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【兵庫ゴールドT】レース展望


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【兵庫ゴールドT】レース展望

 27日(木)に園田競馬場で、第18回兵庫ゴールドトロフィー(交流GIII、3歳以上オープン、ハンデ、ダート・右1400メートル)が行われる。2018年のダートスプリント戦線を締めくくる注目の一戦を展望していきたい。



★マテラスカイは園田リーディングの吉村騎手と新コンビ結成

 過去17回、全て勝利を挙げているJRA勢の最注目馬は、今回と同じ1400m(中京)で行われた3走前のプロキオンS(GIII)を1分20秒3という驚異的なタイムで快勝し、強豪が揃ったJBCスプリント(GI)でも2着に善戦しているマテラスカイ(栗東・森秀行厩舎、牡4歳)だろう。

 初の園田コース、トップハンデの58キロ、しかも大外枠と不安要素もあるが、GIレベルの好メンバーに入っても上位争いに持ち込む能力があるだけに、今回の相手関係なら圧勝しても驚けない。

 主戦の武豊騎手が騎乗停止中のため乗り替わりとなるが、今年園田リーディングを独走している吉村智洋騎手なら、“地の利”を生かして能力を発揮してくれるはずだ。



★サクセスエナジーは最内枠からどう捌くかがカギ

 今春、かきつばた記念(交流GIII)、さきたま杯(交流GII)と、1400mの交流重賞を連勝しているサクセスエナジー(栗東・北出成人厩舎、牡4歳)は、最内枠から先行馬をスムーズに捌けるかどうかが上位進出のカギになりそうだ。

 5着に敗れた前走の霜月Sで騎乗した池添騎手は、レース後「もまれ弱いところがあるのでテンに出していきましたが、さすがにペースが速かったですね。それに、小回りで結果を残している馬ですし、東京の直線は少し長かったです。それでもトップハンデでよく粘っていますね。力のある馬です」と語っている。

 小回りコースになるのはプラス要素と言って良さそうだが、レース序盤でいかにもまれないポジションを取れるかが重要になる。そこは、乗り慣れた松山弘平騎手の手綱捌きに期待したいところだ。

★すんなり先行できれば侮れないウインムート

 ここまで重賞ではサマーチャンピオン(交流GIII)、プロキオンS(GIII)で記録した3着が最高のウインムート(栗東・加用正厩舎、牡5歳)だが、すんなり先行できればここでも同等かそれ以上の着順までありそうだ。

 2走前のJBCスプリントは2番手追走も伸び切れず9着、前走のカペラSは11着に敗れているが、前走で騎乗した松山弘平騎手は「スタートでつまずいてしまったし、周りも速くてあの位置からに。リズム良く運べていれば違ったと思うのですが…」と語っているように、1200mはこの馬にとっては忙しい印象。

 一転して今回は、ダートを使い始めてからオープン特別3勝を含む全4勝を挙げている1400m戦に戻るだけに、一気に巻き返せる可能性があるのではないか。57キロの斤量は実績の割に見込まれたが、自分の形に持ち込んでの粘り込みに期待したい。



★9歳馬でもダートなら侮れないサンライズメジャー

 年が明けると10歳になるサンライズメジャー(栗東・浜田多実雄厩舎、牡9歳)だが、今年の春までは一貫して芝のレースを使い続けており、ダートに路線変更したのは今年に入ってから。まだ4戦しかしていないだけに、侮れない存在だ。

 初ダートとなった4走前のかきつばた記念(交流GIII)でいきなり3着に善戦すると、中央のオープン特別・アハルテケSでも2着し、ダート適性の高さを見せた。近2走は5、9着と結果は出ていないが、いずれも勝ち馬には0秒4しか離されていないだけに、悲観する内容ではない。

 4頭参戦するJRA勢の中では最も軽い56キロの斤量は有利で、名古屋コースでも走っているだけに小回りの園田コースを苦にすることもないだろう。9歳馬の勝利となるとトーセンブライト(2010年)以来、史上2頭目の快挙となるが、果たしてどのような走りを見せてくれるだろうか。

★交流重賞Vあるエイシン2騎が地元代表として挑む

 6頭が参戦する地元兵庫勢の中でも、今年の黒船賞(交流GIII)で単勝234.3倍の超大穴配当を提供したエイシンヴァラー(兵庫・新子雅司厩舎、牡7歳)と、サマーチャンピオン(交流GIII)を制しているエイシンバランサー(兵庫・新子雅司厩舎、牡6歳)のエイシン2騎には、再度JRA勢撃破の期待がかかる。

 エイシンヴァラーは、今春に黒船賞を制して以降は4→12→5→11→3→8着と苦戦が続いているだけに、2018年の締めくくりとなる今回、どのようにして巻き返してくるか見物。

 一方のエイシンバランサーは、2走前の東京盃(交流GII)で大敗しているものの、前走の笠松グランプリではラブバレットの4連覇を阻止する貫禄の勝利を挙げている。“勢い”という点では、バランサーの方が上と見るべきか。



★移籍初戦を快勝のアールプロセスも見逃せない

 JRAからの移籍初戦となった前走を快勝しており、引き続き名手・川原正一騎手とのコンビで大一番に挑むアールプロセス(兵庫・柏原誠路厩舎、牡7歳)も、地元兵庫勢の中では上位の存在と評価できる。

 JRA所属時はオープン勝ちの実績こそ作ることはできなかったものの、移籍直前まで8戦続けてオープン特別に出走し、実に7回は掲示板を確保しており、2、3着に食い込んだこともある。

 8カ月の休養明けで挑んだ移籍初戦を叩かれ、状態面は間違いなく前走以上。55キロのハンデも、他馬との比較では見込まれたようには見えない。中央・地方を通じて初の重賞挑戦で、いきなり結果を出す可能性も十分にあるのではないか。

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