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【金盃・レース概要】
大井競馬場のダート2600m戦で争われる古馬の重賞競走。創設は1956年と古く、当時は2400m戦だった。その後、1974年に2000mに距離短縮されたが、2015年からは2600m戦となり、長距離戦の重賞として定着している。
創設された当初は秋シーズン(9~10月)に行われていたが、1964年からは春の実施となり(4~6月)、さらに1979年からは冬期(1〜3月)に実施時期が変更となっている。南関東の重賞格付けはS2。
【金盃・検討のポイント】
近走で戦ってきた相手を考えれば、セイカメテオポリスを中心視すべきだが、トライアルを勝ったアンタンスルフレの勢いと鞍上を考えると、より魅力的なのは後者かもしれない。この2強対決ムードだが、割って入りそうな第3の馬探しが馬券検討上のポイントとなる。
【金盃・出走馬概要】
アンタンスルフレ
年末にトライアルを勝ってこのレースに駒を進めているが、当時は愛知から浦和に移籍後の初戦だった。移籍前は金沢・北國王冠、名古屋・東海菊花賞と連勝しており、前述したトライアルを含めると3連勝中で、メンバー中でも勢いならこの馬だろう。
トライアルでは山崎誠士騎手が手綱を取っていたが、今回は愛知で主戦だった丸野勝虎騎手が大井に駆け付けて騎乗する。愛知の名手が乗り慣れたこの馬で、どんなパフォーマンスを見せるのか、注目したい。
セイカメテオポリス
昨年は5月の大井記念、9月の東京記念を連勝した後、金沢・白山大賞典(6着)、浦和・浦和記念(6着)、名古屋・名古屋グランプリ(6着)と3戦続けて、JRA勢相手のレースが続いただけに、南関東勢同士の対戦となる今回は相手関係が楽になっており、中心視せざるを得ない。金沢の吉原寛人騎手に手が戻るのも魅力的だ。
ただし、前述したアンタンスルフレと斤量差が3キロある点は気になるところで、勢いという点でもアンタンスルフレに見劣る。地力の違いを見せることができるのかが、大きなポイントとなりそうだ。
ミヤギザオウ
2022年の羽田盃馬。その後は勝ち星がないが、昨年の東京記念で3着、前走のトライアルで2着に入るなど、長距離戦で馬券圏内に入っており、適性の高さで上記2頭に割って入る可能性は十分にありそうだ。前走と同様、道営・ホッカイドウ競馬のトップジョッキー、桑村真明騎手が手綱を取る。
上記3頭以外では2022年に大井記念、東京記念を連勝したランリョウオーに注目が集まりそうだが、前走・勝島王冠での凡走(6着)が少々気掛かり。ならば、トライアルでは大敗したが(9着)、移籍後2戦目となる元JRAオープン馬ゴーストの大駆けに期待したほうが穴党ファンには面白いかもしれない。
(文・菅野一郎)