【傾向・全馬評価あり】長所が最大限活きないレースで強い走りを見せた馬から狙う！


＜予想＞

◎8.リュウノユキナ
長所が活きない流れで負けて強し

○5.スマートダンディー
馬券圏内を狙いやすい位置の追走で

▲1.ダンシングプリンス
海外帰り・枠・馬場など気になる点が多く

△7.ヒロシゲゴールド
勝った去年と同じレース運びができそうになく



＜傾向＞
■ 近3年3着以内馬ローテーション
※レース名(人気,着順)

・2021年
【中央：3番人気】大和S(5,5)→千葉S(8,5)→東京スプリント(6,5)
【中央：1番人気】ジャニュアリーS(3,1)→大和S(2,1)→東京スプリント(1,1)
【中央：2番人気】遠江S(3勝クラス)(9,8)→ブラッドストーンS(3勝クラス)(9,1)→天王山S(6,1)

・2020年（2着同着）
【地方：6番人気】道営スプリント(1,2)→JBCスプリント(10,9)→キンシャサノキセキPR(3,3)
【中央：1番人気】セントウルS(5,7)→BCスプリント(8,8)→サウジアC(5,2)
【中央：2番人気】すばるS(2,7)→大和S(6,1)→天王山S(2,4)

・2019年
【中央：1番人気】大和S(3,1)→黒船賞(3,2)→かきつばた記念(1,2)
【地方：8番人気】絆C(2,1)→総の国OP(3,10)→ヱビスビール特別(2,3)　
【中央：4番人気】根岸S(14,6)→フェブラリーS(12,12)→栗東S(3,1)


ローテ的には、近3年だとバラバラだが、もう少し前まで見ると東京スプリント、かきつばた記念で負けた馬の好走が多い。
負けた馬の好走が多いのは、同時期にさきたま杯(浦和1400m)があり、去年から小倉1700mですが1400mで実施されていたプロキオンSがあって、1400mまで走れる実績馬が選びにくいレースという理由がある。

地方馬は、2年前に20年ぶりに勝利。元中央3勝クラスのメイショウアイアンが20年1着、19年2着。4年前は、ラブバレットが2着。元中央馬で門別対応済みの馬や他の地方交流重賞で好走馬ある馬には注意が必要。




＜展開＞

逃げたいのは、ダンシングプリンス、アザワク。
ダンシングプリンスは、地元の落合玄太騎手を起用。逃げてリヤドダートスプリントを圧勝した馬なので、控えて負けるのは嫌なはず。しっかり出して、アザワクが何が何でもハナという姿勢なら外に切り替えて2番手。

それに続いて、ヒロシゲゴールド、リュウノユキナ、スティールペガサスあたりが追走。
ハナ争いの2頭が少し3番手以下を離す可能性があり、雨の影響がかなりある馬場もあってやや速い流れを想定。




＜予想詳細＞

本命は、リュウノユキナ
カペラS(2,2)→大和S(1,2)→東京スプリント(1,2)

前走の東京スプリントは、外の好スタートの馬を行かせて2列目最内の4番手から追走。
3～4コーナーでじっと待って直線で2頭分外に出して直線へ。
ギシギシとシャマルの間を抜けようとしたが、スペースが狭くなって、逃げ馬が失速してスペースができていたので内へ。そこから伸びて一旦先頭に出たように見えたが、並んでゴールしてハナ差で2着。

前半が遅めで、コーナーも緩んだので、持続力を活かしたいこの馬には合わない流れ。そんな流れでも、最速上がりで勝ちに等しい内容は負けて強し。


去年2着だったレースだが、今年は「枠と馬場状態」にプラス材料がある。

去年は、良馬場の最内枠。
逃げ馬の後ろで、外に馬が左斜めに4頭並んでいて外に出せない状態。4コーナーに入って、3番手のヒロシゲゴールドが前に行ったことで外に切り替えて動き出せた。
結果的に、前の2頭と外の馬が地方馬だったので、3番手から自分のペースで楽に走れて、自分のタイミングで動けたヒロシゲゴールドに残られてしまった。

