【水曜勝負R:傾向・全馬評価あり】いい枠の並びでスムーズに走れるのが魅力！


＜予想＞

◎13.イーグルノワール
追走が楽になり外枠もレース運びがしやすい

○9.アマンテビアンコ
成長中だが1周コースと鞍上が気になり

▲5.ブルーサン
大井外回りだと長所が最大限に活きないので

△16.サントノーレ
成長を見せたが距離延長が気になり

☆8.ウルトラノホシ
予定が狂ったが着実に成長している走りを見せて




＜傾向＞

雲取賞は、3歳ダート路線が1月から4月までダートグレード競走がなかったので『全日本的なダート競走の体系整備』で南関東重賞から地方交流重賞になったレース。去年まで南関東重賞だったので【傾向】はなし。

ダート界全体の地方交流重賞での流れを見ると、2歳時のエーデルワイス賞～JBC2歳優駿（旧：北海道2歳優駿）までは、地方馬が中央馬と互角に戦えて勝つチャンスあり。兵庫ジュニアグランプリ～全日本2歳優駿は、5年に1回くらい地方馬が勝って、2～3着馬も出るが中央馬が優勢。3歳時の兵庫チャンピオンシップ（5月）以降は、圧倒的に中央馬が優勢。

中央競馬のオープンクラスでは、ヒヤシンスS（2月）までは完成度の高さがまだ活きるので、2歳時の地方交流重賞実績のある馬が好走できる。昇竜S（3月）以降は、素質馬が成長してくるので地方交流重賞実績のある馬より1～3月に1勝クラスを勝った馬が結果を出しやすい。


雲取賞はヒヤシンスS（今年は2/18）とほぼ同時期なので、まだ完成度の高さが活きる時期。ブルーバードカップと比較して、地方馬は南関東トップクラスも参戦してきている。『中央馬優勢が基本も、地方馬にもチャンスはある』と考えている。




＜展開＞

逃げたいのは、ブルーサン。内に入ったローリエフレイバーが、砂を被りたくないので抵抗する可能性はある。その外からクルマトラサン、イーグルノワール、サントノーレあたりが好位を取りに行く。

激しいハナ争いにはなりそうにないが、好位理想の馬が多く、ローリエフレイバーは溜め逃げタイプではない。平均ペースを想定。




＜予想詳細＞

本命は、イーグルノワール
プラタナス賞(4,1)→兵庫JG(1,1)→全日本2歳優駿(2,2)

前走の全日本2歳優駿は、最内から被されないようにかなり外に出すことを意識しながらの出し方で、好位外の3番手を取って追走。3コーナーで先頭に出たフォーエバーヤングについて行って、4コーナーで並びかけて直線へ。ただ、直線での加速力の差で突き放されて7馬身差2着。

かなり時計のかかる馬場なのに、ラスト1F1.2秒も加速している（ラスト3F13.7 - 13.8 - 12.6）。これは勝ったフォーエバーヤングを褒めるレースで相手が悪かった。


今回は、外枠からスムーズに走れるのが魅力。

砂を被っても大丈夫なことは、2列目最内から直線で外に出して勝った未勝利戦で見せている。でも、前走のスタート後の位置取りの仕方を見ると、好位外からスムーズに走らせたいのは明らか。その点で、前に行きたい馬を外から見ながら位置取りができるのは、レース運びがしやすい。


1800mの距離が初めてになるが、小倉1700mで勝利実績はある。地方馬もいる流れで、コーナーで緩みやすい大井外回りなら問題ない。道中の追走が楽になるので、プラスになる可能性もあると考えている。

嫌うならもう少し先の素質馬が1勝クラスを勝ち上がってくる3月以降。アマンテビアンコが、地方の馬場や距離延長がプラスになってパフォーマンスを上げたりしなければ勝てると考えて期待する。




対抗は、アマンテビアンコ
2歳新馬:東京ダ1400m(1,1)→プラタナス賞(1,3)→カトレアS(3,1)

前走のカトレアSは、スタートで内によれて接触して1馬身くらい出遅れ。そこから位置を取りに行って、中団やや前の馬群の中で追走。4コーナーから徐々に外に出して、直線に入ってから好位勢の外へ。そこからじわじわ前との差を縮めて、残り200mに入って前の馬の脚が鈍ったところを差し切り勝ち。

プラタナス賞は、3～4コーナーで終始4頭分外を走っていて、直線で手前を変えていなかった。一方で、カトレアSは出遅れはしたが、3列目の最内から直線で外。直線で手前も変えて、前走以上の走りを見せた。

