連勝を果たした1400mのオキザリス賞と続けて騎乗しているルメール騎手は、オキザリス賞のレース後に「内の進路が決まってからはスムーズに運べたし、ラスト200メートルはいい脚を使ってくれました。短めの距離が合うと思います」と語っているように、距離短縮がプラスに出た様子。



 スタート直後のレース運びにやや不安があり、オキザリス賞も16頭立ての11番手からの差し切りだっただけに小回りコースへの対応は気になるところだが、そこはノリにノッている鞍上の手綱捌きに期待したい。



★初ダートのシングルアップはモレイラ騎乗で挑む



 6月の阪神開催で新馬戦を勝ち上がり、続くフェニックス賞では初のオープン勝ちも果たしているシングルアップ(牡、栗東・寺島良厩舎)が、デビュー5戦目にして初のダート戦となるこの一戦に参戦してきた。



 小倉2歳S6着、京王杯2歳S7着とデビュー2連勝のあとは悔しい走りが続いているが、いずれもスタートが思わしくなかったのが大きく影響したもので、理由はハッキリとしているだけに悲観する必要はなさそう。



 ガラッと条件が変わることで結果が好転するかどうかは未知数だが、1400mの距離自体は新馬戦を勝っており問題ない。J.モレイラ騎手との新コンビ結成が、現状打破へのキーポイントとなる可能性もありそうだ。

武英智師がイッツクールで交流重賞に初挑戦



 昨年3月に調教師試験に合格し、今年3月に厩舎を開業したばかりの武英智調教師(栗東)が、芝1400mのオープン特別・ききょうSを制しているイッツクール(牡)で初の交流重賞に参戦することになった。



 これまで管理馬のテイエムイナズマ(牡8)をJRA重賞に2度送り出している武英智師だが、マイラーズCが12番人気13着、鳴尾記念が11番人気9着と大きな見せ場は作ることができていない。それらと比べると今回は、強豪揃いのメンバーとはいえ勝利を意識できる馬で挑むことができるだけに、期待は大きい。



 大接戦を凌ぎ切ったききょうSのレース後に、騎乗した松田大作騎手は「スタートの出が課題でしたが、しっかり出るようになってきたし、楽にハナを切れました。1400メートルの距離がどうかという懸念もあって、最後は少しタルいところはありましたが、体も大きくなっているし、まだこれから成長の余地があります」と語っている。



 今回は同じ1400m戦でも、これまで未経験のダート戦。前走と同じように好スタートを切れるかどうかも気になるところ。克服しなくてはならない課題はあるが、思い切った先行策で自分の力を出し切ってもらいたいところだ。



★地方馬なら地元勢よりも北海道のリンゾウチャネルか



 JRA勢が5頭エントリーしているのに対して、地方馬は地元の兵庫から4頭、南関東の浦和とホッカイドウ競馬から各1頭が参戦する。



 4頭で迎え撃つ地元の兵庫勢は、いずれも前走で今回と同じ園田1400m戦を走っており、走破タイムは1分33秒5~1分34秒9。兵庫ジュニアグランプリは例年1分28秒前後で決着しており、1分30秒以上かかったのはモエレソーブラッズが1分30秒5で勝利した2005年の一度のみ。あくまで机上の計算だが、地元勢は苦しそうだ。



 それなら、過去に2度の優勝があるホッカイドウ競馬から参戦するリンゾウチャネル(牡、北海道・堂山芳則厩舎)と、ハイレベルな南関東から参戦するトーセンガーネット(牝、浦和・小久保智厩舎)の方が面白い存在となりそう。



 リンゾウチャネルは、デビューからここまで2、1、1、2、1、2着とオール連対。2走前に盛岡競馬場で行われたジュニアグランプリで重賞初Vを果たすと、川崎競馬場で行われた鎌倉記念でも2着を確保している実力馬だ。堂山芳則調教師と五十嵐冬樹騎手のコンビでこのレースを制した経験もある(05年モエレソーブラッズ)だけに、注目したいところだ。



 一方のトーセンガーネットも、初重賞挑戦となった前走の平和賞(船橋競馬場)で2着に善戦し、重賞級の力があるところを証明している。小久保智調教師と田中学騎手のコンビもこのレースを制した経験がある(14年ジャジャウマナラシ)だけに、こちらも要チェックだ。

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TERAMAGAZINE|2018年11月27日 21:03 ナイス! (0)

◎オルトグラフ
○デルマルーヴル
▲リンゾウチャネル
注デンバーテソーロ

https://nar.umanity.jp/coliseum/registration_list.php?date=20181128&place=27

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