第21回
プロキオンステークス(10日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(指)、別定、ダ1400メートル、1着本賞金3600万円=出走15頭)1番人気でミルコ・デムーロ騎乗の
ノボバカラが、好位追走から力強く抜け出し、JRA重賞初勝利を挙げた。タイム1分22秒1(稍重)。充実一途の4歳馬は、今秋のJBCスプリント(11月3日、川崎、交流GI、ダ1400メートル)でダート短距離界の頂点を狙う。2着は3番人気の
ニシケンモノノフ、3着には2番人気の
キングズガードが入った。
春に本格化のきっかけをつかんだ中京競馬場で、夏は堂々とタイトル奪取だ。3月に同じ舞台で準オープンの納屋橋Sを勝った
ノボバカラが、今回は横綱相撲でJRA重賞初制覇。2走前の交流GIIIかきつばた記念に続き、2つ目の重賞勝ちに導いたM・デムーロ騎手は、笑顔で相棒をねぎらった。
「いいスタートを切って、最後まですごく伸びてくれた。逃げたときは後ろの馬を待つところがあるけど、きょうは後ろから馬が来たから頑張ってくれたね」
好発を決めたが、内の馬が先手を主張してくると、スッと外めの3番手に控えて息を入れた。前半3ハロン通過が34秒1のハイペースながら、手応えよく直線に向いてスパート。残り200メートルで抜け出し、
ニシケンモノノフの猛追を半馬身差でしのいだ。前週の
CBC賞(
レッドファルクス)に続いて重賞連勝を飾った鞍上の好判断と自在性を兼ね備える4歳馬の充実ぶりがかみ合った快勝だ。
今後は夏休みをはさみ、オーバルスプリント(9月15日、浦和、交流GIII、ダ1400メートル)をひと叩きしてからJBCスプリントに向かう予定。天間調教師は「距離を短くして軌道に乗った感じがする。この距離なら結構、やれるんじゃないかな」と力を込めた。
上半期に台頭したダート短距離界の新星
ノボバカラは、実りの秋にさらなるビッグタイトルを獲りにいく。 (川端亮平)
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