今年は、外枠で雨の影響で時計が出ている馬場。
内のダンシングプリンス、ヒロシゲゴールドを見ながら動きたいところで動くことができる枠の並び。中央だと良馬場でも全く問題ないが、地方の馬場だと雨の影響で時計が出ている馬場の方が力が出せるのでプラスになる。


ダンシングプリンスは強いが、海外の高額賞金レース（1着賞金90万米ドル）で勝負仕上げをした後の休み明け。それにスピードが勝っているタイプのダンシングプリンスの方が、リュウノユキナ以上に地方の馬場になることはマイナスになると考えている。

順調に使えている状態で、去年と違って力の出し切れる枠の並びと馬場。ここは勝ち切る走りに期待する。




回収額を気にしないなら別だが、このレースは買い方が問題。
リュウノユキナから買うと絞る必要がある。

買い目のパターンとしては、3連単で頭はリュウノユキナのみ。2，3着もスマートダンディーがいないとはずれる3点とした（◎→〇,▲→〇,▲と◎→〇→△）。

長い目で見ての回収額を考えると、想定するオッズだと3点までと考えているが、買えるオッズなら気になる所を増やして対応してください。




対抗は、スマートダンディー
カペラS(7,5)→千葉S(3,1)→コーラルS(4,1)

前走のコーラルSは、少し位置を取りに行って好位馬群の中の6番手から追走。
直線に入る所で外に切り替えて、坂に入ってからじわじわ差を縮めて差し切り勝ち。

好位で流れに乗って、直線の後半で長所の持続力を見せた。


千葉S、コーラルSを連勝しているが、2走前のカペラSから付けたブリンカー効果が大きい。

トップスピードの速さがそこまである馬ではないので、ペースが流れやすくて急坂もある阪神1400mで相手が止まってくれたら届くという馬だった。
それが、1200mでもレースの流れに乗れるようになったことで、この馬の脚でも上位争いできる位置で追走できていることが結果につながっている。


今回は、門別の対応と相手が強くなることが課題。

門別の対応に関しては、阪神のパサパサの良馬場で好走できる馬なので、マイナスになることはないと考えている。

相手関係に関しては、カペラSで0.5～0.6秒差だったダンシングプリンスとリュウノユキナがいるので勝つには相手がつぶれてくれないときつい。


ただ、馬券圏内と考えると他の中央馬3頭を後ろから見ながらレースを運べることはプラス。ペースに対応して動くことができるので、2着や3着は取りやすい立場。

秋山騎手が一発狙って勝負の仕掛けをしたら別だが、いつもの乗り方なら海外帰りで力が出せなかった場合のダンシングプリンス、外からリュウノユキナが早めにきて苦しくなって失速した場合のヒロシゲゴールドを交わす可能性は十分ある。

能力面ではダンシングプリンスの方が上だが、馬券圏内の2着・3着になることを期待して対抗とした。





単穴は、ダンシングプリンス
京葉S(1,1)→カペラS(3,1)→リヤドダートSP(1,1)

前走のリヤドダートSPは、スタートから出して行ってハナへ。
4コーナーでは外の2，3番手の馬がきつそうで、直線に入る所で振り切って5.3/4馬身差の完勝。

チェーンオブラブが3着、コパノキッキングが4着に好走していることから日本馬に合う馬場だったと思うが、それにしても強い内容だった。


今回は、門別の馬場と海外帰りの状態が課題。

船橋1200mで3連勝して中央に戻った馬なので、地方の馬場が駄目な馬ではない。
ただ、中央で中山1200mのパフォーマンスが抜群の馬。安定して1分9秒台の好時計で走って、時計が出る馬場だった京葉Sでは、前有利の流れで余力を残して「1:09.2」で走っている。

これだけ高速馬場の適性がある馬なので、雨の影響で時計が出ると言ってもパフォーマンスを維持することは難しいと考えている。


それに、アザワクがいての最内枠も乗り方を難しくしている。
逃げがベストなのは間違いなくて、もまれたくもないので、しっかり出して行く必要がある。アザワクが自分の競馬に徹するなら、ハナを主張してくるので外に切り替えて2番手。2番手からでも去年のカペラSを勝っているが、やっぱり逃げた方がパフォーマンスはいい。

それに、落合玄太騎手がどう選択するのかが分からない。
逃げてリヤドダートスプリントを圧勝した馬なので、アザワクが相手でも主張すると考えて出して行ったら、ハナを取り切ったとしても無駄に脚を使うことになる。


