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【マイルグランプリ・レース概要】
1995年に創設された大井競馬場のマイル重賞。当初は春シーズン(3~5月)に実施されていた。2011年に東日本大震災の影響で3月の開催が中止となり、11月にレースが行われたが、この時以降は秋シーズンに行われる重賞となった。2020年から実施時期が夏に変更となったが、今年から秋シーズンの実施に戻る形となった。南関東での重賞格付けはS2。
【マイルグランプリ・検討のポイント】
今年は8頭立てという少頭数での一戦となった。ダートグレード競走でJRA所属馬を相手に互角に戦っているスマイルウィ中心視とならざるを得ないが、不安材料もあり、穴党ファンにも楽しみがある一戦となりそうだ。
【マイルグランプリ・出走馬概要】
スマイルウィ
5月のさきたま杯、9月のテレ玉杯オーバルスプリントでそれぞれ2着があり、ここでは格上の存在。昨年の同時期に行われていたサンタアニタトロフィーにも勝利しており、コース実績もあり、主役の座は譲れない。
但し、ハナを切る形で結果を残してきた馬が多く、少頭数だからといってスピードで押し切ろうとすると、意外な伏兵にゴール前で逆転を許す可能性も十分にある。別定58キロは実力の証だが、斤量差が仇となる可能性も頭に入れておきたい。
ソリストサンダー
元中央オープン馬。2021年の武蔵野ステークスを勝利した実力馬でもある。5月のかしわ記念(5着)後に南関東・大井へ移籍。移籍後、川崎でのオープン特別を快勝し、8歳という年齢でもまだまだ衰えはないことを証明した。
前走の盛岡・マイルチャンピオンシップ南部杯は大敗したが(10着)、今回は相手関係が大幅に楽になっており、敵はスマイルウィだけという考え方も間違いとは言えないだろう。頭数が少ないだけに、最内枠を引いた点もプラス材料になりそうだ。
ヨハン
7歳馬だが、今回が重賞初挑戦となる。メンバー中では明らかに格下で人気はないが、この馬もJRA所属時はオープンクラスで走っていた。スマイルウィを含めて前で流れに乗りたいタイプの馬が多いだけに、前潰れとなった際に漁夫の利を得る可能性は十分にあると考えていいだろう。穴党ファンは要注意の存在だ。
今回は、オフシーズンとなった道営・ホッカイドウ競馬から期間限定騎乗の形で南関東に参戦する、桑村真明騎手が手綱を取る。道営の名手がどんな手綱捌きを見せるのか、注目したい。
上記3頭以外では、スマイルウィに主導権を与えず、レースを引っ張り、残り目を狙う逃げ・先行勢の取捨がポイントとなる。ランリョウオー、アランバローズといった重賞勝ち馬に加え、元中央オープン馬デュードヴァンなどがその対象となりそうだ。展開面では不利だが、少頭数が味方となる可能性をどの程度考慮すべきか、締切直前まで悩むことになりそうだ。
(文・菅野一郎)