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【ジャパンダートダービー】ダノンファラオが波乱演出V!

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【ジャパンダートダービー】ダノンファラオが波乱演出V!

 砂のダービーは波乱の結末だ。3歳ダート日本一を決めるジャパンダートダービーが8日、大井競馬場で13頭によって争われ、坂井騎乗の6番人気ダノンファラオが2番手追走から直線で抜け出して快勝。通算3勝目を挙げ、世代の頂点に立った。2着に逃げた4番人気ダイメイコリーダ、3着に8番人気キタノオクトパスとJRA勢が上位を独占したが、断然1番人気のカフェファラオが7着に敗れ、3連単は77万円超の高配当となった。

 大井ゆかりのコンビがトゥインクルの夜空に大輪を咲かせた。ファラオはファラオでも、頂点に立ったのは断然人気のカフェファラオではなく、同じ米国3冠馬アメリカンフェイローを父に持つダノンファラオ。GI初制覇を決めた坂井騎手は、笑顔で振り返った。

 「ハナに行きたいと思っていたけど、ダイメイコリーダが速かったので2番手に。4コーナーでこれなら前をかわせそうだなと思いました」

 父・英光さんは大井の元騎手で現調教師。思い出の詰まった地で、最高の騎乗を見せた。積極的に2番手を追走。道中は押っ付け気味だったが、直線でパートナーを必死に鼓舞して、内で食い下がるダイメイコリーダを突き放した。「またがったときに状態の良さを感じました。まだ良くなる余地を残しているなかでも勝ってくれた」と頼もしい相棒をねぎらった。

 同じく父が大井で騎手、調教師だった矢作調教師も満面の笑み。この春は無敗の2冠馬コントレイル日本ダービーを制し、今度は砂のダービーも制覇と勢いは止まらない。しかも、まな弟子とともに故郷に錦を飾り、喜びはひとしおだ。

 「生まれ故郷で勝てて本当に良かった。カフェファラオが後ろにいたのが気になったけど、この馬の潜在能力を信じながら見ていた」。その熱い視線に応えたダノンファラオ。「緩さが解消されれば、もっと良くなると思う」とトレーナーはさらなる進化を信じている。

 この勝利でケンタッキーダービー(9月5日、米チャーチルダウンズ、GI、ダ2000メートル)の選定ポイント(40ポイント)を獲得したが「今の状況ではケンタッキーダービーに向かうのは難しい」と指揮官。今後は休養に入り、秋はJBCクラシック(11月3日、大井、交流GI、ダ2000メートル)を目標に据える。GI制覇に自信を深めた人馬は、秋にはひと回り大きくなって大井に戻ってくるはずだ。(大貫師男)



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ダノンファラオ 父アメリカンフェイロー、母クリスプ、母の父エルコレドール。青鹿毛の牡3歳。栗東・矢作芳人厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(株)ダノックス。戦績8戦3勝(うち地方2戦1勝)。獲得賞金6950万円(うち地方5340万円)。重賞は初制覇。ジャパンダートダービー矢作芳人調教師が2016年キョウエイギアに次いで2勝目、坂井瑠星騎手は初勝利。馬名の意味は「冠名+父名より」。



■坂井 瑠星(さかい・りゅうせい) 1997(平成9)年5月31日生まれ、23歳。東京都出身。父は昨年11月末の引退までに大井競馬の騎手として通算2028勝を挙げた坂井英光調教師(大井)。藤田菜七子騎手らと同期で2016年3月にデビュー。同年に25勝、17年には36勝をマーク。オーストラリア遠征を経て昨年はGIIフィリーズレビューノーワン)で重賞初勝利を挙げた。今年は24勝。通算125勝、重賞3勝(記録は全てJRA、8日現在)。



 ◆売り上げレコード ジャパンダートダービーの売り上げは23億3033万900円(前年比136・7%)。無観客ながら、前年に記録した17億487万6600円のレコードを6億円以上も更新した。

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