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【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】「黒船賞」
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3月16日に高知競馬場で行われる交流重賞、黒船賞。1月中旬から順次行われた、3つの選考競走(大高坂賞、黒潮スプリンターズカップ、だるま夕日賞)が終わり、あとは本番を待つだけである。
交流重賞はJRA勢が圧倒的に強いイメージを持っていたのだが、昨年に地方競馬場で行われた交流重賞を調べてみると、40レースのうち16レースで地方馬が連対を果たしていた。中・長距離路線はJRAの壁が厚いものの、牝馬や世代限定戦、そして短距離路線でいえば、地方馬も互角に戦えている。
話を黒船賞に戻すと、このレースの過去5年で地方馬が馬券に絡んだのは2018年だけ。残る4回はJRA勢が上位を独占している。地方馬が1、3着となって意地を見せた18年は、兵庫と浦和所属の馬だった。地元の高知所属馬はいうと、馬券にこそ絡んでいないのだが、19年は5着、昨年は4着。あと一歩で馬券圏内に手が届くところまできている。今年こそは…の期待がかかるところだ。
その19年と20年に掲示板に載った馬こそが、今年の黒潮スプリンターズカップを制したサクラレグナム。12歳を迎えた大ベテランである。11歳と12歳では疲れの抜け方や能力の衰え方がどう違うのか、ここまでくると例が少なすぎて分からないが、今年のレース内容を見る限り、能力に関しては衰えを感じない。また、だるま夕日賞を勝ったスペルマロンは、昨年(6着)以上に充実した状態で、こちらも出走してくれば楽しみだ。
ところで、高齢馬でぱっと頭の中に思い浮かぶのはミスタートウジン。調べてみると、15歳(旧年齢表記)まで現役、しかも生涯JRA所属馬として走っていた。13歳の時には黒船賞に出走して4着と善戦している。旧年齢の13歳は、現表記でいえば12歳。今年のサクラレグナムと同じである。黒船賞で高知所属馬が馬券圏内にきたのは09年のフサイチバルドル(3着)が最後。近年は若い馬が活躍する傾向にある黒船賞だが、今年はベテランの、そして地元勢の意地をぜひ見たいものだ。
■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。クラブ法人の出資歴は20年以上だが、持ち馬が高確率で故障してしまうのが悩みの種。
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