チークピーシーズを付けた影響か成長なのか分からないが、パフォーマンスを上げてきて好内容。


今回は、レース条件がガラッと変わるのが課題。

3戦走って、ワンターンでコーナーの緩い東京1400～1600mでしか走っていない。今回は、1周コースでコーナーで緩んで再加速する流れになりやすい大井1800mになる。馬場も時計のかかる馬場になって、初めての距離。血統的に母ユキチャンなので馬場と距離はこなせると考えていて、前向きさをあまり感じないので追走は楽になりそう。

ただ、大井外回りの緩急がある流れに不安を感じる。勝っているレースを見ると直線中盤のトップスピードになるところはあまり差を縮められず、ラスト200mに入ってから前の馬の脚が鈍ったところで差を縮めている。

大井外回りの流れだと、好位にいたらラスト200mで交わせる可能性があるが、中団くらいで直線に入るとラスト200mだと間に合わない可能性がある。


あと、地方交流重賞のルメール騎手は不安材料。

ルメール騎手は、中央だとG1でも安定感がある文句なしのトップジョッキー。でも、地方交流重賞だと、小回りを意識しすぎるのかかなり早仕掛け傾向があって、人気馬を早仕掛けで自滅させることが目立っている。

去年も関東オークスでも、逃げたことがないフェブランシェで逃げて潰れていた。それもあってなのか、最近は地方交流重賞であまり乗っていない（去年JBCの日に騎乗なし）。アマンテビアンコだと早仕掛けが逆に適性に噛み合う可能性はあるが、不安材料ではある。

勝ってもいい力はあるが、レース条件が一変するのと騎手の不安で対抗とした。




単穴は、ブルーサン
2歳1勝クラス:中山ダ1800m(5,2)→3歳1勝クラス:京都ダ1800m(1,5)→3歳1勝クラス:京都ダ1800m(3,1)

前走の3歳1勝クラスでは、最内から主張してハナへ。ハナを取ってもペースを落とさずに平均ペースで逃げて、そのまま押し切って1.3/4馬身差で勝利。

かなりの高速馬場で見た目の数字ほどすごくはないのだが、高速馬場を差し引いても3歳1勝クラスとしたら優秀な時計。2走前は1000mで好走実績のあったワイワイレジェンドにハナを取られて逃げられなかったが、逃げてパフォーマンスを上げてきた。


今回は、大井外回りと前に行きたい馬が多いのが課題。

京都の超高速馬場の一定ラップで好内容で走ったので、大井外回りになって時計のかかる馬場とコーナーで緩む緩急のある流れへの対応が課題になる。

馬場に関しては、乾いた良馬場で未勝利戦を勝っているのでサッパリはないはず。ただ、ペースに関しては、前走だけでなく3走前の中山1800mのやや速めの流れでも好走できている。南関東なら、大井外回りより船橋や浦和の方が合うレース内容。

イメージ的には、中山1800mの伏竜Sで強い勝ち方をしたミトノオーが、大井2000mのジャパンダートダービーで同じレース運びをしても差されるのと同じ。


あと展開的に、理想は好位の馬が多くて、砂を被りたくない馬もいる。テンがそこまで速くないので、抜群のスタートの馬がいたりしたら逃げられない可能性もある。逃げがベストとハッキリしているので、この点は怖さがある。

走っていないので未知の不安ではあるが、大井外回りだと逃げられても上位評価馬の方が魅力を感じるので単穴まで。




4番手は、サントノーレ
鎌倉記念(2,1)→ビアパーティーAiba浦河特別２(1,6)→全日本2歳優駿(7,3)

前走の全日本2歳優駿は、少しバランスを崩したが二の脚の速さで前に行って、2列目最内の4番手で追走。フォーエバーヤングの動きを追いかけて、3番手で直線に入ってしぶとく粘って3着を確保。

逃げるか好位外の2番手しか経験がなかったので、もまれた時の未知の不安があったレース。イーグルノワールがかなり外に出すことを意識した出し方をしたので、スペースが空いていた内に入れて好走できたのは収穫。レース選択の幅が広がって、パフォーマンスも上がっていた。


今回は、前走の走りができるなら好走できていい相手だが、距離延長が課題。

門別で1700mで勝っているが、同じ門別1700mのブリーダーズゴールドジュニアカップでブラックバトラー（後のJBC2歳優駿3着馬）とカプセル（後の平和賞1着馬）に先着されての3着。鎌倉記念では、1200mの内容が良かったので距離短縮が魅力で本命にしていた。

距離を考えるともまれる競馬が問題ないと分かった今なら、内枠の方が良かった。でも、1600mまでは対応して、成長もしているので対応できる可能性があるので相手に入れた。




5番手は、ウルトラノホシ
カペラ賞(1,1)→全日本2歳優駿(6,6)→ブルーバードC(5,4)

前走のブルーバードCは、大外からじわっと出して内に入れて7番手で追走。3コーナーに入るところで外からバロンドールを追いかけるように進出開始。4コーナーでつまづいて減速したが、直線に入ってからじわじわ差を縮めて0.2秒差4着（3着と3/4馬身差）。