あと、本命馬の評価で書いたように、海外の高額賞金レース（1着賞金90万米ドル）で勝負仕上げをした後の休み明けは気になる。
馬場適性の面でも、スピードが勝っているタイプのダンシングプリンスの方が、リュウノユキナ以上に地方の馬場になることはマイナスになると考えている。

あっさり勝っても驚かないが、このメンバーだと絞らないといけないので頭なし。さらに、海外帰り初戦で力を出し切れないことも考えて3番手評価とした。




4番手に、ヒロシゲゴールド
兵庫GT(5,11)→千葉S(7,2)→東京スプリント(5,6)

前走の東京スプリントは、スタートでつまずいてしまって、一団から少し離れた10番手から追走。3～4コーナーで少し内を走らせて砂を被って嫌がっていたが、直線で大外に出してじわじわ伸びて6着。

出遅れた時点で勝つ可能性がなくなったレースだったが、そこからなるべく砂を被らないようにマイペースで走らせて、一つでも上の着順を取る乗り方をしっかりしていた。つまずきが全てだったので仕方ない凡走。


今回は、去年勝った門別1200mになるが、今年はかなりレース内容が変わる。

去年は、もまれる心配のない大外から好スタートから行く馬を行かせて外の3番手から追走。前の2頭と外の馬が地方馬だったので、ノープレッシャーで3コーナーに入ってから自分のタイミングでの仕掛け。直線でリュウノユキナが迫ってきたが我慢しきれたというレース内容。

一方で、今年は前にダンシングプリンスがいて、外にリュウノユキナがいる隊列が濃厚。去年と違って前を追いかける必要があるし、外からプレッシャーを受けることになる。それに加えて、去年勝ったことで1㎏増でリュウノユキナと同斤量になっている。

もう1頭の中央馬のスマートダンディー相手では、完璧なレースをした千葉Sで0.5㎏重い斤量でクビ差負け。今回は、1㎏の斤量差になっている。


去年のような楽なレース運びができそうにないので、ダンシングプリンスが海外帰り初戦で力が出せなかった場合の3着押さえだけとした。




※以下は、買わない馬の評価。

■ 地方馬

ハートプレイス
前走の東京スプリントは、出たなりで中団やや後ろの外から追走。3コーナーに入る所で外から動いたが、4コーナーから遅れだして2.0秒差9着。地方馬カプリフレイバーの逃げだったので、無理せずに付いて行けたことで3コーナーで動いたが直線で能力の差が出た。
門別1200mは2歳時にイノセントカップで2着があるが、大井1200mでパフォーマンスが上がった馬。前走同様に相手が強いので、力を出し切っても厳しい。



メイショウミズカゼ
中央3勝クラスで頭打ちになって、門別に移籍したが重賞では前と離されての掲示板まで。2年前に勝ったメイショウアイアンのように門別適性を見せていないし、内容も悪いので消し。



アザワク
前走は、逃げてマイペースのように見えたが、直線に入ったところでもう怪しくて1.1秒差3着。南関東から戻ってきての休み明け初戦だったが、時計がかかっていた馬場がきつかったにしても案外。
使っての良化や雨の影響のある馬場がプラスになると思うが、同型が強力すぎる。ダンシングプリンス相手でもハナを取りに行くと思うが、取り切っても2番手のダンシングプリンスからプレッシャーを受ける。逃げないと力を出し切れない。どちらにしてもきつい。



スティールペガサス
門別の1200mでは安定して走っているが、2走前に倒したフジノパンサーが内枠から外枠に替わってスムーズに走ったことで逆転された。いつもの走りなら掲示板争いまで。ここで一変は期待しにくい。



フジノパンサー
2走前は、内枠だったので後方2番手まで下げて、外に切り替えて3着。前走は、外枠からスムーズに走ってスティールペガサスを倒して勝利。この馬なりにいい走りをしているが、19年2.0秒差7着、20年1.8秒差9着だったように相手が強い。



ヴォーガ
元中央3勝クラスだが、大井がサッパリで、門別でもサッパリ。2勝クラスを勝ったのが、18年11月で今になって成長も期待できず。