もし、つまづいていなかったら差し切っていたかもしれないと感じる着差。文句なしの好内容だった。


今回は、調整過程が狂っているのが気になる。

前走後は「地方競馬教養センターの遠征滞在制度」を利用したが、周りに馬がいないことで寂しがって飼い食いが極端に落ちてしまった。早めに対処するため佐賀に戻している（佐賀競馬公式Xより）。出走しているのでその後は順調だと思うが、また佐賀からの輸送になる。

右回りの1800mは対応済みなので、前走のパフォーマンスを維持できれば馬券圏内争いに加われていい。相手に入れておきたい。


※地方競馬教養センターの遠征滞在制度は、ダート3冠レースが創設された今年から3歳馬に限り、栃木県那須塩原市にある地方競馬教養センターの遠征滞在できる制度。




※以下は、買わない馬の評価。

■ 地方馬

ギガース
前走のニューイヤーCでは、周りを見ながらじわっと出して2番手から追走。3コーナーで先頭に並びかけて、直線に入って粘る逃げ馬を交わして1/2馬身差で勝利。1200mから1500mの距離延長に対応して重賞を勝ったのだが、内容的には2走前の船橋1200mの方が良かった。さらに距離が伸びるのは大きな不安で、もまれる競馬の経験がない最内も気になる。逃げたところで厳しいので、買うなら素質に期待するしかない。



ローリエフレイバー
前走の東京2歳優駿牝馬は、外枠から2番手を取って、4コーナー早め先頭で押し切って勝利。砂を被りたくない馬なので、外枠からスムーズに走れて力を出し切れた。今回は、内枠が課題。4連勝中だが、新馬戦で負けた理由が砂を被る位置にいたから。向正面で砂を被る位置になって前進気勢が弱くなって下がってから、直線でバラけてから少しやる気を出して2頭交わして3着になっていた。この枠だと被される可能性が高く、もし逃げたとしても中央馬のプレッシャーを前で受けるのはきつい。買うなら外枠での牝馬限定。




ボクノオクリモノ
前走の大井1200mで1.9秒差の楽勝をしたが、2走前の6着時と時計はほぼ同じ。相手に恵まれての楽勝で、時計が平凡。1800mの距離延長とかなりの相手強化で手が出ない。



トーセンヴィオラ
前走の大井1600mは、鎌倉記念5着馬を倒しての勝利。この馬なりに成長しているが、この相手で買いたくなる走りではない。素質に期待するしかない。



クルマトラサン
前走のニューイヤーCは、内枠だったので主張してハナへ。ギガースにプレッシャーをかけられても粘っていたが、直線で差されて0.1秒差2着。相手関係と距離短縮がプラスになると考えて対抗として、期待通りに良化した。今回は、1800mに距離延長は課題。1200～1400mがベストと考えているので、この条件だと厳しい。



マオノアンコール
11戦未勝利なので、この相手は厳しい。



ライゾマティクス
前走のニューイヤーCは、外枠からじわっと出して好位外の3番手で追走。3コーナーからプレッシャーをかけたが、交わせずに3着。ギガースより2kg、クルマトラサンより1kg重くて、終始2頭分外を走ったことを考えると悲観する内容ではない。ハイセイコー記念の走りを見ると距離が伸びていいとは感じない。ベストパフォーマンスの鎌倉記念で先着されたサントノーレや中央馬までいると厳しい。



ピコニ
前走の大井1600mは、出遅れ＆出脚も鈍くて後方2番手から追走。向正面で外から一気に先頭に出て、直線に入ってさらに差を広げて残り150mくらいを流して2.6秒差の大楽勝。9月のゴールドジュニア4着後に休養して大きく成長した走りを見せた。ただ、相手がかなり弱かったので、高く見積もってもハイセイコー記念のライゾマティクスに先着するくらい。ダテノショウグンレベルではまったくない。

今回は、一気の相手強化で前走のようなレース運びができないので、後方から差してきて掲示板争いくらいできれば今後が楽しみになる。今後に向けてどのくらい戦えるかは注目だが、馬券圏内まで考えるといきなりは厳しいと判断した。3連複で手広く買うようなら、相手に入れていいと感じる馬。



マイケルマキシマス
この馬なりに成長した走りを見せているが、デビュー戦以降勝てていない。相手強化で今の走りでは厳しい。



フロインフォッサル
前走のニューイヤーCでは、差す競馬で0.9秒差5着。2走前・3走前は言い訳ができる負けた理由があったが、前走は力負け。もっと成長してこないとこの相手は厳しい。



イモノソーダワリデ
門別で8戦目に勝利して、南関東初戦の前走で弱い相手に0.6秒差3着。今の走りでこの相手は厳しい。